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ウェルシュ・テリアの特徴は、巻き毛のワイヤーコートと特徴的なヒゲが生えていること、そしてブラック&タンのカラーリングと足がすらりと長いことです。
また耳が小さめのV字型で、途中で折れ曲がっているのも特徴の1つです。
彼らは テリア の中で最も体が大きく“キング・オブ・テリア”と呼ばれる 「エアデール・テリア」 をそのまま小さくしたような見た目から、 「小さなエアデール・テリア」 と呼ばれることもあります。
体型は体高と体長がほぼ同じスクエア型(正方形)で、コンパクトながら非常に頑丈な体つきをしています。
ウェルシュ・テリアは、イギリスのウェールズ地方で生まれた愛嬌たっぷりの小型犬です。
多くのテリアがそうであるように、ウェルシュ・テリアの起源ははっきりとわかっていません。
しかし、彼らは数多くいるテリアの中でも、特に古い歴史を持っているのではないかと考えられています。
少なくとも1700年代のウェールズ地方では、今のウェルシュ・テリアの特徴を持った犬が飼育されていたようです。
そんな彼らはかつて キツネ やアナグマ、カワウソ狩りの猟犬として利用されていました。
中でも、特にアナグマ狩りの猟犬として重宝されていたようです。
そうというのも、実はアナグマは気性が荒く、気が弱い犬では巣穴から追い出すことすらできません。
しかし、ウェルシュ・テリアたちはその勇敢さで、臆することなく果敢にアナグマに立ち向かっていったそうです。
そして今も一部のウェルシュ・テリアは、優秀な猟犬として活躍しています。
先ほどウェルシュ・テリアはエアデール・テリアと外見が似ていると書きましたが、実はもう1種 「レークランド・テリア」 という犬種もウェルシュ・テリアと外見が似ています。
レークランド・テリアも非常に古いテリアの1種で、かつてはキツネ狩りの猟犬として活躍していました。
彼らの体高は37cm程度ほど、体重は6.8〜7.7kgほどとウェルシュ・テリアより一回り小さめです。
また毛色のバリエーションも多く、ブラック&タン以外にもブルー&タン、レッド、ウィートン、レッド・グリズル、レバー、ブルー、ブラックが認められています。
レークランド・テリアも陽気な性格ですが、よりテリア気質が強く、警戒心が強い傾向にあります。
ウェルシュ・テリアの大きさは性別を問わず体高は39cm程度、体重は9~9.5kgほどです。
オスと比べるとメスの方がわずかながら、体高も体重も小さい傾向にあります。
ウェルシュ・テリアのカラーは、ブラック&タンとブラック・グリズル&タンが認められています。
ドッグショーへの出場を目指す場合は、足指や後ろ足の下部に黒色が入らない方が良いとされています。
ウェルシュ・テリアは明るくて活発で、非常に愛嬌のある性格をしています。
ただ、テリアらしく飼い主に忠実で愛情深く、いざという時には戦う勇敢さも持ち合わせています。
しかし、他のテリアと比べるとテリア気質が抑えられていることから扱いやすく、家庭犬に向いているとされています。
諸説ありますが、ウェルシュ・テリアの寿命は12~15年ほどといわれています。
そうとはいえ犬種として全体的に長寿な傾向にあり、15~18歳まで生きることも珍しくありません。
英名:Welsh Terrier
原産国:イギリス
サイズ:小型犬
グループ:3G・テリア
大きさ:
体高・39cmほど
体重・9~9.5kgほど
寿命:12~15年
次にウェルシュ・テリアをおすすめしたい人、ウェルシュ・テリアとの暮らしに向いている人について説明していきます。
ウェルシュ・テリアは非常に活発で、運動することが大好きな犬種です。
毎日の散歩はもちろん、キャンプやハイキングといったアウトドアに連れていくと非常に喜びます。
また非常に賢いので、アジリティのような犬と飼い主が一緒に楽しむドッグスポーツにも向いています。
そんなウェルシュ・テリアは、犬と一緒に運動を楽しみたい方にぴったりの犬種といえます。
ウェルシュ・テリアは非常に陽気で活発、飼い主に対して深い愛情を見せてくれる犬種です。
子犬の頃からしっかりとしつけをすれば、他の犬や子どもに対しても社交的でフレンドリーに接してくれます。
そんなウェルシュ・テリアは、フレンドリーで愛嬌がある犬を飼いたいという方にぴったりです。
ウェルシュ・テリアの被毛はワイヤーコートで、抜け毛は少なめです。
しかし、抜け毛が少ない分被毛は伸び続ける上、毛玉になりやすいため、定期的なブラッシングとトリミングが必要です。
そんなウェルシュ・テリアは、被毛の手入れが苦ではない方におすすめの犬種といえます。
次の項目では、ウェルシュ・テリアのお迎え方法や価格について見ていきましょう。
ウェルシュ・テリアは、ブリーダーやペットショップから購入できます。
ウェルシュ・テリアは国内においては希少な犬種であり、なかなかその姿を見ることができません。
お迎えを検討している方は事前にブリーダーを探し、子犬がいるか、また今後ブリーディングの予定があるか問い合わせておくと良いでしょう。
また、何か事情があり(飼い主の怪我や飼育放棄など)、里親を探している個体がいるかもしれません。
ウェルシュ・テリアのお迎えを検討している方は、里親募集サイトをチェックしてみても良いでしょう。
ウェルシュ・テリアは 1 頭あたり、35万円前後で販売されています。
ただしこれはあくまで概算であり、性別や年齢、血統によって価格が大幅に上下する可能性があります。
次の項目ではウェルシュ・テリアの飼い方と、そのポイントについて説明していきます。
ウェルシュ・テリアの主食には、品質の良い総合栄養食のドッグフードを与えましょう。
ウェルシュ・テリアは、どちらかというとやや太りやすい傾向にあります。
肥満を避けるためにはフードは毎回きちんと量ってから与えること、またおやつをあげすぎないことが大切です。
ドッグフード以外の食べ物を与える時は、その食べ物が犬に及ぼす影響を調べてから与えましょう。
タマネギやチョコレートなど、人間には有益でも犬には有害な食べ物は数多く存在します。
なお、与えるフードの種類や量について悩んだ時は、ブリーダーや動物病院に相談すると良いです。
ウェルシュ・テリアのブラッシングは、週に1~2回程度行いましょう。
彼らの被毛はダブルコートですが、毛が密集するように生えていることから抜け毛は少なめです。
その分被毛が伸び続けるため、1~1.5カ月に1回はトリミングをしてください。
トリミングについては、飼い主のこだわりによってかかる手間や費用が大きく異なります。
ウェルシュ・テリアらしい見た目を保ちたい場合やドッグショーへの出場を目指す場合は、 「プラッキング」 という伝統的な手法のトリミングで全身の被毛を間引く必要があります。
ただ残念なことに、テリアのプラッキング技術を持ったトリマーは多くありません。
見た目にこだわる場合は、テリアに関する専門的な知識をもったトリマーを探すと良いでしょう。
特に見た目にこだわらず、家庭犬として飼う分には一般的なカットをすれば問題ありません。
ウェルシュ・テリア のシャンプーは、月に1回は行いましょう。
トリミンサロンに通う場合は、トリミングと同時にシャンプーをしてもらうと良いです。
自宅でシャンプーをする際は事前にブラッシングをして、もつれや汚れを取り除いておきましょう。
被毛が湿った状態が続くと毛玉ができやすくなってしまうため、シャンプーの後はしっかりとドライヤーをかけてください。
ウェルシュ・テリア の散歩は最低でも 1 回30分程度、1日2回行く必要があります。
もともと猟犬である彼らは必要とする運動量が多いため、ただ歩くだけでなく駆け足も取り入れると良いでしょう。
また、休日にはドッグランやプールに連れていき、思いっきり運動させることも大切です。
運動量が足りないとストレスがたまって欲求不満になり、頑固な面を見せるため注意が必要です。
ウェルシュ・テリアは飼い主に忠実であること、また賢いことからしつけがしやすいといわれています。
ただし彼らはテリアの1種らしい、頑固で神経質な部分も持ち合わせています。
子犬のうちからきちんとしつけを行い、甘やかしすぎないように注意してください。
テリア気質を強くしないためにも、自宅に迎えたらすぐに多くの人や犬に会わせ、またさまざまな場所に連れて行って多くの刺激を受けさせる“社会化トレーニング”を行うことも大切です。
どうしてもしつけが上手くいかない時は、プロの訓練士の力を借りることをおすすめします。
ウェルシュ・テリアは一般的に、丈夫で健康的な犬種だといわれています。
起こりやすい遺伝病としては、 股関節形成不全、レッグ・カルベ・ペルテス病 などが知られています。
また、緑内障(目の疾患)、アレルギー(皮膚疾患)を起こすこともありますが、犬種としてはおおむね健康的な状態を保っているとされています。
そうとはいえ、愛犬と1日でも長く一緒に過ごすためには、定期的な健康診断が欠かせません。
早いうちにかかりつけの動物病院を作り、気になることがあればすぐに相談できる状況にしておくことをおすすめします。
ウェルシュ・テリアはとにかく活発で、体を動かすことが大好きな犬種です。
もし自宅にフェンス付きの庭があれば、そこに放して好きなだけ走らせてあげると良いでしょう。
そうとはいえ、彼らは十分な運動量さえ確保できれば、都会やワンルームマンションでも飼育することができます。
ただ、彼らの小さな体には、驚くほどのエネルギーが詰まっていることを忘れないであげてください。
イギリス生まれの犬種、 「ウェルシュ・テリア」 について説明してきました。
彼らが明るくて活発、愛嬌のある家庭犬にぴったりの犬種であることが伝わったでしょうか。
ウェルシュ・テリアは国内においては珍しいものの、熱心な愛好家がいる犬種でもあります。
純血犬種の登録や保護を行っている愛犬団体・ジャパンケネルクラブの2019年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数では、74頭(142犬種中70位)の新規登録が行われています。
もし彼らを自宅に迎えたら、毎日たっぷりと運動させてあげてください。
愛情を受けたウェルシュ・テリアは、家族の一員として家の中を明るく楽しくしてくれることでしょう。
最終更新日 : 2021/03/31
公開日 : 2020/08/27