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猫は皮膚を保護するためのオーバーコート、体温調節のためのフワフワとしたアンダーコートという2種類の被毛を持っています。(全ての猫種がこれに当てはまるわけではありません)
10月〜11月頃になると、寒い冬を乗り越えるためのアンダーコート(冬毛)が生えてきます。
このとき、冬毛へと切り替えるために夏毛が抜けていきます。
そして、春を迎える3月に夏毛へと切り替えるため、冬毛が大量に抜けていくのです。
毛を換える時期=換毛期。
人間でいう衣替えのようなものですね。
毛は常に生え変わっているため抜け毛は1年中ありますが、換毛期には通常の倍以上の毛が抜けていきます。
適切なお手入れで、換毛期を乗り越えていきましょう!
ブラッシングとは、猫の毛にブラシをかける行為のこと。
長毛種なら毎日、短毛種であれば換毛期は毎日、それ以外は週2ほどでも大丈夫です。(ブラッシングの頻度については、体調や皮膚の状態にもよるので、かかりつけの獣医さんと相談するのがおすすめです)
一見、簡単なお手入れにも思えますが、実はブラッシングには猫にも飼い主にも嬉しい効果があるのです!
出かけようと上着を着たら、毛がびっしりついていた、なんて経験をしたことがある方もいらっしゃると思います。
毎日ブラッシングしてあげることによって、抜け毛を事前に取ることができるので、服やカーペットに付く毛を減らすことができます。
ヘアレスでない限り、大体の猫は全体が被毛に覆われているため、パッと見ただけでは皮膚の状態を確認することは難しいですよね。
しかし、ブラッシングすることで体に直接触れる機会が多くなるため、「しこり」やフケが出ていないかなどを目と手の感覚を使って確認することができます。
お手入れと同時に猫の健康状態をチェックすることが可能になるのです。
猫は自分で体を舐める際、自分の毛を飲み込んでしまいます。
飲み込んでしまった毛は便と一緒に排泄したり「ヘアボール」として定期的に吐き出すことにより、体の中に溜めないようにできています。 (※1)
しかし、あまりに飲み込む量が多いと、抜け毛が胃や腸を塞いでしまい、ご飯が食べられなかったり、便が出せなかったりと様々な健康被害をもたらす「毛球症」になってしまうのです。
(※1) ヘアボールを吐き出すのは生理現象のため、そこまで過敏に心配する必要はありませんが、吐くということは体への負担がかかっているため、あまりにも吐く回数が多かったり、今まで吐いたことのなかった子が吐くようになったりした際は、動物病院で診てもらうのがおすすめです。
ヘアボール対策用のサプリやフードも販売されているので、専門店でチェックしてみてくださいね!
特に長毛種の場合、ブラッシングしないまま放置してしまうと、全身が毛玉のようにもつれだらけになってしまうこともあります。
一度もつれてしまったところを放置してしまうと、フェルトのように頑固な毛玉になってしまいます。
そこまでいくと自宅でのケアは難しいので、動物病院に連れていくのがおすすめです。
もつれの下には汚れがたまりやすく、皮膚病や炎症の原因になるので、早めの対策を心がけましょう!
猫の毛づくろいには「リラックス効果」があると言われています。
そのため、飼い主がブラッシングすることで、コミュニケーションをとると同時にストレス発散にも繋がるのです。
言葉を発せない猫だからこそ、信頼関係を築いていくことが大切なんですね。
※合わせて読みたい: 猫のブラッシングの効果と、ブラシの種類やブラッシングの方法を解説
ブラッシングに必要不可欠なのが「ブラシ」。
様々なものがありますが、今回は6種類のブラシをご紹介します。
抜け毛用を取るために作られた専用ブラシです。
いくつか種類がありますが、中でもおすすめは「ファーミネーター」(画像は短毛種用)。
びっくりするくらい毛が抜けます。
少し値段が高めではありますが、1回でかなり抜けてくれるため、時短にも繋がりますよ。
短毛種、長毛種ごとにSサイズとLサイズがあるので、毛質・体格にあったものを選んでくださいね。
※合わせて読みたい: 抜け毛がごっそりとれる!ファーミネーターについて紹介
スリッカーはいくつものメーカーから販売されており、専門店で販売されていることも多いため、目にしたことがあるという方もいると思います。
スリッカーは、シャンプー後のドライングや、もつれをほぐす際におすすめです。
中でも「ソフトスリッカー」はピンが柔らかく、軽いので使いやすいですよ。
ゴムやシリコンでできたブラシで、比較的安価なものが多く、水で洗ってもすぐに乾くので清潔に使えるのが嬉しいポイント。
様々なものがありますが、ピンの感覚が少し空いているものもしくはピンが大きいものがおすすめです。
ピンが小さく密集しているものだと、洗いづらく乾かしにくいです。
荒い面と細かい面に別れています。
もつれがないか確認したり、毛流を整えたい時におすすめです。
長毛種にぴったりのブラシです。
ホコリなどの細かい汚れを落とすのに適しています。
こちらは抜け毛予防というよりも、毛艶を出したい時におすすめです。
さっと撫でるだけで仕上がりに差がでるため、お手入れの仕上げにぴったりです。
まずは「ファーミネーター」や「ラバーブラシ」を使って、不要な抜け毛を落としていきます。
力を入れて「ゴシゴシ」してしまうと必要な毛も抜いてしまうので、軽く撫でるだけで大丈夫です。
ある程度毛が抜けたら、「ピンブラシ」でフケやホコリなど細かな汚れを落とし、「コーム」で毛流を整えたら「獣毛ブラシ」で仕上げます。(短毛種の場合は「ピンブラシ」の工程はなくても大丈夫です。)
猫が嫌がる場合は、まずはブラシを体に当ててみる、大丈夫そうならブラシを動かしてみる、少しずつ動かす範囲を増やしていく、といった風に毎日少しずつ慣れさせることが大事です。
無理やりしてしまうとトラウマになってしまい、猫にとっても飼い主にとっても良くない結果になってしまうので、「焦らずゆっくりマイペース」に進めていきましょう。
もつれを発見した際は、指でできる限りほぐしてから「スリッカー」や「コーム」を使って解いていきます。
この時、同じ方向にばかりブラシを当てると逆にもつれが固まってしまう可能性もあるので、上方向にブラシをかけたあとは下方向にしてみるなど、いろんな方向にブラシを当ててあげることで、少しずつ解いていくのがポイントです。
あまりにも大きなもつれやフェルト状になっているもの、痛がる場合には自分で取ろうとはせず、動物病院かサロンに行くのがおすすめです。
全ての工程で言えることですが、とにかく力を入れないことです。
力を入れてしまうと皮膚が「ブラシ負け」してしまい、出血することもあります。
軽く「ポンポン」と当てるくらいで大丈夫ですよ。
また、毛の流れに逆らわないよう気を付けてあげましょう。
ブラシを持っていない方の手でしっかりと皮膚を動かさないようにすることも重要。
人間でも頭皮を抑えないまま髪の毛を引っ張られたら痛いですよね。
猫も同じなので、しっかりと皮膚を抑えてあげましょう。
コロコロしても掃除機をかけてもキリがない抜け毛。
普段使っているものを変えたり一工夫するだけで簡単に抑えることができるのです。
ここからは、服やカーペットにつく抜け毛の対策と掃除の方法を4つご紹介します。
使うほどに抜け毛が付きにくくなる洗剤です。
付いてしまった毛は払うことで簡単に落とすことができるので、コロコロをする手間が省けます。
ボトルもスマートで置いているだけでもお洒落なところもポイント。
合わせて柔軟剤を使用したいという方は、無香料のものを使いましょう。
臭いの強いものは、嗅覚の鋭い猫は中毒を引き起こしてしまう可能性があるので、使用しない方が良いです。
洗濯する際に、一緒に入れるだけでホコリや抜け毛を巻き取ってくれる優れもの。
見た目にも可愛く、プレゼントにもぴったりです。
抜け毛だけでなくホコリやPM2.5、臭いも抑えられます。
値段も様々なものがあるので、価格と機能を見比べて最適なものを選んでくださいね。
カーペットやソファーなどの布製品には、滑り止め付きの軍手や厚手のゴム手袋を使うのがおすすめです!
軽く撫でるだけで抜け毛が取れます。
取れた毛は小さな袋に入れて口をきつく結んでから捨てましょう。
毎日のお手入れで猫の健康状態も確認できるうえ、コミュニケーションも取れるのです。
適切なお手入れで換毛期を乗り切り、猫にとっても飼い主にとっても「快適な猫ライフ」を送ってくださいね!
最終更新日 : 2022/07/11
公開日 : 2019/04/03