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ポリプテルスはアフリカに住んでいる、非常に古い種類の魚です。
背中にはするどいトゲが生えた特徴的な背びれがあり、名前の由来にもなっています。
アフリカ(スーダン、セネガル、チャド、タンザニア、コンゴなど)
種類によって大きさが異なります。
人気の高いポリプテルス・エンドリケリーは成長すると 60〜80cm程 の大きさになります。
小型のパルマス・ポーリーやセネガルスでも成魚になると 30cm程 になります。
ポリプテルスは 肉食性 の魚です。
野生のポリプテルスは昆虫や小魚、甲殻類や カエル などを食べます。
ポリプテルス最大の特徴は、恐竜を思わせるその姿です。
その体つきやまっすぐに生える背びれは、ステゴサウルスを連想させます。
なお、背びれに生えているトゲはかなり鋭く、刺さると思いがけず大怪我をしてしまうことがあるため注意が必要です。
ポリプテルスは全部で17程の種類が存在します。
当項目ではその中でもよく飼育されている種類とその特徴を解説します。
全長が60〜80cm程になる大型のポリプテルスです。
ポリプテルスの中でも、最も人気があると言われています。
全身に恐竜を思わせる模様が入りますが、この模様は個体ごとに大きく異なります。
自分好みの模様を探すことができることが、エンドリケリーの魅力の1つです。
通常のエンドリケリーより体が短いショート個体、全身が真っ白なアルビノ個体も人気があります。
毒々しい( -`ω-)b #ポリプテルス #オルナティピンニス pic.twitter.com/6S5AiaUnFX
— ホラ子 (@horako_wetman) October 23, 2018
全長が60cm程になる、黄色と黒の模様が美しいポリプテルスです。
オルナティピンニスは、ポリプテルスの仲間の中でもとても丈夫であるため、初心者向けと言われています。
中には20年以上生きている長寿個体も多く見られます。
全長40cm程の小型のポリプテルスです。
灰色〜褐色の体に大きな黒色のバンド模様が入るのが特徴で、ポリプテルスの中でも特に美しい姿が人気を博しています。
模様の美しさを求めて繁殖を行なっているブリーダーも多く、模様が美しい個体は値段が高い傾向にあります。
他のポリプテルスより砂に潜る習性が強く、砂を厚めに引いているとどこにいるのかわからなくなってしまうことがあります。
全長80cmをこえる、ポリプテルスの最大種です。
他のポリプテルスよりも骨太の体を持ち、いかつい顔をしているのが特徴です。
まさに古代魚と呼ぶべき恐竜を思わせる風貌に、一目惚れしてしまう人も多いようです。
体がとても大きくなるため、最低でも150cmクラスの水槽を用意する必要があります。
全長が最大でも30cm程という、ポリプテルスの仲間の中では小型の種類です。
全身が灰褐色で特に目立った模様はありませんが、大きく立派な背びれを持っています。
他の種類のような大きさや派手な模様はないものの、飼育・繁殖の難易度がかなり低いことからポリプテルスの入門種とも呼ばれています。
全身が白くて目が黒い白化種、全身が白くて目が赤いアルビノ種もいます。
ポリプテルスを繁殖させることは可能で、産卵させるのは比較的容易と言われています。
ただし、魚体自体が大きいので、繁殖にあたっては広い水槽が必要となります。
ポリプテルスは水槽の中でもオスとメスの相性が良ければ、ペアを作って産卵します。
できるだけ小さい頃から複数のオスメスを入れておくと、さらに繁殖の可能性が高くなります。
繁殖をさせる時はウィローモスなどの産卵床となる水草を必ず入れてください。
なお、性成熟に至る日数や産卵数は種類によって異なります。
エンドリケリーの場合は3〜4年程度で繁殖可能になり、1回に100〜200個程度の卵を産みます。
ポリプテルスの仲間は総じて寿命が長く、 10年以上生きる とされています。
良い環境で育てることができれば、20年以上生きる個体も珍しくありません。
分類:条鰭綱 ポリプテルス目 ポリプテルス科
英名:Bichir
分布:アフリカ(スーダン、セネガル、チャド、タンザニア、コンゴなど)
大きさ:約30〜80cm
食性:肉食性
繁殖:
性成熟:3〜4年
産卵数:100〜200個
※エンドリケリーの場合、種類によって異なる
寿命:およそ10年以上
ポリプテルスはペットとして飼育することができます。
国内にも愛好家やブリーダーが多く、熱帯魚ショップでも時折その姿を見かけることがあります。
熱帯魚を扱うショップで購入しましょう。
近所にポリプテルスを扱っているショップがない場合は、通販でも購入することができます。
種類や大きさにもよりますが、幼魚は1,000〜2,000円程度で販売されています
繁殖個体よりワイルド(野生個体)の方が値段が高い傾向にあります。
比較的飼いやすいと言われているポリプテルスですが、実際飼育するためにはどんなものが必要なのでしょうか。
ここでは最低限用意するべきアイテムを紹介していきます。
小型の種類であっても、 最低でも90〜120cmの水槽 を用意しましょう。
エンドリケリーなど大型になる種類の場合は、 180cm以上の水槽を用意するのが理想的 です。
どの種類でも水槽から飛び出してしまう事故が多いため、水槽には必ず蓋をしましょう。
参考価格:51,717円(税抜)
メーカー名:寿工芸
サイズ(幅X奥行X高さ):120×45×45cm
重量:39.1㎏
生産国:中国
ポリプテルスは肉食性の熱帯魚です。
1日に1回、人工飼料や小魚などの生き餌、細かく切った牛ハツなどを与えます。
複数のエサを用意してローテーションを組み、栄養バランスを整えている人が多いようです。
参考価格:2,698円(税抜)
メーカー名:ひかり
内容量:570g
ポリプテルスは水質にうるさくない熱帯魚です。
ただ、魚体が大きく、その分水槽も大きくなるため、水槽のサイズに合うパワフルなフィルターを使ってください。
参考価格:16,800円(税抜)
メーカー名:Tetra
サイズ(幅X奥行X高さ):34×45×28cm
重量:8㎏
ポリプテルスは肉食性なので、水草を植えても食べたりボロボロにしたりすることがほとんどありません。
水草はポリプテルスの隠れ家や産卵床になることから、入れてあげると良いでしょう。
参考価格:850円(税抜)
ポリプテルスは温和な性格をしており、体が丈夫な熱帯魚です。
そのため、様々な種類の熱帯魚と混泳することができると言われています。
しかし、混泳をする時に最も重要なのは魚同士の相性であり、実際に挑戦してみないとどうなるかわからないものです。
混泳にチャレンジする時は必ず水草や流木など、隠れ家になるものを用意してあげてくださいね。
ピラルク や アロワナ 、ガーパイクなど大型の熱帯魚と混泳させることができます。
生活する場所が異なること、お互いに体が大きいことから干渉し合わないことが多いようです。
ポリプテルス同士でも混泳させることができます。
ただし、大きさが極端に違うと共食いをしてしまうことがあるので注意してください。
ポリプテルスは温和な性格ですが、肉食性の魚です。
自分より体が小さい魚はエサだと思って、食べてしまうことがあります。
ポリプテルスより体が小さい魚は混泳に向きません。
最初は混泳できていても、いつのまにかポリプテルスに捕食されてしまった…なんてこともあります。
ポリプテルスの中でも最も人気が高い、ポリプテルス・エンドリケリーは幼魚の頃は10cmにも満たない大きさです。
しかし、大きくなれば最大80cm程にもなる大型の熱帯魚であることを忘れないでください。
ポリプテルスは大型の熱帯魚の中では温和で丈夫なため、飼いやすい部類に入ります。
そうとはいえ、10年以上飼育し続けられるのかよく考えてからお迎えするようにしてください。
ポリプテルスは多くの水族館で飼育されています。
自宅ではなかなか用意できない、水族館サイズの水槽だからこそ見せてくれる姿もあるかもしれません。
一度水族館でじっくりとポリプテルスを観察してみてはいかがでしょうか。
世界的にも珍しい、シーラカンスの冷凍標本を展示していることで有名な水族館です。
様々な珍しい魚や昆虫たちと共に、 ポリプテルス・セネガルス が飼育展示されています。
住所:静岡県沼津市千本港町83番地
マップ: Googleマップ
電話番号:055-954-0606
入園料:
大人(高校生以上) 1,600円
こども(小・中学生) 800円
幼児(4歳以上) 400円
開園時間:10:00~18:00
休館日:年中無休
公式ホームページ: 沼津港深海水族館
生き物の飼育展示数が多いことで有名な鳥羽水族館では、 ポリプテルス・エンドリケリー が飼育展示されています。
オンラインショップではポリプテルスを含む、古代魚の本やクリアファイルが販売されています。
住所:三重県鳥羽市鳥羽3丁目3-6
マップ: Googleマップ
電話番号:0599-25-2555
入園料:
大人 2,500円
子供(小・中学生) 1,250円
幼児(3歳以上) 630円
シニア(65歳以上) 2,100円
開園時間:9:00〜17:00(7月20日〜8月31日は8:30〜17:30)
休館日:年中無休
公式ホームページ: 鳥羽水族館
丈夫で温和なポリプテルスは飼いやすく、 古代魚の入門種 とも言われています。
ただ、大きな熱帯魚を飼うのは簡単なことではありません。
ポリプテルスが泳ぎ回ることができる、十分なスペースを用意することが必要です。
そして体が大きな分、世話をするために多くの時間と費用がかかることを覚悟しなければなりません。
しかし、上手に飼えば10年以上の時を一緒に過ごすことができるポリプテルスは、非常に魅力的な熱帯魚です。
ポリプテルスをお迎えする時は入念に準備を行い、人も魚もより良く過ごせる環境を作ってあげてくださいね。
最終更新日 : 2021/04/30
公開日 : 2017/09/19