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うさぎ のブリーダーとは、うさぎの飼育に精通しており、交配・出産・繁殖を行いながら、うさぎを流通させる仕事人のことです。
うさぎ専門店で見かける純血種(血統書付き)のうさぎ達は、基本的にはブリーダーによって繁殖させられています。
ブリーダーとして活躍している人達は、自治体が認めた「第一種動物取扱業」の登録をしています。
また懸命に勉強をして、動物看護士・訓練士・愛玩動物飼養管理士といった資格を所有している人も多いです。
個人事業主からグループ経営者まで、運営の形態は多種多様ですが、スタッフが うさぎの生態や育て方 を熟知しているため、ブリーダー直営店でうさぎを購入したいと考える人も増えています。
ところで、ブリーダーといえば純血種・血統書付きのうさぎを飼育している方が多いですが、純血種のうさぎを育てることの利点とは何でしょうか。
純血種のうさぎは、高級感があるのはもちろんですが、それだけではなく健康管理がしやすいという魅力もあるのです。
実は、ペット用に品種改良された雑種のうさぎは可哀想なことに、歯の不正咬合がひどくなりやすいという弱さがあるのです。
親や祖先がはっきりしている純血種のうさぎであれば、遺伝性疾患などが明確であるため、それなりに発生しやすい病気の対策も行いながら交配・飼育されています。
しかし色々な品種の交配によって誕生した雑種の場合は、純血種の子達と比べると障害が出やすくなってしまう可能性があるのです。
それにも関わらず、低コストで販売できる動物を増やすために、病気になりやすいリスクを知った上で、雑種の繁殖を推進しているペットショップや業者が多いのが現状です。
もちろん健康状態には個体差がありますし、雑種か純血種かに関わらず、うさぎが愛らしいことに変わりはなく、飼い主の育て方次第で長生きできる子もたくさんいます。
ただ、できる限り健康体で生まれてくる子うさぎを増やすためには、うさぎの純血種を守るブリーダーの存在が必要不可欠です。
上述したように、ブリーダーからうさぎを購入する際には健全な個体に出会えるほか、以下のようなメリットもあります。
ブリーダーからうさぎを譲り受ける際には、各個体の毛の色や性格といった特徴について相談しながら、お迎えする子を選べます。
どのような親うさぎから生まれたか、どういった過程で育ったかも当然ブリーダーが知っているはずですから、ペットショップで購入する場合に比べて、個体のことを細かく知ることができます。
また、ブリーダーが育てたうさぎは、生後2ヶ月前後の子うさぎを購入できるケースが多いですが、ご飯の食べ方や うさぎのトイレの仕方 は、しっかりとしつけられています。
ペットショップでも、トイレを覚えている子うさぎは多く見られますが、他の動物も一緒に飼育している都合上、個性に合わせて丁寧にしつけをするのは難しいでしょう。
しかし、うさぎのしつけのプロであるブリーダーが育てたうさぎであれば、個体の成長に合わせたトレーニングを受けていますし、それぞれの子のことを記録してくれているので、うさぎを引き取った後でも困ったことがあれば相談しやすいはずです。
購入後のアフターフォローがきちんとしているのも、ブリーダーからうさぎをお迎えするときの美点と言えるでしょう。
特に初めてうさぎを飼う方にとっては、トイレの教え方から体調不良のときの看病の仕方まで、わからないことや不安な点も多いはずです。
ペットショップの場合、うさぎに詳しい店員が在籍しているとは限らず、また購入した当時に個体の面倒を見ていたスタッフが異動や退職などでいなくなってしまうパターンも少なくありません。
一方うさぎのブリーダーであれば、うさぎの飼い方の基本や、その子に合った教育の仕方、具合が悪いときの対処法についても気軽に相談できます。
ブリーダーからうさぎを購入したいときには、以下のようなデメリットについても理解しておきましょう。
まず、うさぎ自体の価格が高額であることは必ず念頭に置いておきましょう。
ペット量販店であれば、雑種のミニウサギだと数千円、主流の品種であるネザーランドドワーフなら1万5千~2万円位で購入できます。
しかしブリーダーから ネザーランドドワーフ やホーランドロップを譲り受ける場合、個体の値段は2〜6万円、品種によっては10万円以上かかります。
さらに ケージ やトイレといった用品代や エサ代 も支払っていくわけですから、初期費用だけでも10万円近くは必要になると考えておきましょう。
※合わせて読みたい: 要チェック!うさぎの種類と値段、一緒に暮らしていくための費用についてはコチラ!
なお、うさぎもペットとして注目されるようになってきたとはいえ、ブリーダー直営のうさぎ専門店は、まだまだ全国的には広がってはいません。
ブリーダーからうさぎを購入したいと思っていても、家の近所で経営店が見つからない可能性も高いです。
2013年9月1日に改正された動物愛護法に従い、ペットをお迎えする際には「対面販売」が義務づけられています。
たとえ個人事業主のブリーダーから譲り受ける場合であっても、必ず一度はうさぎと対面できなくてはいけません。
うさぎを譲り受けるときにはできる限り、移動時間や距離が少なく済むように家の近所で引き取るようにしましょう。
遠方のブリーダー直営ショップであっても、指定した空港や中継地点へブリーダーが連れてきてくれるお店もありますが、うさぎにとってはあまり好ましくありません。
うさぎはとても繊細で、ストレスで体調を崩しやすい動物です。
ただでさえ、知らない人と会い、これから一緒に暮らしていくという緊張や不安がある状態です。
長時間の移動や慣れない空輸などは、うさぎにとっては負担になってしまうでしょう。
ブリーダーのもとで、比較的良い環境で育った子とはいえ、ストレスの大きさによっては死に至る危険さえあります。
可能であれば、自宅から近い場所にある店舗で、お迎えしたいうさぎを探しましょう。
それでは、うさぎをブリーダーから譲り受けるときの、主な流れについてもチェックしておきましょう。
ブリーダー直営のお店はたいてい完全予約制であるため、事前に電話やホームページの専用フォームで予約をするのが一般的です。
なお動物の尊い命を取り扱うため、予約金が発生するケースも多く、不正行為を防ぐために具体的な住所を公開していない経営者の方もいます。
予約金の不当な詐欺に遭わないよう、なるべくこまめに連絡し、親切な対応をしてくれるスタッフであるかどうか観察しておくと良いでしょう。
できれば電話だけではなく、メールや書面で記録を残しておけば、万一トラブルになったときにも消費者センターや弁護士に相談しやすくなります。
無事に予約が完了すると、対面の日時や血統書の有無などの確認を行います。
血統書はだいたい、有料で2千円前後かかります。
対面当日は現金を支払い、迎え入れるうさぎ、そして必要書類を受け取って、手続きが完了します。
ちなみにお迎えの際にはキャリーバッグを持参するのが基本ですが、お店によってはペットボックスを用意してくれることもあります。
対面する日までにキャリーバッグを用意するのが難しい場合には、あらかじめブリーダーに問い合わせて相談しておきましょう。
ところで、ブリーダーの中には残念ながら、自治体への届出をせず、劣悪な環境の中で動物を繁殖させている人もいます。
うさぎの場合、1回あたりに3〜6羽、多いときでは10羽ほど出産するため繁殖させやすく、また先述したように無理やり交配させた不健康な雑種を殖やす悪質な業者も存在しています。
粗悪なブリーダーを減少させるためにも、誠意を持って本当に健やかな環境でうさぎを育てているブリーダーと取引をすることが肝心です。
良いブリーダー直営店であるかどうかを判断するためには、以下のことに注意してみましょう。
ブリーダー業を行う際には、「動物の愛護及び管理に関する法律」の動物取扱業のルールに基づき、保健所へ「動物取扱業の届け出」を提出することになっています。
そして動物取扱責任者の研修会を受講した後、自治体へ「動物取扱業」の申請をし、飼育施設や衛生面などが基準に沿っていると認められると、初めて「動物取扱業の登録番号」が与えられます。
そのため、正式なブリーダーであれば「動物取扱業登録番号」を所持しているはずです。
ホームページに登録番号を表記しているブリーダーも多いですが、心配な方は予約のメールの際に「動物取扱業登録証」の写しの提示をお願いしてみると良いでしょう。
また、対面販売が義務であるため、インターネット上のみでペットの売買契約をすることはできません。
万一「対面しないでも、うさぎを販売します」という業者がいたら要注意です。
「料金を振り込んだはずなのに、うさぎを譲ってもらえなかった」というトラブルにもなりかねません。
確実にうさぎを受け取るためにも、また相性の合う子かどうかを確認するためにも、必ず対面させてくれるブリーダーと取引しましょう。
愛情を持ってきちんとうさぎを育てているブリーダーであれば、清潔な環境を保っているはずです。
ブリーダーの自宅や店舗でうさぎと対面する場合には、施設内や他に飼育されているうさぎのケージ・給水器が衛生的であるかどうかもしっかり見ておくとより確実です。
優良なブリーダーやお店を探す段階から、うさぎを譲り受けた後のお世話まで、最終的に責任を持たなくてはいけないのはあなた自身です。
たった一つしかない、うさぎの生命を預かる以上、絶対に安易な気持ちで飼ってはいけません。
普段の養育費や医療費も膨大にかかりますし、可能な限りストレスなく生活させてあげられるよう、日々配慮しなくてはならないのです。
一方で、健やかに生きられるうさぎをたくさんの家庭に届けるため、毎日たゆまぬ努力を重ねているブリーダーもたくさんいます。
もしもうさぎを飼育したいと決意したなら、ブリーダーに負けない位に大切に慈しみ、ぜひとも長生きさせてあげてくださいね。
公開日 : 2017/08/01