本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
ブルマスティフの特徴はオスで体高が70cm近く、体重が60kg近くにもなる大きな体です。
非常に筋肉質で四角く、エネルギッシュな体型は、重戦車のようだと例えられることもあります。
そんな彼らの体型は頭の先から足先までしっかりと詰まった、たくましく均衡の取れたものが理想的だとされています。
また、彼らは ブルドッグ の血を引いていることから、顔にはブルドッグゆずりのしわがあります。
そしてマズルはマスティフゆずりの黒色で、この色合いはブラック・マズルと呼ばれることもあります。
ブルマスティフは19世紀の中頃から終わり頃に番犬として作られた、その名前の通りマスティフ(オールド・イングリッシュ・マスティフ)とブルドッグを交配させて生まれた犬種です。
当時のブルマスティフのターゲットは主に、狩猟場を荒らす密猟者や農園から家畜を盗む泥棒でした。
彼らは大切な物を盗もうとする不届き者が現れるまで辛抱強く待ち、飼い主の指示を受けるとすぐさま音もなく忍び寄って飛びかかり、抑え込んで捕らえることを仕事にしていたそうです。
しかし、相手は泥棒とはいえ人間なので、命に関わる怪我を負わせてはいけないという制限がありました。
そのため、ブルマスティフは力が強くても、ひどく凶暴な性格にはならなかったのかもしれません。
かつては体が大きすぎることと血統が安定しないことから、人気が落ちたこともあったブルマスティフ。
ただ、熱心なブリーダーや愛好家たちによって度重なる改良が行われ、1925年には犬種の定義が作られ、現在のブルマスティフが完成しました。
その後、体が大きくて辛抱強いブルマスティフは使役犬として、人間と一緒に色々な仕事をしてきました。
彼らは番犬としてはもちろんガード・ドッグとして、狩猟犬や軍用犬としても大活躍しています。
また、穏やかな性質が注目を浴びるようになり、大型の家庭犬としての人気もじわじわと高まっています。
ブルマスティフの体高はオスで63.5~68.5cm、メスで61~66cmほどです。
体重はオスで50~59kg、メスで41〜50kgほどと、人間の大人とほぼ同じくらいの体重を誇ります。
ブルマスティフのカラーは、ブリンドル・フォーン・レッドの3色が認められています。
胸にわずかな白斑があっても構いませんが、鼻先が黒ければ黒いほど良い(ブラック・マズルは必須)とされています。
ブルマスティフは温和で用心深く、まっすぐな性格です。
顔が強面なので怖そうに見られがちですが、穏やかで家庭犬にも向いた性格をしています。
ただし非常に頑固で、納得できないことはやらないという一面も持っています。
諸説ありますが、ブルマスティフの寿命は8~10年ほどだといわれています。
一般的に犬の平均的な寿命は10~14歳程度です。
大型犬の中でも特に体の大きなブルマスティフは、やや寿命が短く短命な傾向にあります。
英名:Bullmastiff
原産国:イギリス
サイズ:大型犬
大きさ:
体高・オスで63.5~68.5cm、メスで61~66cmほど
体重・オスで50~59kg、メスで41〜50kgほど
寿命:8~10年ほど
次にブルマスティフをおすすめしたい人、ブルマスティフとの暮らしに向いている人について説明していきます。
ブルマスティフは体が大きく、非常に力が強い犬種です。
そして温和な性格である一方、頑固なところも持ち合わせています。
そのため、ブルマスティフにはきちんとしつけをしないと本来の穏やかさや我慢強さなどの良い部分が引き出せず、力が強く制御できないばかりの危険な犬になってしまう可能性が秘められています。
つまり、ブルマスティフを飼育するためには、十分な知識と豊富な経験が欠かせないということ。
ブルマスティフは犬の飼育経験があり、きちんとしつけができる人に向く犬種といえます。
犬の飼育初心者の方はまずは他の大型犬を飼育し、しっかりと経験を積んでからブルマスティフを迎えられるかどうか考えてみてください。
ブルマスティフは体が大きく、非常に筋肉質な犬種です。
その体型を維持するためには、最低でも1日2時間程度の運動を必要とするといわれています。
そんなブルマスティフは、毎日十分な散歩時間が取れる方に向く犬種といえます。
ブルマスティフは家族に対しては愛情深く、また我慢強いことで知られています。
きちんとしつけられたブルマスティフはとても辛抱強く、子どもの良い遊び相手になってくれます。
そんなブルマスティフは、子どもがいる方にもおすすめの犬種といえます。
次の項目では、ブルマスティフのお迎え方法や価格についてご紹介します。
ブルマスティフは、ペットショップもしくは ブリーダー から購入できます。
ブルマスティフは非常に大きくなり、また力が強いという特殊な性質を持った犬種です。
そのため、できればブルマスティフに関する知識がある、専門のブリーダーから子犬を迎えることをおすすめします。
ブルマスティフは、30~40万円程度で販売されています。
ただし大型犬かつ珍しい犬種であるため、常に迎えられる子犬がいるとは限りません。
ブルマスティフを購入する際はあらかじめ予約しておき、子犬が産まれるまで待つ形になるかもしれません。
次の項目では、ブルマスティフの飼い方とそのポイントについて説明していきます。
ブルマスティフは非常に体が大きいため、多くのカロリーと栄養を必要とします。
ドッグフードは良質な材料を使い、十分なたんぱく質が含まれた物を選びましょう。
また犬を健康的に育てるためには、成長の度合いに合わせたフードを過不足無く与えることも大切です。
与えるフードの種類や量についてわからないことがあれば、ブリーダーや動物病院に相談すると良いでしょう。
ブルマスティフは短毛のシングルコートなので、非常に手入れが簡単です。
毎日柔らかいブラシを使って、全身を軽くブラッシングしてあげると良いでしょう。
ブラシではなく、硬く絞った濡れタオルで全身を拭いても構いません。
またよだれが多いので、口元を定期的に拭き、合わせて顔のしわの中も拭いてあげてください。
ブルマスティフは日頃から手入れしていれば、シャンプーは2~3か月に1回で十分です。
その他、汚れや臭いが気になる時は、別途シャンプーをすると良いでしょう。
体が大きく筋肉質なブルマスティフには、十分な運動量が必要です。
最低でも1時間程度の散歩を1日に2回行ってください。
ブルマスティフは体が大きく力が強いため、指示を聞いてくれないと日々の散歩も困難です。
散歩の時にきちんと制御できるように、日頃からしっかりとした信頼関係を築いておくことが大切です。
ブルマスティフは頑固で、やや しつけ が難しい部分があるといわれています。
繰り返し同じトレーニングを行うことを好まないため、しつけには根気が必要になってきます。
ただし子犬のうちから訓練を繰り返していけば、一緒に生活する上で必要なことは覚えてくれます。
自力でのしつけや訓練が難しいと感じた時は、プロの訓練士の力を借りても良いでしょう。
ブルマスティフは 「胃捻転」 (いねんてん)を起こしやすいことで知られています。
胃捻転は大きく膨らんだ状態の胃がねじれて胃や周辺の臓器の血流が悪くなる、もしくは遮断されて臓器が壊死してしまう状態のことを指します。
胃捻転になると急激にショック状態になり、数時間で死に至ることもあります。
食後に下記のような症状が見られたら、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
胃捻転の対策としては下記が挙げられます。
また、ブルマスティフは 「股関節形成不全」「肘関節形成不全」 にもかかりやすいといわれています。
これは股関節やひじの関節が発育不良を起こし、跛行(はこう・びっこを引いて歩くこと)や動くことを嫌がる、足を痛がるなどの症状を起こす病気のことを指します。
原因は遺伝的な要因が大きいものの、肥満や栄養不足によって発症することもあるようです。
ブルマスティフと一緒に暮らし始めたら毎日しっかりと運動させること、また太らせずに必要な栄養素を摂取できるように餌の管理をすることが大切です。
ブルマスティフはとにかく体が大きいため、通院時や災害の時などに抱えて移動することが困難です。
大型犬も乗れるカートを用意しておいて、何かあった時に対応できるようにしておいた方が良いかもしれません。
またブルマスティフを迎える際は、1年でどのくらいの費用がかかるのか確認しておいてください。
ブルマスティフはとにかく体が大きいため、日々のフード代だけでも相当な食費がかかります。
ペットシーツなどの消耗品にかかる費用も多ければ、医療費も相当なものになってきます。
そして、力の強さからさまざまなものを壊されてしまう可能性が高いこと、一緒に生活するためには十分なスペースが必要なことを考えると、ブルマスティフとの生活には相当な費用がかかります。
イギリス生まれの大型犬、 「ブルマスティフ」 について説明してきました。
ブルマスティフは強面なので怖そう、凶暴そうといったイメージを持つ方もいるかもしれません。
ただ、本来は穏やかで我慢強く、正しいしつけができれば良い家庭犬になれる素質を持った犬種であることが伝わったでしょうか。
ブルマスティフは大きくて力が強いことから、誰にでも飼える犬ではありません。
しかし、犬に関する知識や経験が豊富な方が飼えば、素晴らしい家族の一員となってくれることでしょう。
なお、国内ではその存在は珍しく、純血犬種の登録や保護を行っている愛犬団体・ジャパンケネルクラブの2019年(1月〜12月)犬種別犬籍登録頭数では、142犬種中122位で5頭という結果になっています。
もしブルマスティフと一緒に暮らすことになったら、日々しっかりと犬に向き合ってください。
たっぷりと愛情を受け、しっかりとしつけをされたブルマスティフは、その体に秘められたエネルギーとパワーを発揮して、家族を守りながらも優しく見守ってくれる頼れる存在になってくれることでしょう。
最終更新日 : 2021/04/01
公開日 : 2020/08/07