本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
自然界にはミニブタなる動物は存在しません。
ブタ 自体、イノシシから改良・家畜化したものであり、ミニブタも本来のブタから品種改良されたものなのです。
ミニブタが誕生した本当の理由は、 「実験動物用」としての需要 でした。
ブタの生理・形態は人間とよく似ており、 医学上の研究 をするのにも適格だったのです。
それがやがて転じて、欧米を中心に「愛玩動物」としての地位を確立するに至ったわけです。
ミニブタの定義として、専門的には下記の5種類があります。
しかし、この区分は極めて学術的であるため、難解で実用的ではありません。
そこで ペット用として流通しているミニブタの種類として、以下の種類があげられます。
そのうち、ミニブタとして流通している品種はほとんどが 「ベトナムポットベリー」 という品種です。
当種はベトナム原産の小型ブタを改良したものであり、ヨーロッパから米国を経由して、日本を含む世界中に普及しました。
ちなみに「ポットベリー」とは 太鼓腹 という意味です。
これからは、ミニブタを代表してベトナムポットベリーにスポットをあて解説していきます。
通常のブタ成獣の体重は200~300kgあります。
100キロ以下の体重ものを「ミニブタ」と分類しているのです。
購入時、2kg位の可愛いミニブタはあくまでも仔ブタなのです。
成長も早く、2~3年後には50kg近くになります。
中には100kgを超えてしまう個体もいます。
ブタの皮膚には汗腺がありません。
そのため、特に夏場など、汗をかいて体温調節するができません。
熱中症にかかりやすい体質と言えます。
ブタは近眼で、遠くを見ることはあまりできません。
しかし、他の草食動物と同様、目が頭の側面についているために、視野が広く全体を見渡せるメリットを持っています。
また、色彩の判別は青色のみ認識でき、緑や赤は認識できません。
ブタの嗅覚は優れ、人間と比較しても数十倍から数百倍とも言われています。
嗅覚が優れている 犬 と比べても遜色ないほどです。
フランスの珍味「トリュフ」の採取に、ブタが利用させるのもうなずけます。
ブタは聴覚にも優れ、特に高音の認識は、人間と比較してもかなりの能力を持っています。
ブタは鼻を飼い主に押し付けてくることがあります。
愛情表現とも、自己主張の表れとも、母乳を懐かしむ名残とも言われています。
仔ブタのうちはまだいいのですが、成長するに従って、飼い主が押し倒されて思わぬケガを負う場合もあります。
そして、さらに気を付けるべきは「しゃくり」。
ブタの首の力は強く、およそ人間が持つことが可能な重さのものなら、軽々と放り投げます。
家具などを破壊されたり、飼い主自身が投げられてケガを負う場合があります。
ブタはかなりの大食漢です。
餌を与えれば与えるほど食べ、成長していきます。
これはブタの栄養吸収能力が優れており、短期間で脂肪や筋肉に変えることができるからです。
しかし、意外にも肥満とはいえず、体脂肪率は平均で13%ほどです。
ミニブタの寿命は 10~15年 と言われています。
犬や 猫 の寿命とあまり変わりません。
家畜食肉用のブタは生後6ケ月位で旅立ってしまいますが、天寿を全うすれば、長生きな動物とわかります。
ミニブタはいったいどんな性格をしているんでしょうか?
犬や猫と違って感情表現が控えめなのでは、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はユニークで感情豊かなんですよ。
ブタの知能は、イヌ以上と言われています。
トイレの場所をしっかり覚えます。
飼い主が隠した餌の在り処を覚えていて、飼い主が目を離した隙を見て、つまみ食いを始めるなどの悪智恵も働きます。
また、「おすわり」など簡単な芸を覚えることもできます。
通常のブタはイノシシの血を受け継ぎ、気性が荒いと言われます。
しかし、ミニブタは寂しがりやで甘えん坊な性格を持っています。
慣れてくれば、飼い主との添い寝も可能です。
意外にも臆病で神経質なところも併せ持っているので、大きな声や物音にはビクビクします。
また、感情表現は豊かで、マイペースな性格も人気の理由となっています。
飼い主も主従関係ではなく、あくまでも対等なパートナーとしてみます。
この点、イヌとは異なります。
そのため、しつけを失敗するとブタは飼い主を格下とみなし、なめてかかることもあります。
ブタはとても綺麗好きな動物で、不潔な環境を嫌います。
一例として、トイレの場所と食事の場所を一緒にすることは基本的にありません。
元サッカー選手の前園真聖さんの他、海外の有名人でミニブタを飼っている人も少なくありません。
しかし、一般的にはまだペットとしての認知度は低く、飼っている人は少ないのが現状です。
それでは、これからミニブタをペットとして飼ってみたいと思う方に、飼うことの楽しさと問題点をご説明します。
かつてブタを主人公にした米国映画『ベイブ』がヒットしました。
ミニブタのルックスの愛らしさ、ユーモラスな動作などは、きっとあなたを虜にすることでしょう。
いくらルックスが可愛い動物でも、飼い主を警戒し、懐かなければ楽しみが半減してしまいます。
その点、ミニブタは飼い主に慣れやすい動物です。
飼い主の後を追っかけてきたり、甘えて鼻を押し付けてきたりします。
慣れれば、飼い主と添い寝もするようになります。
ただ、 抱っこされるのはあまり好きではないようです。
先述した通り、ミニブタは 知能が高く、犬以上 と言われています。
しつけをしっかり行えば、やってよいことと悪いことの判別ができるようになります。
感情表現が豊かで、飼い主が喜び簡単な芸を仕込むこともできます。
また、動物を飼う上で一番厄介なのがトイレの問題。
ミニブタは食事の場所とトイレの場所が同じことを嫌います。
トイレの場所を覚えさせれば、その指定した場所で排泄するようになります。
綺麗好きな動物のため、飼い主が掃除する手間は増えますが、清潔な環境で飼育できます。
ミニブタは体毛が少ない上に、汗腺がなく汗をかきません。
獣特有の体臭に悩まされることが少ない動物です。
また、体毛が少ないことで、イヌやネコなどの毛によるアレルギーが少ない点も挙げられます。
ミニブタもイヌの場合と同様、散歩することを日課とします。
適度な運動をさせないと、どんどん肥満化して健康上よくありません。
もしあなたがミニブタを散歩している姿を見た人は、興味津々になることでしょう。
ペットとして飼う動物の販売価格が高いか安いか?との判定基準は難しいのですが、比較的安く入手できます。
セレブの愛玩動物として有名なので、高いというイメージが先行していることもあるのかもしれません。
最寄りのペットショップで見かける機会は少ないと思いますが、 5~10万円程度 で迎え入れることができます。
観光牧場でも比較的多く販売されており、こちらから購入した方が得な場合があります。
1~4万円程度 で入手できる可能性があります。
あまり多くはありませんが、里親募集の場合も同様の価格か、場合によっては無償で手に入る場合もあります。
ここまでミニブタを飼うことの楽しさ、魅力について解説しましたが、何て言いことづくめのペットだと思われたことでしょう。
ただ、ミニブタを飼うことの問題点をあらかじめ認識しておく必要があります。
ミニブタが生まれたときの大きさは300~700gほどです。
ペットとして飼い始めるときは2kg位が平均で、両手に乗るほどの大きさです。
年が経つごとに大きくなり、 2~3年後には30~50kgの大きさに育ちます。
餌の量を調整して巨大化を予防することはできますが、遺伝が原因の場合も多いです。
そのため、 親の大きさが大きいと、いくら餌の量をセーブしても大きくなってしまうことがあります。
場合によっては 100㎏を超えてしまう可能性だってあるのです。
ブリーダー経由の場合、親の情報を教えてくれるところもあるようですが、ペットショップでは難しいです。
ここが、ミニブタを飼う際の一番の問題点と言えるでしょう。
悲しい現実ですが、米国では2万頭以上のミニブタがペットとして飼育されているものの、 1年以内に50%近くが捨てられています。
頭の良いミニブタは飼い主の心変わりを察知し、鬱状態になったり、自暴自棄になったりすることがあるようです。
捨てられたミニブタの運命は殺処分、そして食肉として利用されるという悲しい末路を辿っています。
ブリーダーやペットショップも、大きくなったミニブタの商品価値はありません。
飼い始める前に、ミニブタは大きくなるということを認識し、最後まで責任をもって飼育する心構えを持ちましょう。
大食漢のミニブタの餌代は、イヌやネコと比べても高くつきます。
ドッグフードやキャットフードでは代用できないため、専用のミニブタフードを購入し、その他にもおやつ代がかかります。
1ヶ月あたり1万円程度の餌代を覚悟しなければなりません。
ミニブタの機嫌を損ねた時の対処が大変です。
鼻パンチと言われる鼻の押しつけは大変な力で、大人でも倒される危険があります。
まして「歯切り」をしないで牙が伸びていた場合は、大けがを負うことにも繋がります。
散歩の際も、巨大化してしまったミニブタをうまく誘導することは大変な苦労をします。
ミニブタは賢く、人にも懐きやすい性格で、比較的飼いやすい動物と言えます。
しかし、そのネーミングに反して、50kg位の大きさに成長することをお伝えしました。
そのミニブタ飼育の特徴をわかって頂いた上で、ミニブタの具体的な飼育方法をご説明します。
ミニブタの入手は、比較的大手のペットショップか牧場、専用のブリーダーからの購入となります。
前述の通り、成長時のミニブタの大きさは遺伝によるケースが多いので、極力個体の両親の情報を仕入れるようにしてください。
最近はネットでの販売も多いのですが、出来る限り直接販売先に赴き、納得のいくミニブタを迎え入れるようにしましょう。
複数頭の中から個体を選べる場合は、元気があり、毛並みがしっかりした個体を選ぶことはいうまでもありません。
オスを選ぶべきかメスを選ぶべきかは、飼い主の嗜好にもよるので一概に言えませんが、繁殖を望まないなら、去勢・不妊手術済の個体を選びましょう。
去勢・不妊手術をしていない個体は、発情期にオス・メスとも性格が凶暴になることがあります。
ミニブタを購入後、最初の数ヶ月は躾の期間に入ります。
ミニブタは、頭がよく躾を覚えやすいので、この期間が一番大切になります。
まずは、トイレの躾をしっかり覚えさせます。
ミニブタは、トイレの場所と食事の居住空間を明確に分けることができますので、最初に排泄した場所の糞尿の臭いを覚えさせます。
万が一トイレ以外で排泄した場合、すばやくふき取り、消臭スプレーをかけて臭いを消します。
繰り返し行うと、ミニブタはその場所がトイレだと認識してきますので、トイレ道具を設置します。
ミニブタは、鼻パンチや鼻押しなどを飼い主に対して行うときがあります。
ミニブタとしては愛情表現や甘えのつもりでも、将来のことを考えると飼い主が思わぬケガを負う場合があります。
この場合、ミニブタを自分の体から引き離し、いけないことだと教えてください。
なお、ミニブタをしつける際には、大声で怒鳴りつけるようなことは絶対にしないでください。
もともとは神経質で臆病な動物のため、飼い主を恐れるようになってしまいます。
あとはミニブタが言うことを聞いたら、おやつを適量あげることも適切な方法です。
ミニブタがまだ子供のうちは室内で飼うことが望ましいです。
室内で快適な環境を与えながら、愛情いっぱいに育てましょう。
特に暑さには弱い動物なので、夏場にはエアコンを付けるなど熱中症対策をしてください。
ミニブタ専用のケージはあまり販売されておりません。
中型犬 ~ 大型犬 用の ケージ 、それもなるべく大きめのサイズを選びましょう。
トイレの空間と居住空間を分ける必要があります。
防音のため、ケージの床には厚めの毛布がカーペットを敷いてください。
メーカー名:Petio
サイズ(幅X奥行X高さ) :52.5×109×60.5cm
ミニブタは食器の中に足ごと入って食べる習性があるので、壊れにくくかつひっくり返らない丈夫なものを選びます。
底の低いステンレス製の容器が望ましいです。
参考価格:1,455円(税込)
ミニブタに限らず、ブタは鼻で土を掘る習性があります。
鼻掘りができないと大変なストレスになってしまいます。
中でミニブタが方向転換できるくらいの大きさの丈夫な器に、玉砂利をたっぷり敷いてあげてください。
ミニブタの排泄の量は、他の動物と比較しても多い方です。
トイレと指定した場所に交換が容易な ペットシーツ を敷いておきましょう。
参考価格:1,670円(税込)
ミニブタにはミニブタ専用フードを与えるようにします。
ミニブタの購入先で、これまであげていた餌を聞いておくと良いでしょう。
他におやつとして、りんご、野菜類、イモ類などを与えます。
決して与えすぎないように注意してください。
ミニブタは与えるだけ食べてしまい、肥満の原因となります。
ドッグフード はカロリーが高いので、与えないようにしてください。
また、チョコレートや梅干し、玉ねぎ、トマトやジャガイモの葉も厳禁です。
ミニブタを屋外で飼うようになった場合、家庭菜園でこうした植物を栽培している場合は特に注意が必要です。
参考価格:11,800円(税込)
運動不足解消のため、ミニブタには散歩の習慣をつけます。
1時間位が理想ですが、最低でも毎日20分は散歩の時間を設けましょう。
夏場は早朝か夕方の涼しい時間帯、冬場はセーターなどを着せて寒さ予防をします。
散歩中の注意事項としては、路上のごみやたばこの吸い殻を食べないように注意することです。
また、除草剤を撒いた後の芝生には入らないようにしてください。
その他、ハーネスは必需品です。
最初はハーネスの着用を嫌がるかもしれませんが、ハーネスを付けたらご褒美のおやつを与えるなどして慣れさせましょう。
犬用のハーネス でも代用できます。
月に1回程度の頻度で爪切りをします。
仔ブタのうちは人間用の爪切りで大丈夫ですが、大きくなったら馬の蹄用ニッパを使用します。
爪を切った後にやすりがけをし、乾燥防止のオイルを塗ります。
ミニブタの爪には血管が通っているので、切る際には充分注意しましょう。
1週間に1回程度の頻度で行います。
イヌ用のクリーニング綿棒やアルコール消毒液をつけた綿棒で耳垢を除去します。
できれば毎日、ペット用の歯磨き粉で歯を磨きます。
イヌ用の歯磨き粉で代用できます。
特にオスのミニブタの牙は伸び続けます。
牙の切除は素人が行うのは危険です。
定期的に、かかりつけの獣医さんに牙の処理をお願いしておきましょう。
毎日5分程度ブラシでブラッシングして汚れを落とします。
ミニブタとのふれあいの貴重な時間になります。
ミニブタにシャワーを浴びさせる習慣をつけます。
シャンプーは刺激の強いものは避けてください。
汚れや臭いを落とすだけでなく、疥癬など皮膚病の予防になります。
仔ブタのうちは室内飼育で充分なのですが、成長に従い制限が発生します。
成獣になれば、飼い主の居住空間も狭くなりますし、騒音も避けられません。
もちろんケージに入れることができなくなるため、室内放し飼いの状態になります。
それでも、どうしても室内で飼うことを前提とするなら、ミニブタ専用の部屋を準備するのが一番の解決法でしょう。
物理的に無理な状況であれば、下記は必須です。
しかし、自宅に庭がある場合は屋外飼育に切り替えた方が無難です。
具体的な屋外飼育の手順をご説明します。
ミニブタは暑さには弱いため、必ず日陰となる環境をつくります。
庭に樹木があればよいのですが、なければパラソルなどを準備しましょう。
ミニブタの逃亡防止のため、必ず柵を設置します。
1.5m以上の深さで埋め込みます。
それ以下だとミニブタが土をほじくり、倒されてしまいます。
ミニブタがすっぽり入れる位の小屋を設置します。
ミニブタは寒さに弱いため、冬場には小屋の中にホットカーペット敷くなどして寒さ対策に努めましょう。
ミニブタの土掘り用に柔らかめの砂を敷いた砂場を設置します。
泥んこ遊びも出来る位の広さ (ミニブタがすっぽり入れる位)があれば最適です。
ミニブタは水浴びが大好きです。
人間の子供用のビニールプール等を設置し、自由に水浴びをさせるようにします。
ミニブタが間違って食べてしまいそうなものは置かないようにします。
家庭菜園でトマトやジャガイモなどを栽培している場合は、近づけさせないようにします。
ミニブタの平均寿命は10~15年、中には20年以上生きる場合もあります。
大事なミニブタを長生きさせる秘訣として、以下のようなことが挙げられます。
ミニブタはペットとしてまだまだメジャーな存在ではなく、診察できる獣医さんも多くないのが現状です。
比較的丈夫な動物ですが、飼育していく上で注意すべき病気を紹介します。
ミニブタを購入する際に、購入するペットショップや牧場等から、あらかじめ最寄りの診察病院を紹介してもらうことをおすすめします。
罹りつけの病院を見つけ、定期的な健康診断を行ってもらえば安心ですし、飼育上のアドバイスもしてもらえるでしょう。
なお、ミニブタの体調に何らかの異変があった場合は、必ず専門医に治療をお願いするようしてください。
ミニブタは与えるだけ餌を与えるとその分だけ平らげてしまい、肥満の原因となります。
肥満すると、心臓に負担がかかり心 筋梗塞などの突然死の原因 や、足腰の弱化に繋がります。
逆に、肥満を恐れて餌を少なくしすぎると、栄養失調症になり、免疫力の低下に繋がります。
肩や肋骨などが浮き出ているようでは明らかな栄養不足です。
適度な食事量をコントロールするよう心がけましょう。
「胃潰瘍」 が代表的な病気です。
急に食欲がなくなり、嘔吐するようになります。
食生活とストレスが大きな原因です。
餌に野菜の量を多くして、散歩を増やしたり、一緒に遊ぶ時間を増やしたりして予防します。
「膀胱炎」や「尿管結石」 が代表的な病気です。
尿の出が悪くなるか、逆に頻尿気味になったりすることが主な症状です。
水分補給の少なさや、餌の成分に問題があることが考えられます。
水を多めに飲ませ、餌に原因となるタンパク質やリン、マグネシウムなどを減らすことで予防できます。
代表的なものは 「疥癬」 です。
疥癬ダニが寄生することが原因で、激しい痒みを伴います。
上記症状が見受けられたら、かかりつけの獣医さんに必ず診てもらいましょう。
次に、ペットとしてのミニブタが感染することは極めて稀ですが、かかってしまうと恐ろしい病気をご紹介します。
蚊 を感染媒体とする法廷伝染病のひとつです。
ブタが主たる感染源になっていることが多く、罹患したブタはあまり症状はありませんが、人間が罹患すると死亡率40%ほどにもなる恐ろしい病気です。
今の日本でほとんど流行はしていませんが、ワクチン注射をしていおけば予防可能です。
人間がブタ経由で感染すると、髄膜炎、聴覚障害、運動不全を起こし、死亡率も高いです。
養豚場や食肉解体場で発生することがありますが、ペットのミニブタが感染することは極めて稀です。
他に「豚コレラ」、「豚丹毒」、「オーエスキー病」などがありますが、やはりペットのミニブタが罹患することは少ないようです。
これらの病気が不幸にも発生しした場合、治療どころか、ペットのミニブタは即「殺処分」の対象となってしいます。
発生源となりうる養豚場などにミニブタを連れて行かないことなどが、唯一の予防手段と言えるかもしれません。
ミニブタを飼育したいけど、大きくなったら自宅では飼うのは難しいかもしれない。
そんな多くの声に応えて、大きくならないミニブタが登場しました。
それが 「 マイクロブタ 」 です。
ミニブタをさらに小型化に品種改良した動物で、イギリスを中心として非常に人気のあるペットなのです。
多くの有名人から愛され、まさに「セレブ」のペットの王道と言えるでしょう。
大きさは、成長しても以下ぐらいです。
基本的な飼い方はミニブタと同じで、以下のようなメリットもあります。
また、寿命も平均 10~15年 と、ミニブタと同様長くお付き合いできるペットです。
大きくならないため室内飼育も充分可能です。
しかし、マイクロブタを飼育するにあたっての最大の問題点は 「入手の難しさ」 、 これが全てだと言えます。
まず日本では、ペットショップやブリーダー等含めてほとんど取り扱っていません。
日本国内での本格的な普及は、まだまだ先のようです。
現実的な入手経路は、イギリスの取扱店から直接仕入れることとなります。
ミニブタを代行輸入している国内代理店は現状ほとんど存在しません。
例えば、イギリスの こちら のサイトから購入することになります。
英語の読解力がないと内容が理解できませし、語学力の問題ばかりでなく、実際の個人輸入の手続きは非常に煩雑です。
まず、動物検疫を受ける必要があります。
検疫に必要な書類は下記のような書類で、検疫所に赴く必要があります。
その他、通関などの手続きも発生します。
検査にかかる費用(交通費なども含む)だけでなく、イギリスから日本までの輸送運賃もかかります。
費用だけでなく、時間的にも相当の労力を要します。
詳細は 農水省のサイト を参考にしていただきたいのですが、他の官庁の手続きも必要です。
現地でのマイクロブタの購入費用は3~15万円程度と言われますが、輸入諸費用が相当重なることを覚悟しなければなりません。
さらに、個人輸入する問題点としては下記があげられます。
悪質なサイトの場合、ペットを送ってこない、ぼったくりをするなどの危険性があります。
相当の語学力や法的知識がないと、対抗するのは困難でしょう。
ミニブタ・通常のブタの子供を送ってくる場合がある という可能性も考えられます。
マイクロブタの市場価値は、ミニブタや家畜用ブタより高いため、偽って送ってくるケースがあります。
マイクロブタを購入するために、わざわざイギリスまで赴くのは時間・費用の制約があります。
自分の気に入った個体が購入できないばかりでなく、場合によっては弱って個体を送ってくる場合があります。
そうでなくても、船舶にしろ空輸輸送にしろ、長時間の輸送はブタ個体にとって大変な体力消耗となります。
以上のような困難具合により、マイクロブタの日本国内での普及は困難な現状です。
ただ、日本ではマイクロブタの販売プロジェクトである「 マイピッグ 」も進行中ですので、気になる方はチェックしてみてください。
※合わせて読みたい: マイクロブタをペットとして飼うには?購入方法やブリーダーなどを紹介
体長:約50~100cm
体重:約30~100kg
寿命:約10~15年
価格:約4~10万円
購入先:ペットショップ、ふれあい牧場、ブリーダー経由で入手可能
体長:約30~50cm
体重:約15~40kg
寿命:約10~15年
価格:約3~15万円(現地金額)
購入先:現状はイギリスからの個人輸入(国内での流通はほとんどない)、またはマイピッグからの購入
ミニブタはしつけもしやすく、知能も高く、飼い主によく慣れる最高のペットと言って良いでしょう。
体毛も少ないため、イヌやネコの毛にアレルギー反応がある方にもおすすめです。
しかし、飼育前の知識不足により、飼育放棄という悲しい末路を辿ることが多い現実があります。
一般的にブタのイメージといえば 「肥満で不潔な動物」 と思われがちですが、全くそのようなことはありません。
マイクロブタも含めてまだまだ改良途上の動物であり、近い将来もっと小型で飼いやすい品種が誕生する可能性もあります。
この可愛らしく利口な動物がもっと多くの人に愛され、ペットとして普及することを期待したいですね。
最終更新日 : 2020/10/20
公開日 : 2016/10/11