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ヤギと人間との関わりは非常に古く、新石器時代にまで遡り、家畜としては犬についで古いと言われています。
粗食にも耐え、厳しい環境にも適応できるヤギは、古代より遊牧民の間でも貴重な存在だったのです。
また、ブタやウシのように宗教上でタブー視されることもありません。
ヤギは今でも、様々な需要をもつ貴重な家畜として世界中で飼育されています。
今では牛乳がメジャーな存在になっておりますが、アレルギーをもっている人が少なくありません。
その点で、ヤギの乳は牛乳アレルギーのある人の代替飲料として愛されています。
乳糖が少なく、消化性にも優れ、アトピー皮膚炎にも有効であるとされています。
また、アイスクリームや粉乳、チーズなど様々な加工品が製造されています。
防寒用としては羊毛の方が有名ですが、ヤギだって負けていません。
高級品で有名なカシミアやモヘアは、ヤギの毛から作られているのです。
非常に柔らかく含みも良いため、化粧用のほか毛筆用の筆にも利用されています。
ヤギの肉は、ヤギを牧畜している地域や東南アジア、中国では比較的一般的に食されています。
日本国内ではほとんど食べられることがありませんが、沖縄県や奄美諸島では「ヤギ汁」などの郷土料理として食べられています。
洗車用品として有名なセーム皮は、ヤギの皮から作られます。
ヤギは芝刈り機を使用しない除草に活用されることもあります。
固めの植物も食べることができ、機械が利用しにくい急斜面などの雑草も食べてくれます。
このように、様々な用途で人間の役に立ってきたヤギですが、我が国においては家畜としての活用が減少傾向にあります。
その背景は、乳も肉も毛も、他の家畜動物に代替されてしまったことが原因です。
しかし、ヤギの可愛らしさと、粗食等の厳しい環境にも耐えうる経済的な側面から、最近では再評価されつつあります。
ヤギの愛好家も多く存在しており、「全国山羊サミット」 なる会合が年に1回全国で開催されています。
日本国内で家畜として飼育されているヤギのほとんどが、「日本ザーネン」と呼ばれる品種です。
「日本ザーネン」は、日本国内に古くから存在していたシバヤギと、スイスのザーネン地方原産のザーネン種を交配して生まれた品種です。
日本の風土に合うように交配をして生み出されたものであり、主に乳用として活用されています。
体が大きくなるため、ペットとして飼育を考える場合は広い環境を準備することが必要です。
原産地:日本、スイス原産ザーネン種と日本在来種シバヤギを品種改良したもの
用途:主に乳用
体重:80kg程度
ペットとしての飼育環境:屋外
価格:8万円程度(牧場経由の場合)
特記事項:日本で家畜として飼育されるほとんどが本種
体重が15~40kg未満の小型のヤギで、ペットとしてのヤギの主流となるものです。
日本在来種から品種改良された「シバヤギ」、「トカラヤギ」、北アフリカ原産の外来種「ピグミーゴート」およびこれらの混種を指します。
大型種である日本ザーネンの血筋が混ざると大きくなる場合があります。
ちなみに、同じ家畜系ペットのミニチュア版としてミニブタが有名ですが、ミニブタが成長すると100kg近くなるのに対して、ミニヤギの大きさは 大型犬 ほどと考えて良いでしょう。
ミニブタについての詳細は、下記を参照してください。
→ セレブの間で大ブームを巻き起こしているミニブタ!その特徴と人気の秘密とは?
長崎県の西彼杵半島や五島列島で、古くから食肉用として飼育されていた品種です。
明治以降にザーネン種などとの雑種化が始まり、純血種はほとんど姿を消しました。
現在は長野県にある家畜大学以外では純血種を見ることはできません。
体重は20~25kgと小型で角があります。
肉垂れがなく強靭な体格で、粗食にも耐えます。
また、温厚な性格で、病気にも強いです。
毛色は基本的に白ですが、褐色などの色が混ざることもあります。
原産地:長崎県西彼杵半島、五島列島
用途:本来は肉食用
体重:20~25kg程度
ペットとしての飼育環境:屋外、室内でも飼育可能
価格:8万円程度(牧場経由の場合)
特記事項:品種改良が進み、純粋な本種は激減(純粋種は長野県の畜産大学のみ)、白色のミニヤギを総括してシバヤギと呼ぶことがあります
台湾やフィリピンに生息しているミニヤギと同系列で、鹿児島県のトカラ諸島や奄美諸島で飼育されています。
15世紀頃に中国大陸や朝鮮半島経由で日本に移入されたと言われています。
体重は20~25kgと小型で角があります。
性格や特徴はシバヤギとあまり差はありませんが、体毛に褐色の斑点があります。
原産地:鹿児島県トカラ諸島、奄美諸島
用途:本来は肉食用
体重:20~25kg程度、一般的にはシバヤギ種より小型
ペットとしての飼育環境:屋外、室内でも飼育可能
価格:8万円程度(牧場経由の場合)
特記事項:体色に褐色の斑点あり、本種も雑種化が著しい
北アフリカ原産の小型種で、ヨーロッパ経由で米国に移入され、ミルク搾りができるペットとして人気があります。
上記のシバヤギやトカラヤギと比較して、ひと回り程度大きいです。
原産地:北アフリカ
用途:本来は乳用
体重:20~40㎏
ペットとしての飼育環境:屋外、室内でも飼育可能
価格:8~10万円程度(牧場経由の場合)
特記事項:米国内では最も一般的なペット用のミニヤギ
ヤギのペットとしての飼育方法の前に、ヤギがどのような動物なのか改めてご紹介します。
仔ヤギは特に寂しがりやで、飼い主のあとをずっと追い続けるほどの甘えん坊です。
人に懐きやすい性格で、犬や猫など他の動物とも共存ができます。
個体によって性格が変わってくることも、愛好家にとって魅力のひとつです。
また、ペットとしての資質は犬と猫の間位で、飼い主にとっては犬と猫の良いとこ取りだと言われています。
きちんと躾をすれば、トイレの場所も覚えるようになります。
ヤギの肉はかなり強烈な臭いを発するといいますが、ヤギの生体も臭うのでしょうか。
ヤギも動物ですので、獣臭があります。
特に発情期を迎えたオスヤギは非常に臭います。
メスの気を引くために、身体に尿を塗ってアピールする習性を持っているためです。
この臭いは、オスヤギを去勢して発情期を無くすようにすれば防ぐことができます。
メスヤギは、オスのような強烈な臭いは発しません。
また、ヤギの糞は植物食のためコロコロしていてあまり臭いませんが、尿はかなり臭います。
余談ながら、メジャーリーグのシカゴ・カブスにまつわる「ヤギの呪い」のエピソードがあります。
野球場にヤギを持ち込もうとした客を、球場職員が入場拒否したことに端を発した、ヤギの呪いによってカブスは優勝できないといったジンクス。
2016年にカブスが優勝したため、このジンクス(ヤギの呪い)が解けたと話題となりましたが、球団職員が入場拒否した理由は「ヤギは臭い」からだったのです。
12~14年程度と言われています。
比較的長寿な動物です。
ヤギは草食動物なので、肉食性のものは食べません。
ほとんど牧草しか食べない羊とは違い、木の葉や穀物、どんぐりなども食します。
ただ、植物の中にはヤギにとって有害なものもあるため注意が必要です。
また、ヤギが紙を食べるという話はとても有名ですが、現在最も使用されている洋紙は食べさせてはなりません。
ヤギが消化できず、腸閉塞を起こす危険性があります。
ヤギは湿気やじめじめした環境を嫌います。
したがって、雨に身体が濡れることのないよう注意しなければなりません。
逆に乾燥した環境には非常によく適応します。
1週間程度なら水分がなくとも生活できるため、半乾燥地帯での牧畜にも適しているのです。
また、平衡感覚に優れ、急斜面や高地などの悪路でも自由に行き来することが可能です。
ヤギは環境適応能力が高く丈夫で、病気にはなりにくいとされています。
ただ、食べてはいけない有害植物を食べることによって生じる中毒症状、寄生虫による病気には注意が必要です。
ミニヤギが罹患することは稀ですが、気を付けておきたい病気は蚊が媒体となる「腰麻痺」。
この病気にかかるとヤギにとっては致命的になりかねませんので、蚊の徹底駆除、および予防薬接種が必要になります。
ヤギを飼うことは、実はそんなに難しくはありません。
人に懐きやすい性格のうえ、丈夫で餌で苦労することも少ないなど、良いことづくめではないかと思われるかもしれません。
しかし、本来は家畜として飼育されてきた動物であり、ペットとしての認知度はまだまだ低い状態です。
全国的に愛好家が多いとはいえ、犬や猫のように近所で飼っている人を見かけることも少ないでしょう。
正しい前知識と飼うにあたっての環境づくりが大切です。
また、飼育する前に隣近所には、ヤギを飼う旨を報告しておいた方が良いと思います。
ヤギを飼うにあたっての目的がミルクや乳製品のためなら、大型になる 日本ザーネン種 を選ぶべきでしょう。
本来が乳用山羊のため最も適しておりますが、体重が 80kg位 になるため、かなり広い飼育空間が要求されてきます。
もし純粋にペットとしての飼育を考えるなら、ミニヤギをおすすめします。
成獣になっても 25kg くらいで、中~大型犬並のため扱いやすいです。
ミニヤギを飼育するにあたっては、飼育空間によって下記2種類に区別されます。
庭ヤギが一般的な飼育方法と言えますが、トイレの躾を確実に行い、ヤギが飼育しやすい飼育環境を整備すれば、「お座敷ヤギ」として飼うことも夢ではありません。
ヤギを入手する方法としては下記が一般的な入手経路です。
通常のペットショップでヤギを扱っている店はほとんどない状況です。
ヤギはペットとしてはレアな存在のため、エキゾチックアニマル等を扱っているショップで稀に販売されている程度です。
ネット検索などで取り扱っている店舗を探し、直接問い合わせると良いでしょう。
値段は牧場経由の2倍以上、金額にして 10~20万円 以上が相場です。
ショップで販売しているヤギは、親の大きさがわからない場合もあるので、予想以上に大きくなってしまうなどの危険性があります。
ヤギ愛好家のネットワーク、里親募集の掲示板で検索します。
無償譲渡の場合もありますが、有償譲渡が条件の場合は 「動物取扱業者」の登録がされているかどうか確認する ことを忘れないでください。
未登録業者の売買は違法となります。
良心的な掲示板なら、取り扱っているヤギの性格や特徴、両親の情報などが写真付きで記載されています。
購入金額は 5,000~1万円 と条件によってかなり差が発生します。
気に入った募集元が見つかったら、アポイントを取って直接訪問してみましょう。
牧場経由で購入する場合の最大のメリットは、両親がどのヤギなのかはっきりしていること。
ヤギの飼育にあたっての注意事項を専門的に教えてもらえることもあげられます。
値段は 5~8万円 程度が相場です。
ちなみに、ミニヤギも大型のザーネン種も同じくらいの値段で販売されています。
だいたいメスの方が、1万円ほど高めに設定されており、オスの場合は去勢済の方がやはり1万円程度高い設定であることが多いです。
オスを購入希望の場合、あとあと自分で去勢手術の手配をするより去勢済を選ぶことをおすすめします(ただし、繁殖を考えている場合は別です)。
なお、メスの方が高い理由は、ヤギの誕生性別の割合がオス:メス=7:3とメスの数が少なく、ミルクが採れるなどの需要があるからです。
また、去勢済みのオスが安いのは、オスは去勢すると臭いも少なくなり、性格も温和になって飼いやすくなるためです。
メスも発情期には大声で鳴いたりすることがあることから、避妊手術済のものがいればそちらを選ぶのが無難です。
購入の基本は牧場で直接個体を見て確認するのが一番良いでしょう。
牧場が遠距離にあるため、訪問することが難しい場合には、多くの牧場で輸送を取り扱っています。
参考までに、輸送はおよそ下記の金額が販売価格に加算されます。
初心者には敷居が高いかもしれませんが、マニアックな購入方法として「セリ」で購入する方法もあります。
ヤギ愛好家や飼育農家で結成されている「全国山羊ネットワーク」では、仔ヤギの品評会・セリを行っています。
このセリには誰でも参加できますし、全国的に行っているので、ヤギ購入の手段のひとつとして検討してみる価値はあると思います。
ちなみに、個人会員として同会に入会を希望する場合、年会費3,000円を支払う必要があります。
詳細は 全国山羊ネットワークの公式HP をご覧ください。
仔ヤギは、母ヤギと離されるため、寂しさのあまり約1週間鳴き続けることがありす。
また、新しい環境に慣れないため体調を崩しやすくなります。
しばらくは過度の接触を避け、そっとしておいてあげましょう。
家に庭がある場合、最初は庭で飼育するのが適切です。
飼育空間は広ければ広いに越したことはありませんが、最低でも3㎡程度はあると良いでしょう。
ヤギ小屋は、大型犬用の小屋を代用するか、適切な大きさがなかったら手間ですが、小屋を作ってあげましょう。
ヤギはじめじめした環境を嫌うので、風通しのよい場所に設置するようにしてください。
冬場には小屋の中にワラを敷いて保温に努めます。
ヤギは跳躍力があり、1m位は軽く飛び越えてしまうため、1.5m以上の柵を設置しましょう。
なお、ヤギは高いところに登るのが大好きなので、ブロックで高地を作ってあげると喜びますが、その分柵の高さは高くなります。
庭に樹木が植えてある場合は問題ないのですが、ない場合パラソルなどで木陰をつくります。
庭に雑草が生えている場合、ヤギが草を食べてくれるメリットがありますが、問題は家庭菜園や園芸の品種です。
ジャガイモ、アジサイ、ツツジなど、ヤギに有害な植物は意外と多くあります。
こうした植物を栽培している場合、ヤギの飼育空間から取り除いてあげてください。
また、犬のようにヤギに首輪はしないようにしましょう。
絡まって窒息死する危険性があります。
ヤギは草食動物ですが、どんな草でも食べるわけではありません。
ふれあい動物園でも、「雑草は与えないでください」と注意書きがあります。
牧草を主食として与え、さつまいもなどの穀物類をおやつとして極少量与えましょう。
動物性の食物は全く食べません。
朝と夕方2回、体重の8%位の量が理想です。
参考価格:5,830円(税込)
内容量:20㎏
生産国:アメリカ合衆国
ミネラル補給のため、必要となります。
5kgブロックを1回購入すれば、一生分持ちます。
参考価格:4,140円(税込)
重量:5~7㎏
ヤギは乾燥に強く、毎日水を飲まないでも生きていけますが、大きめのバケツに水を入れていつでも飲めるような環境にしてください。
汚れやすく、特に夏場は蚊の発生源になりかねませんので、毎日こまめに水替えは行うようにしましょう。
蹄が伸びてきたら、園芸用のはさみでカットします。
角のあるヤギはヤギらしく見栄えのするものです。
しかし、先が鋭利であり危険であるため、角を切っておいた方が安全と言えます。
基本的に草食動物は排泄の場所を選びません。
移動しながら排泄をしますが、これは肉食動物などの外敵に狙われたときに素早く身を守るためだと言われています。
ヤギも基本的には「垂れ流し」です。
ただ、仔ヤギの時からしつけると、排泄の場所を覚える個体が少なくないのは確かです。
ヤギは排泄したくなると、尻尾を立てます。
そのタイミングで飼い主が排泄場所に指定したい場所に連れていきます。
排泄予定場所には、ヤギのごちそうになる餌やおやつを置いておき、その場所で排泄したらご褒美としておやつを与えます。
何度か根気よく繰り返すと、ヤギはその場所をトイレとみなし、そこで排泄するようになるということです。
トイレはトレイタイプで、中にペットシートを敷いておけば始末が楽です。
ヤギを室内で飼育したいと思っている場合の最大の関門は、トイレ問題解決だといっても過言ではないでしょう。
ヤギは環境適応能力が高く、丈夫な動物であり、病気にはなりにくいとご説明しました。
ヤギを飼うにあたって予防接種などの義務付けはありません。
しかし、一般の動物病院でヤギの診察をしてくれるところは多くないのが実情です。
購入先や掲示板で病院を紹介してもらう必要があります。
できれば、定期健康診断を実施してもらえれば一番良いと思います。
ヤギの罹りやすい病気として有名なのが 「腰麻痺」 。
これは蚊が媒介する寄生虫がヤギの脊髄に侵入し、運動が不自由になるという恐ろしい病気です。
ザーネン種などヨーロッパ系のヤギがかかりやすく、シバヤギのようなミニヤギは耐性をもっているためあまり心配ないですが、用心はしておいた方が良いことに変わりはありません。
蚊の発生する時期に駆虫約薬を投与し、ボウフラ発生のもとになる汚水を貯めないことです。
その他、腸に寄生する病気にかかることがありますが、異常を見つけたら即座に病院で診察を受けるようにしましょう。
ヤギを室内で飼育しようと考えている場合、下記の問題点をクリアする必要があります。
ヤギのトイレに関する基本的なしつけ方はご紹介しましたが、非常に根気が必要な作業です。
個体によっても非常に差があり、直ぐにトイレの場所を覚えてくれる個体もあれば、いつまでも覚えない個体もいます。
トイレで排泄することを理解していながら、気に入らないことがあると、わざとトイレ以外の場所で用を足す個体もいるほどです。
トイレの躾がうまくいかないと、部屋中が糞尿まみれになってしまう危険性があります。
ヤギは何でも口に入れてしまう癖があります。
家の中には、廉価製品や電気コード、ビニール袋など、ヤギが誤食したら危険なものが溢れています。
こうしたものを、ヤギの飼育空間からいかに遠ざけるかといった点も考えなければなりません。
ヤギは本来活発な動物で、高い所が大好きです。
テレビ台やタンスなどは上に飛び乗り、家具を倒される危険性があるため、ヤギの飼育空間からは遠ざける必要があります。
室内飼いを検討した場合、大型の日本ザーネン種の管理は非常に困難で、ミニヤギを検討するのが現実的です。
ミニヤギといっても成長すると大型犬くらいの大きさとなり、決してサイズ的に「ミニ」ではないので、そのことを念頭に置いておきましょう。
ヤギを室内で飼育するにあたって、飼育環境作りが非常に重要です。
もし広い一軒家に住んでいて、使っていない部屋がある場合、ヤギ専用の部屋にした方が何かと無難と言えるでしょう。
家具や電気製品などは一切置かず、ヤギ専用の居住空間にするのです。
ヤギはジメジメした暗い環境を嫌うため、日差しがよく入り、風通しのよい部屋でなければなりません。
そういった環境を確保できそうであれば、ヤギにとっても飼い主にとっても、ストレスなく生活ができるでしょう。
犬や猫を飼っている人で、室内ではずっとケージに入れっぱなしということはないと思います。
室内飼いの楽しさは、何といってもペットとの触れ合い。
そのため、放し飼いにしている人の方が多いと思います。
ヤギの場合も飼い主に慣れてくると、飼い主のあとをずっと追いかけて甘えてきたり、可愛い面があります。
しかし、留守にする場合や、構ってあげる時間がないとき、夜間などはケージに入れておいた方が無難です。
前述のように、家具や電化製品にいたずらされたり、部屋を荒らされていまう危険があるからです。
なかなかヤギ専用のグッズは販売されていないので、なければ大型犬用のグッズで代用します。
まず、仔ヤギの頃は下記のようなケージで良いと思います。
成長に従い、フェンスの高さを高くするか、自分で作ってあげるようにしましょう。
ケージの中にはスノコを敷き、その下にペット用シートを敷いておくと、床が汚れず掃除も楽になります。
なるべく日当たりがよく、風通しのよい場所に設置してください。
参考価格:36,000円(税込)
メーカー名:アイリスオーヤマ
サイズ(幅X奥行X高さ):240×127×92cm
重量:62㎏
生産国:中国
トイレは、ヤギがその場所で排泄しなければならないと思わせるような工夫をしなければなりません。
トイレ設置場所にヤギの御馳走をぶら下げ、トイレで排泄したらご褒美として与えるなど根気よくしつけを行ってください。
参考価格:4,320円(税込)
メーカー名:iDog
サイズ(幅X奥行X高さ):48×61×38cm
重量:1.86㎏
生産国:中国
衣装ケースでも代用できます。
ヤギが食べやすいように高さ40~50cm位の台を設置し、その上に置くようにします。
水分はバケツでも大丈夫ですが、ひっくり返されても困らないように台で固定するか、重石をつけておきます。
鉱塩は、ヤギが舐めやすいようにハンガーで吊るしておくか、餌入れのそばに置いておくと良いでしょう。
偶蹄類で蹄のあるヤギにとって、フローリングした床は滑ってしまい転倒する危険があります。
一方で、毛足の長いカーペットでは、ヤギが齧ってしまうことがあります。
ヤギの移動する空間の床は、凹凸のあるビニール製の床材やコルクを敷いておきましょう。
参考価格:4,980円(税込)
メーカー名:窓美人
サイズ:88×180cm
生産国:日本
ヤギにとって散歩は必ずしも必要なものではありませんが、散歩に連れて行ってあげると喜びます。
散歩は、天気の良い日中の時間帯にしましょう。
リード は犬用のもので代用できます。
注意事項としては、近隣地域とのマナーを守ることと、雑草などをむやみに食べさせないことです。
また、道端のごみや吸い殻を誤飲しなように注意しましょう。
室内飼育を考えた場合、角は取り除いた方が良いでしょう。
思わぬケガや家具などの破損のおそれがあります。
かかりつけの動物病院がある場合は、切除をお願いした方が安全です。
ヤギは愛らしいだけでなく、身体も丈夫で懐きやすい動物です。
家畜としての需要が減ってきていますが、ペットとして最近注目されつつもあります。
品種改良の歴史も長く、より人間の役に立つ動物へと進化してきたので、今後はペットとして飛躍的に飼育しやすい品種が誕生するかもしれません。
ヤギは寿命も10年以上と、飼育を始めれば長い付き合いになります。
愛情を込めて飼育すれば、ヤギたちはきっと貴方に応えてくれることでしょう。
公開日 : 2016/11/07