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イソギンチャクと一緒に住まわせると、クマノミは病気になりにくい!?
初めてでも大丈夫!愛情をもってクマノミを飼育してあげましょう
映画で話題になったクマノミ!かわいらしい容姿に鮮やかなカラーが特徴的ですね。
水族館などにも展示していて、飼育できるのであればチャレンジしてみたい!という方もいるのではないでしょうか?
実はクマノミには種類が豊富にいます!
少しずつ柄なども違い、それぞれの種類で愛嬌たっぷり。
また、飼育に必要なものなども併せてご紹介します。
一緒に居られる時間が長くなるよう、かかりやすい病気や寿命についてもまとめました。
まずはクマノミについて知りましょう。
クマノミとはどんな魚なのでしょうか?クマノミの基本的な情報を集めました。
クマノミとは、クマノミ亜科に属している海水魚の一種です。
からだの左右が平べったく、狭いと事にもすいすい泳ぐことができます。
雑食性で、野生では主に小型の エビ や カニ などの甲殻類や、クマノミが住んでいるイソギンチャクに付着した藻などを食べて生活しています。
全長は約10㎝から15㎝、鮮やかな体の色をしていて白いラインが0本から3本入っていて個性的。
クマノミといえばイソギンチャク!というくらい、クマノミとイソギンチャクは密接な関係を持っています。
イソギンチャクは一般的にも知られているように、触手に毒を持っています。
クマノミはイソギンチャクの触手にある毒に対して免疫を持っているので、触れても問題ありません。
これは稚魚のうちにイソギンチャクと触れ合うことで徐々に抗体ができ、大人になったらイソギンチャクの毒が平気なっているからだといわれています。
イソギンチャクとクマノミはお互いに助け合って生きていて、クマノミはイソギンチャクの中で生活することで敵から守ってもらい、イソギンチャクはクマノミからチョウチョウウオ等の外敵から守ってもらっているのです。
意外と思う方も多いと思いますが、クマノミは縄張り意識の強い種類の魚!
可愛らしい姿に似合わず縄張り意識が強く、集団でイソギンチャクの中で生活をしています。
クマノミは、誕生した時は性別がない状態です。
イソギンチャクの中で集団生活をするクマノミは、集団の中で一番大きなクマノミがメス、二番目に大きなクマノミがオスとなります。
集団生活内で発生したつがい以外のクマノミは、繁殖に参加しません。
何らかの原因でメスがいなくなってしまった場合は、二番目に大きかったオスがメスに性転換して、三番目に大きいクマノミがオスになります。
クマノミの飼育を行う場合、どのようなものが必要でどんな注意点があるのでしょうか?
飼育に当たり必要なものなどの情報をまとめました。
クマノミの飼育で必要なものを一挙に紹介します。
飼育前の買い揃えて、クマノミを出迎える準備を万端にしておきましょう!
水槽を購入する際に気になるのが、水槽そのもの大きさです。
大き過ぎるものは置き場所に困ってしまうし、小さすぎると飼育されるクマノミのストレスになってしまいます。
水槽の大きさは飼育するクマノミの種類によっても左右されますが、クマノミ1匹から2匹当たりにつき幅が60cm前後必要になります。
できるだけこのスペースを確保してあげましょう。
どうしても幅が取れない場合は、45cm幅の水槽でも大丈夫です。
クマノミは海水魚です。海水を要視する必要がありますが、難しいことはありません。
「人工海水の素」というものが販売されているので、水槽に入る水の量に合わせて購入し、水に混ぜると海水が出来上がります。
水道水を使用することが多いと思うのですが、その場合はしっかりとカルキ抜きをしましょう。
水温の理想は、クマノミの場合25℃前後になります。夏場は水温が上がりすぎないように、冬場は水温が下がりすぎないように注意する必要があります。
水温を25度前後に保つためにも、水槽用のクーラーと水槽用のヒーターを準備してあげましょう!
水槽用クーラーは、安いものなら10,000円を切ります。
10,000円から30,000円の間で購入するのが平均的と言えるでしょう。
水槽用ヒーターはクーラーよりも安価で、大体1,000円前後で購入可能!
高いものになっても、5,000円前後です。
カルキ抜きの方法はいくつかあります。
塩素中和剤を購入するしてカルキを抜く方法や、家の中にあるアルカリ性のものを混ぜてカルキを抜くなどが挙げられます。
中でもおすすめのカルキ抜きの方法は、水道水を汲み置いておく方法です。
夏などの気温の高い状態の時は、口の広いバケツなどに水を汲んでいおいて良く日の当たる場所に置いておきます。
早いと約半日ほどでカルキが抜けて、使用可能な状態に!
冬場などの寒い期間は夏のような気候ではないため、長く汲み置きの時間をとる必要があります。
水槽や水槽用クーラー・ヒーターの他にも、買い揃えておくものはいくつかあります。
クマノミの生活する上で水槽内の温度を測る水温計は、あると非常に便利なので購入しておくことをおすすめします!
水質を保つ為のろ過装置も買い揃えておくべきアイテムです。
その他には、照明や水槽内の底に敷く砂利や岩などのレイアウトに必要なもので、サンゴなども考慮してみると良いですね。
魚の飼育といえば 水草 を思い浮かべる方もいると思いますが、クマノミの飼育では水草は特別必要なものではありません。
クマノミの飼育で与えるべき餌は、海水魚用の人工飼料です。
クマノミは比較的餌になれるまで時間がかからず、餌を食べてくれるようになってくれます。
朝晩2回に分けて餌をあげましょう!
2分から3分前後で食べきれるくらいの量が理想です。
クマノミはイソギンチャクと生活を共にしているのは、野生の状態での場合です。
水槽飼育を行うときは、無理にイソギンチャクと一緒に入れることはありません。
というのも、クマノミとイソギンチャクには種類によって相性の良し悪しがあるのです。
イソギンチャクとの共存も水槽内で可能ですが、相性があるので共存を考えているならばショップの店員さんに相談してみましょう。
先ほども述べましたが、クマノミは縄張り意識が強い魚です。
同じ水槽で飼育する場合は、クマノミに負けないような強さと鮮やかさを放っている種類の魚がおすすめです。
水槽の底を泳ぐような魚も、同時に飼育することができます。
同時飼育する場合は、犬や猫のように魚も種類によって相性があります。
同じ水槽で飼育したい場合は、相性の良い種類を選びましょう。
クマノミには複数の種類が存在しています。
どのような種類のクマノミがいるのか、飼育前にチェックしておきましょう!
日本でよくみられるタイプのクマノミ。
この種類は、イソギンチャクの種類をあまり選ばずに共存可能です。
全長は13cm前後、オレンジ色の体に白いラインが2本入っているのが大きな特徴。
水槽に入れたときに皮膚トラブルを起こす可能性があるので、注意深く観察してあげましょう。
沖縄や小笠原諸島周辺に生息しているクマノミは、色彩変化が起こり身体が真っ黒なクマノミもいます。
価格としては、1匹600円から900円くらいで購入可能です。
奄美大島の南でみることのできるハマクマノミ。
全身は13cm前後で、頭部の部分に白いラインが入っているのが特徴。
稚魚の間だけ、稀に身体に2本から3本の白いラインが入っていることがあります。
しかし、これは稚魚の間だけで、成長と共に自然と消えていきます。
大きくなる個体もあり、体の大きなハマクマノミは気も強い傾向があります。
一緒に水槽に入れるイソギンチャクは、タマイタダキイソギンチャクのみとされています。
身体も丈夫で、クマノミ飼育初心者におすすめ!
価格は1匹900円から1,300円程です。
カクレクマノミは言わずと知れた大人気の種類!
映画「ファインディング・ニモ」のモデルとなった種類ですね。
全身は8cm前後で、オレンジの体に白いラインが3本入っています。
カクレクマノミはおとなしくて、攻撃性は低い性質の持ち主。
水質の変化に若干弱い傾向があるので、飼い始めの頃は十分に気を付けて観察してあげましょう。
飼育はしやすく、餌も良く食べてくれます。
ハタゴイソギンチャクやセンジュイソギンチャクが好きなので、一緒に入れてあげると落ち着ける場所もできるのでオススメ!
流通頭数も多いので、価格は1匹700円前後から高いものになると1,500円程になる事もあります。
クマノミ飼育で気になるのが、病気や平均寿命です。
病気になって早く寿命が来てしまうのは悲しいですよね。
できるだけ早く病気を発見してあげましょう!
また、平均寿命も併せてご紹介します。
クマノミ類にはかかりやすい病気があります。
それがトリコディナ症です。
トリコディナ症とは、クマノミの体の表面に白い膜のようなものが浮いてきてしまう病気の一種でクマノミによくみられる病気です。
早期発見で症状が軽いうちに完治することのできる病気なので、毎日しっかり観察しましょう!
トリコディナ症にかかるクマノミは、体力が低下している傾向があります。
昨日は何ともなかったのに、今日いきなり泳ぎ方がおかしくなってしまっているということもあり得ます。
どのような症状が出てきたら、トリコディナ症にかかっているか特徴をまとめました!
【初期症状】
このような症状がみられた場合は、トリコディナ症の初期症状です。
【進行したトリコディナ症】
このような症状がみられている場合は、トリコディナ症がかなり進行している状態です。
治療には時間がかかってしまう場合も考えられます。
薬による治療もありますが、まず試してもらいたいのが淡水浴による治療です。
淡水浴治療に手順は以下の通りです。
このように淡水治療を進めていくと、大体3日前後で効果が出てきてクマノミの体調も改善していきます。
最後の患部をぬぐう作業は、クマノミの体力をかなり消耗してしまう作業なので、無理をさせないよう短い時間で行いましょう。
また、淡水治療が効果を発揮してくれるのは、トリコディナ症の初期の段階での話です。
症状が進んでしまって餌もあまり食べられなくなってしまっているクマノミには効果が出ない可能性もあります。
餌が満足に食べられないという状態になってしまうと、回復することが困難な状態です。
その他、海水魚がかかりやすいといわれている白点病は、クマノミはかかりにくい病気です。
かかりにくいとは言っても絶対にかからないわけではないので、元気な状態のクマノミの泳ぎ方や餌の食べ方を記憶しておきましょう!
トリコディナ症等の病気を防ぐためにも、まずは予防法をしっかりと取りましょう!
主に気を付ける点は…
この2つを厳守することです。
週に一度は水槽内の海水の塩素濃度を確認し、2週間に一度は水槽の水を交換する。
このようなこまめな水質の管理なども水槽内を清潔に保つ秘訣です。
野生の状態ではクマノミはイソギンチャクと共存しています。
水槽でクマノミを飼育する場合でも、クマノミを病気から守ってくれる一番の相棒がイソギンチャクとなるのです。
実はそのメカニズムはよくわかっていませんが、クマノミはイソギンチャクと同時飼育することで格段に病気にかかる可能性が低くなります。
クマノミの種類に合わせたイソギンチャクを選び、一緒の飼育してあげることでクマノミが元気に過ごせるメリットがあります。
しかし、イソギンチャクも同時飼育する場合には、イソギンチャクが光合成ができるような照明等が必要です。
クマノミの寿命は、平均で約8年から15年前後と幅があります。
これは飼育環境に大きく左右されるからです。
環境を整えてあげると稀に20年以上生きる、ご長寿クマノミもいるとか!
やはり長寿の秘訣は、こまめな環境管理といえます。
カクレクマノミは他のクマノミと若干種類が異なるり、寿命は5年から10年前後。飼育環境で寿命が左右されます。
しっかりと環境を整えて飼育してあげれば、10年以上生きてくれることも珍しくはありません。
大切にクマノミを育ててあげましょう。
クマノミの飼育は初めてで不安、と思うかもしれません。
しかしクマノミ飼育は大変なものではないのです!
クマノミの飼育をする場合は、前準備を万全に整えておきましょう。
海水作りやカルキ抜きなど最初は手間取ることも多いと思いますが、慣れてくればすぐに海水作りなどもできるようになります。
クマノミの種類によって、相性の良いイソギンチャクとそうでないイソギンチャクがいます。
それからほかの海水魚との飼育は注意が必要です。
その点をしっかりと押さえ、購入時には店員さんなどと相談して購入するものを決めましょう。
愛情深くこまめに世話をしてあげると、クマノミも長生きしてくれます。
同じ時間を少しでも長く過ごせるように、大切に飼育しましょう。
最終更新日 : 2021/05/20
公開日 : 2017/08/29