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スキニーギニアピッグは 「哺乳綱 ネズミ目(齧歯目) テンジクネズミ科」 の動物です。
スキニーギニアピッグは モルモット を人工的に改良した品種で、野生には生息していません。
実はモルモットも南米に生息する 「テンジクネズミ」 を家畜化した動物であり、野生には生息していません。
この項目では野生のテンジクネズミやモルモットの生態を絡めて、スキニーギニアピッグの生態を解説していきます。
スキニーギニアピッグはモルモットの人工改良種であり、野生には生息していません。
彼らの祖先であるテンジクネズミの仲間は、南米(ペルー、ボリビア、アルゼンチン、チリなど)に生息しています。
スキニーギニアピッグの体長は性別を問わず、20~30cmほどです。
体重はオスで900~1,200g、メスで700~900gほどとオスの方が大きくなる傾向にあります。
スキニーギニアピッグは 「クルルル」「キーキー」「キューイ」 といった可愛らしい声で鳴きます。
スキニーギニアピッグは、草食性の動物です。
野生のテンジクネズミは、植物の葉や根を主食にしています。
一方飼育下のモルモットは、 チモシー などの牧草や野菜、果物、モルモット用の ペレット などを主食にしています。
スキニーギニアピッグの特徴は、全身の被毛が無いかほぼ生えていないことです。
この毛がない不思議なモルモットは、カナダのとある研究所で飼育されていた個体群の中から突然変異で生まれました。
彼らの被毛の生え方は全身被毛が無くてつるつるしているもの、足先にだけ毛が残るもの、全身に短い毛が生えるものなど個体によって大きく異なります。
中でも毛が多めのスキニーギニアピッグは、“ウェアウルフ”という別名で呼ばれています。
カラーバリエーションも多く全身黒やピンク、茶色一色の個体のほか、複数の色を持った個体もいます。
中には101匹わんちゃんで有名な犬種、 ダルメシアン のような茶色や黒色の斑点が入ることもあります。
なお、毛が無いヘアレスモルモットには 「ボールドウィン」 という品種もあります。
スキニーギニアピッグは毛がない状態で生まれますが、ボールドウィンは毛が生えた状態で生まれ、成長に従って毛が抜けていくという不思議な特徴を持っています。
スキニーギニアピッグとボールドウィンの毛が無くなる遺伝子は、全く異なる劣性遺伝子です。
そのため、この2品種を交配させた場合、産まれる子どもは無毛遺伝子を持っているものの、全て毛が生えたモルモットになります。
モルモット(スキニーギニアピッグ)はオスで生後60~70日、メスで生後40~50日ほどで性成熟します。
妊娠期間は59~72日で、1回に産む子どもの数(産子数)は2~4匹ほどです。
モルモットの子どもは毛が生えていて目も開いている、かなり成長した状態で生まれてきます。
そのため子どもは生まれてすぐに歩きまわり、野菜などの固形物も食べ始めます。
他のネズミの仲間は毛が生えておらず、目も開いていない非常に未熟な状態で生まれてくることが多いため、これはモルモットの大きな特徴といえるでしょう。
なお、モルモットのメスは成長に伴って、骨盤がどんどん固くなってしまいます。
その上子どもが大きい状態で生まれてくるため、メスの初産が7~8カ月以上になると難産になる可能性が高いと言われています。
スキニーギニアピッグの寿命は諸説ありますが、5~8年ほどだといわれています。
質が良いペレットが手に入りやすくなったこと、動物医療が発達したことから10年以上生きる個体も珍しくありません。
分類:哺乳綱 ネズミ目(齧歯目) テンジクネズミ科
学名:Cavia porcellus
英名:Skinny pig、Skinny Guinea Pig
分布:野生には生息しない
大きさ:
体長・20~30cmほど
体重・オスで900~1,200g、メスで700~900gほど
鳴き声:「クルルル」「キーキー」「キューイ」など
食性:草食性
繁殖:
妊娠期間:59~72日ほど
産子数:1回に2~4頭
寿命:5年~8年ほど
スキニーギニアピッグは、ペットとして飼育できます。
この項目ではスキニーギニアピッグの購入方法および、その値段について解説します。
スキニーギニアピッグは、ペットショップやブリーダーから購入できます。
ただし国内ではやや珍しい存在のため、ペットショップを探し回っても見つからない可能性があります。
スキニーギニアピッグを飼いたい方は、専門のブリーダーを訪ねた方が良いかもしれません。
事情があって里親を探している方がいる可能性があるため、里親募集サイトをチェックしてみるのもおすすめです。
スキニーギニアピッグは1匹あたり、1~4万円ほどで販売されています。
性別によって価格が大きく異なり、メスはオスの倍くらいの価格が付けられていることが多いようです。
スキニーギニアピッグは比較的珍しい存在ですが、基本的な飼い方はモルモットとほぼ変わりません。
この項目ではスキニーギニアピッグを飼育する際に必要な物と、その理由を説明していきます。
エサは牧草(チモシー)を主食に、モルモット用のペレットと少量の野菜を与えましょう。
スキニーギニアピッグをはじめとしたモルモットの体には、栄養価が低く食物繊維が多い植物を食べて自分の体に必要な栄養素を作り出す仕組みが備わっています。
そのため牧草を主食にすることを意識し、牧草は常に食べ放題の状態にしておきましょう。
また、彼らは人間と同じく体内でビタミンCを作り出すことができません。
そのため、ペレットはビタミンCが配合された物を選び、毎日新鮮な野菜も与えてください。
果物はビタミンCが豊富ですが糖分が多くカロリーが高いため、たまのおやつやご褒美程度に留めておきましょう。
なお、ペレットの量はパッケージに書かれた数値を目安にして、こまめに体重を量りながら増減させると良いでしょう。
小松菜、サラダ菜、ブロッコリー、ニンジン、キャベツなど
リンゴ、バナナ、オレンジ、パイナップルなど
スキニーギニアピッグのケージには、ウサギや小動物用として販売されているケージを使いましょう。
彼らはほとんどジャンプ力がないので、30cm以上の深さがある水槽タイプのケージでも飼育できます。
ただし、スキニーギニアピッグはオシッコとウンチの量が多く、基本的にトイレのしつけができません。
そのため、見た目や大きさだけでなく、掃除がしやすいという観点から考えることも大切です。
エサ入れは、陶器やステンレス製などのできるだけ丈夫な物を選びましょう。
プラスチック製の物は、かじって誤飲する可能性があるため避けてください。
水入れは小動物用として販売されている、ボトル式の給水器を使うと良いでしょう。
モルモットは想像以上に水を飲むので、少し大きめの物を選ぶことをおすすめします。
スキニーギニアピッグは、色々な動物に食べられる被食者の動物であることから、臆病な性格をしています。
そのため、ケージ内にはいつでも身を隠せる場所として巣箱を設置してください。
巣箱は体がすっぽり入る、少し大きめの物を選んであげると良いでしょう。
スキニーギニアピッグの床材には、牧草を使うと良いでしょう。
ただし牧草は吸水性が低いため、ケージの底には新聞紙や木材チップ、トイレ砂などを敷きます。
ペットシーツはかじって食べてしまうことがあるため、床材としての使用はおすすめできません。
なお、スキニーギニアピッグ自体には臭いはほぼありません。
オシッコやウンチを放置すれば当然臭いますが、こまめに掃除していればある程度の臭いは防げます。
スキニーギニアピッグは基本的にトイレを覚えませんが、まれにトイレを覚える個体もいます。
しつけにチャレンジする方は、ウサギなどの小動物用のトイレを用意しておきましょう。
スキニーギニアピッグの爪は伸び続けるため、定期的に爪を切る必要があります。
爪切りの頻度は飼育環境や個体によって異なるため、こまめに確認して伸びたと思ったら切りましょう。
爪切りをする際は小動物用の爪切りを使い、誤って血管を切ってしまった時のために動物用の止血剤を用意しておくと安心です。
一般的に、モルモットに適する温度(適温)は18~24℃だといわれています。
しかし、スキニーギニアピッグには体温を維持する役割がある被毛がほぼありません。
そのため、彼らの適温は20~26℃と暑さにはやや強く、寒さには弱いことを覚えておきましょう。
夏場はエアコンを、冬場はエアコンやペットヒーターを使用して常に室温を管理してください。
スキニーギニアピッグの飼い方を説明した後は、飼育する際の注意点をご紹介します。
被毛がほぼないスキニーギニアピッグには、ノミやシラミなどが沸きにくいとされています。
しかし、被毛がないことはメリットばかりでなく、被毛があれば避けられる刺激(日光やキズなど)が直接皮膚にダメージを与えてしまうというデメリットもあります。
ケージは直射日光や風が当たらない場所に置き、ケージの部品やおもちゃなどでケガをしないように注意してください。
スキニーギニアピッグは被毛が少なく抜け毛も少ないため、アレルギーが出にくいといわれています。
しかし、動物アレルギーは動物のフケや唾液、オシッコなどあらゆる物が原因になると言われています。
スキニーギニアピッグは一般的なモルモットよりはアレルゲンが少ないものの、絶対に動物アレルギーが出ないということはありません。
実はスキニーギニアピッグのようなエキゾチックアニマルの診察ができる動物病院は多くありません。
実際にお迎えをする前に、必ずエキゾチックアニマルの診察ができる動物病院を探しておいてください。
病気が疑われる時や怪我をしてしまった時に、すぐに対処できる体制を整えておきましょう。
『スキニーのナナちゃんを探せ』
— 長野市茶臼山動物園【公式】 (@chausuyamazoo) July 10, 2020
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スキニーギニアピッグを飼いたい方は、まず動物園で実際のスキニーギニアピッグを見てみましょう。
そして大きさや臭いを確認して、一緒に生活できるかどうか判断する材料にしてください。
この項目では、スキニーギニアピッグを飼育している動物園を紹介していきます。
シャボテン公園
— ぺ (@OneAndOnly_win) June 25, 2019
スキニーギニアピッグ
毛のないモルモット⁉️
初めて見ましたが、チョコマカ動いては止まる…の繰り返しw
可愛かったです😀
触る度に、ビクビクしてた(笑) pic.twitter.com/4b2isnA3oN
静岡県にある伊豆シャボテン動物公園では、スキニーギニアピッグが飼育されています。
園内では実際にスキニーギニアピッグと触れ合えるのはもちろん、エサやり体験もできます。
住所:〒413-0231 静岡県伊東市富戸1317-13
マップ: Googleマップ
電話番号:0557-51-1111
入園料:
大人(中学生以上) 2,400円
小学生 1,200円
幼児(4歳以上) 400円
開園時間:
3月~10月 9:00~17:00
11月~2月 9:00~16:00
休園日:年中無休
公式ホームページ: 伊豆シャボテン動物公園
本記事ではモルモットの品種の1つ、スキニーギニアピッグについて解説してきました。
スキニーギニアピッグは他のモルモットとほぼ同じ条件で飼えるものの、被毛が少ないために意識するべきことがあるということが伝わったでしょうか。
もしスキニーギニアピッグを自宅に迎えたら、彼らのペースに合わせて接してあげてください。
なぜならモルモットは基本的に臆病であり、すぐになつく個体ばかりではないからです。
驚くと噛むこともありますが、優しく接していれば少しずつ懐いてくれることでしょう。
最終更新日 : 2021/03/30
公開日 : 2020/09/03