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アラスカン・マラミュートは、ヨーロッパ人がアメリカ大陸にやってくるずっと以前から、そりの牽引用として用いられてきました。
この名前は、西アラスカの北極海沿岸に住むマールマット・イヌイットにちなんで命名されました。
それまであまり知られることのなかったこの犬種は、18世紀に入り、アラスカに上陸した白人によって広く知られることとなります。
ゴールドラッシュの時代には、賞金をかけた犬ぞりレースが盛んになった影響で他 犬種 との交雑が行われました。
そうして一時は純粋な血統が少なくなり、アラスカン・マラミュートは絶滅寸前にまでなっていました。
しかし1926年以降、愛好家によって伝統的なアラスカン・マラミュートを維持する活動が始まりました。
そうして絶滅の危機は免れましたが、現在でも頭数の少ない犬種です。
シベリアンハスキー とよく似た外見をしていますが、あちらが中型犬なのに対して、アラスカン・マラミュートは大型犬です。
シベリアン・ハスキーと比べると、全体的に丸みを帯びた容姿をしています。
大きいマズル(口、鼻の部分)と上に巻き上がった尻尾が特徴です。
アラスカン・マラミュートは非常にたくましい体つきで、骨格もがっしりしています。
加えて、分厚い胸と抜群のスタミナを持っているとてもパワフルな犬種です。
動きも活発で、犬ぞりレースではその才能をいかんなく発揮します。
アメリカの作家ジャック・ロンドンは、北極地方の生活を描いた小説『ホワイト・ファング』の中で、ハスキー種の並外れた体力について述べていますが、これはおそらくマラミュートのことだと思われます。
被毛は、密集したアンダーコートときめの粗いトップコートからなるダブルコートです。
極寒の地で育ったため、体熱を逃がさないよう、耳先や尻尾までびっしりと被毛で覆われています。
尻尾に生えたふさふさの被毛は、顔に当てて寒さをしのぐのに役立てています。
マラミュートの雌は、雄に比べてかなり小さな体つきをしているのも特徴のひとつです。
ブラックやグレー、レッドの毛色に、ホワイトのマーキングという、2色の毛色を持っているのが一般的です。
ホワイトのマーキングは、腹部や足に一部あります。
その一方で顔は、白い毛色がほとんどを占めています。
また、ホワイトのみ単色が存在します。
アラスカン・マラミュートは、大きくて オオカミ のような外見をしていますが、実際はとても人なつっこい性格です。
過度に感情を表したり、威厳を示そうとすることもないので、知っている人や犬と喜んでじゃれあいます。
元々群れで暮らすタイプの犬なので協調性があり、家の中でも飼いやすいです。
家庭犬に向いている犬種と言えるでしょう。
一方で、知らない人や犬に対しては、攻撃的になりやすい傾向もあります。
穴を掘ったり、遠吠えをする習性もあります。
股関節の形が異常になってしまう先天性の病気です。
歩くときに腰が左右に揺れる、足を引きずる、後ろ足をうまく折りたためない、といった症状が出ます。
成長期に発見された場合は、安静にしていれば正常に成長していきます。
症状が進行している場合には外科手術が必要になります。
歩き方がおかしいな、と思ったら、すぐに診察を受けましょう。
目が白く濁り、視力が低下してしまう病気です。
遺伝によって発症する場合もあれば、他の病気によって白内障が引き起こされることもあります。
根本的な治療が出来ないため、発症した場合は、症状の軽減を目的とした治療が行われることとなります。
アラスカン・マラミュートは寒い地方で育った犬種のため、寒さにとても強く、冬場でも外で過ごすことができます。
反面、暑さには弱いので、夏場は涼しい屋内で過ごすようにしてください。
この犬種は力がとても強いため、散歩中に引っ張られると人間の力では制御できません。
しっかりとトレーニングを行いましょう。
子供にリードを持たせて散歩させることも避けた方がいいでしょう。
換毛期は抜け毛の量が多いため、こまめなブラッシングが必要です。
また換毛期でなくても、1~2週間に1回ほどの頻度でブラッシングをしてあげましょう。
アラスカン・マラミュートは体が大きいため爪に負担がかかりやすいです。
幼少期から爪切りを行う習慣をしっかり身に着けさせましょう。
原産国:アメリカ
値段:20万円から100万円
毛色:ブラック、レッド、グレー、ホワイト
寿命:12年
体高:58cmから71cm
体重:39kgから56kg
特徴:オオカミに似た容姿、巻き上がった尻尾
性格:とても人なつっこい協調性がある
かかりやすい病気:股関節形成不全、白内障
公開日 : 2017/02/03