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エリマキトカゲはその名の通り、首に襟巻を巻いているような姿が特徴的な トカゲ です。
その特徴的な風貌をしている為、「エリマキトカゲ」と聞いただけですぐにイメージが湧く人も多いでしょう。
しかし、印象こそ強いものの、エリマキトカゲの生態や襟巻(えりまき)が存在する理由など知っている人はあまり多くいません。
動物園 や図鑑でも子供たちから人気な「エリマキトカゲ」。
今回は、大人から子供まで高い人気を誇る「エリマキトカゲ」についての生態や実態について説明していきたいと思います。
エリマキトカゲの生息地はオーストラリア北部やパプアニューギニア島の南部になります。
エリマキトカゲは樹上棲のため、基本的には木の上で生活していますが、地上にいる昆虫などを狩猟する際は木から下りて行動をするのです。
見た目や名称の由来としても親しまれている「襟巻」は印象深く、一度見たら目に焼きつくので、時間が経過してもその姿を忘れる事も少ないでしょう。
それに、「エリマキトカゲ」と聞いたら襟巻はもちろん、その他にも“後ろ足で立ちあがって走る姿”に強い印象を抱いている人も多いのです。
エリマキトカゲが“後ろ足で立ちあがって走る姿”という印象が強い人の中には、「エリマキトカゲが水面を走る」と思っている人もいます。
しかし、結論から先に申しますとエリマキトカゲは水面を走る事ができません。
これは「バジリスク」というトカゲとエリマキトカゲが混在してしまっている可能性があり、水面を走るトカゲはバジリスクになるのです。
ただ、どちらの場合も“後ろ足で立ちあがって走る”という点では類似しているので、エリマキトカゲとバジリスクが混在しているのも無理はないでしょう。
エリマキトカゲはその名の通り“襟巻”があります。
その特徴的な姿は見た人の印象に強く残り、名前を聞いただけで思い出す事ができる程のインパクトがあるので、大人から子供まで幅広い年代に親しまれております。
独特な風貌とは裏腹に「エリマキトカゲにはなぜ“襟巻”があるのか?」という部分について理解している人はそれほど多くないのです。
では、なぜ“襟巻”があるのでしょうか・・・?
その理由は大きく分けて3つあります。
自然の中で生息していれば“敵”に遭遇する事もたくさんあります。
それこそ、生命は弱肉強食という自然の摂理の中で生きているので、エリマキトカゲにも“敵”というのは当然のごとく存在します。
その相手に遭遇した時に、エリマキトカゲは襟巻を広げて威嚇するのです。
そして、相手が驚いている間に襟巻を広げた状態で走って逃げますが、多くの人が抱いているエリマキトカゲの印象が、この「襟巻を広げて走っている状態」が多いのです。
客観的に見ればその姿は可愛らしいものですが、「襟巻を広げて走っている」ということは何かしら敵に遭遇してピンチな状況にあるので、エリマキトカゲからすると“緊急事態”である場合がほとんどなのです。
しかし、その敵というのは猛禽類や大型爬虫類といった自分よりも大きくて強い存在になるので逃げ切れない場合もあり、そうした局面に遭遇した時は噛みついたり尻尾を振りまわして攻撃したりするのです。
エリマキトカゲが襟巻を広げる時はメスに対しての求愛行為でもあります。
威嚇行為の際にも同様にして襟巻を大きく広げますが、同じ行為を求愛の際にも行うのです。
その為、知らない人であればエリマキトカゲに対して更に興味を持つ人もいるのです。
エリマキトカゲの襟巻は皮膚の一部となっております。
その為、寒い時には太陽の光を受ける為に広げて、暑い時にも広範囲に風邪を受ける為に広げたりと、襟巻は体温調整の為にも役立っているのです。
エリマキトカゲは相手を威嚇する際に襟巻を広げます。
そのイメージを抱いている人からすれば、エリマキトカゲに対して凶暴な印象を持つ場合もありますが、実は大人しい性格になるので、故意に危害を加えなければ人にかみつく事も滅多にないのです。
その大人しい性格もあるので、動物園や自宅で飼育する際も活発に動くことが少ないので、観察していても少々退屈に感じる人もいるでしょう。
エリマキトカゲがここまで人気を集めたのは理由があります。
それは、1984年に放送されたテレビCMでエリマキトカゲが抜擢された事で一大ブームを巻き起こしたのです。
当時は爬虫類飼育が一般的ではなかった事もあり、エリマキトカゲや襟巻を広げて走る姿を知らない人が多くいました。
その為、テレビCMをキッカケに爆発的な人気を誇り、エリマキトカゲが一大ブームとなりましたが、当時は「飼育」というよりも「おもちゃ」がブームを巻き起こしました。
いつの時代も「おもちゃ」は子供たちに愛される普遍的なものになります。
しかし、昔はアナログなおもちゃが一般的でも、現代ではデジタルなおもちゃが一般的になっております。
エリマキトカゲのおもちゃが爆発的な人気を誇ったのも約30年ほど前になり、今振り返ると「なぜ流行ったのか」と疑問を抱くかもしれませんが、当時は一大ブームを巻き起こしたものであり、その頃遊んでいた人ならば、その疑問よりも懐かしさを感じるのかもしれません。
当時発売されていたエリマキトカゲのおもちゃを見て懐かしむのもいいですが、現代のエリマキトカゲのおもちゃは当時のものより“クオリティ”という面では格段に進化しているので、エリマキトカゲが好きな人はおもちゃを購入してみるのも面白いのかもしれません。
また、自分の子供にエリマキトカゲのおもちゃをプレゼントして、世代を超えて「エリマキトカゲ」を愛するのもいいでしょう。
1984年に放送されたテレビCMにエリマキトカゲが走るシーンがあり、その可愛らしい姿から爆発的なブームを巻き起こしました。
その知名度とは裏腹に、ペットとして飼育する人はそこまで多くないのが現状となります。
理由は「飼育する難易度が高い事」と「スキンシップが難しい事」にありますが、爬虫類が好きな人やエリマキトカゲが好きな人であれば、そういった部分に対してのハードルを感じる事がない傾向にあります。
ただ、生き物を育てていく上では「好き」という感情だけでは成り立たない部分もありますので、これからエリマキトカゲを飼育したいと考えている人は上記理由が存在することや飼育する際の注意点を理解した上で飼育するようにして下さい。
エリマキトカゲは店舗によって値段のバラつきはありますが、おおよそ2万円前後で購入する事ができます。
幼体ほど安価な場合が多いのですが、体が小さい頃は体力的な部分からも初心者が飼育するには難易度が上がりますので、値段で判断しないようにしましょう。
購入先としては、昔はペットショップで販売されているケースが多かったのですが、最近では爬虫類専門店やイベントでの取り扱いが多い傾向にあります。
おおよその寿命としては「10年くらい」とされていますが、飼育環境や病気によっても大きく左右される部分があります。
20年以上もの年月を生きた例もありますので、環境面や体調管理に注意して大切に育てて下さい。
自然界で生きるエリマキトカゲは コオロギ やマウスといった昆虫を主食としているので、ペットとして飼育する際にも同様の昆虫を与えるのがいいでしょう。
中には、ミルワームを主食として与える人もいますが、コオロギやマウスに比べるとカルシウム不足となり、「クル病」を発症する恐れがあるのでミルワームや栄養価が低い食べ物はおやつ程度にとどめましょう。
本来であれば、樹上棲により木の上で生活しているので、飼育する場合も同じような環境を作るのが好ましくなります。
その為、枝木をおいてケージを立体的にする必要がありますが、エリマキトカゲの体長は60cm~90cmとなるので、地表に降りた際に、コオロギやマウスといったエサを食べるのに十分なスペースを確保できるケージを用意してあげましょう。
また、エリマキトカゲは湿度の高い場所に生息しているので温度や湿度の管理にも注意が必要となります。
温度としては、昼間は30℃前後で夜間は25℃前後という形で温度に変化を加え、ホットスポットは35℃~40℃程度に保つようにしましょう。
ただし、20℃を下回らないように管理する必要があり、冬の寒い時期にはエアコンやヒーターで温度を調節するようにして下さい。
湿度としては、1日に3回ほど霧吹きをして70%前後に保つのが理想となります。
エリマキトカゲは乾燥には非常に弱く、乾燥すると脱皮にも悪影響を与えるので、寒い時期には霧吹きの頻度も増やして湿度を保つなど工夫をするようにして下さい。
また、霧吹きがエリマキトカゲに直接かかってしまうとビックリしてしまい、ストレスを与えてしまうので直接当たらないように注意して下さい。
エリマキトカゲの飼育が難しいとされる理由の一つとして「水分補給」があげられます。
これは、エリマキトカゲが水を動いている状態でしか認識しないことにあります。
容器に入れた水をケージに入れておいたとしても、動いた状態ではないので飲む事がないので、ケージ内にエアレーションなどを活用して水の流れを作りだすことで水分補給ができるようになるのです。
エリマキトカゲの性格は臆病ですので基本的には単独での飼育が好ましいです。
ただ、エリマキトカゲの繁殖を目的としてオスとメスを同時に飼育する場合がありますが、
初心者の方が簡単にできるものではないので、先ずは一匹を大切に育てる事をメインに考えてあげて下さい。
エリマキトカゲの見た目や走る姿には可愛らしさがありますが、実際に飼育をしてみるとそのイメージとのギャップがあったりします。
なぜなら、エリマキトカゲが襟巻を広げたり、走るということは何かしらの危機的状況である場合や興奮状態である場合がほとんどですので、普段の飼育では見る事が難しくなります。
しかし、その姿を見たいからといって意図的に驚かせたりしてしまうとストレスを与えて衰弱させることに繋がるので控えるべきといえるでしょう。
生き物を飼育する以上、健康的で長生きさせることは飼い主の役割や責任となるので、エリマキトカゲの飼育を考えている人は最低でも今回の記事を熟知した上で飼育をするようにしてください。
最終更新日 : 2020/12/25
公開日 : 2017/11/04