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ピクシーボブは、アメリカで生まれた野生の猫 「ボブキャット」 (別名:アカオオヤマネコ)を思わせる見た目が特徴の猫です。
ピクシーボブの特徴はややしっぽが短く、全身にワイルドな縞模様が入っていること。
しっぽの長さは最短で5cm、最長でもひざくらいまでの長さが良いとされています。
しっぽが長いとキャットショーに出られませんが、ペットとして飼う分には問題はありません。
また、洋ナシをひっくり返したような形の大きめの頭、ふっくらしたウィスカーパッドも特徴的です。
ピクシーボブは、ボブキャットに近い見た目になるようにブリーディングされてきた猫です。
かつてはブリーディングの途中で野生のボブキャットの血が混じったと考えられていましたが、現在はボブキャットをはじめとした野生の猫の血は1滴も入っていないことが明らかになっています。
そんなピクシーボブはワイルドな見た目に反して、人間がとても好きで愛情深い猫です。
また非常に賢く、ピクシーボブを飼っている人は皆口を揃えて 「非常に知的な猫だ」 と話すそうです。
ワイルド見た目と温和な性格のギャップも、ピクシーボブならではの大きな魅力といえるでしょう。
他の猫と少し違う、独特でなんともいえない鳴き声もピクシーボブの魅力の1つです。
ピクシーボブの歴史はアメリカ人女性 “キャロル・アン・ブリューワー” が飼っていた、多指症のオスの子猫から始まったといわれています。
このオス猫は成長し、やがてキャロルの家の付近にいた猫と子をなしました。
その子猫がアメリカに生息している野生の猫、ボブキャットにそっくりな見た目をしていたそうです。
キャロルはその子猫の見た目や性格に夢中になり、 「ピクシー」 (妖精)と名付けて溺愛しました。
ピクシーにすっかり魅了されたキャロルは、ピクシーの魅力を永遠に残したいと考えました。
そして、ピクシーを親にブリーディングを進め、その魅力を閉じ込めた猫 「ピクシーボブ」 を生み出したのです。
なお、ピクシーボブという名前はキャロルの愛猫“ピクシー”と、短い尾を意味する“ボブ”から名づけられたそうです。
ピクシーボブは野生の猫を思わせる、筋肉質でがっしりした大型の猫です。
体重は4~8kgほどで四肢はがっちりとして太く、肩甲骨の盛り上がりをはっきりと確認できます。
ピクシーボブのカラーはブラウン系のタビーが基本です。
なお、ピクシーボブには短毛種(ショートヘア)と長毛種(ロングヘア)の2種が存在します。
長毛種は主に腹部の毛が長く、毛が長い分短毛種より一回り大きく見えるかもしれません。
ピクシーボブはとても社交的で明るく従順、おだやかな性格をしています。
野生の猫のような鋭い外見をしていますが、性格はまるで犬のようだといわれています。
落ち着きと社交性を併せ持つピクシーボブは、どこか猫らしくない猫だといえるかもしれません。
ピクシーボブの寿命は、12~16年ほどといわれています。
一般的な 猫の寿命 は、10~15年ほどとされています。
丈夫で病気になりにくいピクシーボブは、比較的長生きする傾向にあるようです。
英名:Pixie-Bob
原産国:アメリカ
公認団体:TICA、ACFA
大きさ:4~8kg
寿命:12~16年ほど
ここまではピクシーボブの歴史や特徴、性格について説明してきました。
次にピクシーボブをおすすめしたい人、ピクシーボブとの暮らしに向いている人について解説していきます。
ピクシーボブは猫ですが、犬のような性格をしています。
飼い主と一緒に過ごすことを楽しんで喜び、飼い主の後をついて回ります。
車に乗って移動すること、リードやハーネスをつけて散歩することを好む個体も多いといわれています。
そんなピクシーボブは、常に猫と一緒にいたい人にぴったりの猫といえます。
ピクシーボブはとても愛情深く、飼い主と強い絆を築ける猫です。
そして、大人だけでなく子どもに対しても寛容で、楽しみながら子供と一緒に遊んでくれます。
そんなピクシーボブは、子どもがいるけれど猫が飼いたい!という方におすすめの猫といえます。
ピクシーボブは他の動物とも仲良くできる傾向があります。
そのため、犬やウサギなど、他の動物を飼っているけれど猫も飼いたいという方にもおすすめです。
そうとはいえ、人間と同じく動物にも性格や個性、そして個体間の相性があります。
新しく動物を迎える際はじっくりと顔合わせを行い、なるべくストレスがかからないように配慮してあげてください。
ここまではピクシーボブとの生活に向いている人の特徴について説明してきました。
この項目では、ピクシーボブのお迎え方法やその価格をご紹介します。
残念ながら、日本国内でピクシーボブを繁殖・販売しているブリーダーはいないと思われます。
そのため、ピクシーボブをお迎えしたい場合は、海外のブリーダーから輸入することになると考えられます。
現在はインターネットを使えば、個人でも海外のブリーダーから直接猫を購入できます。
しかし、言語の壁や検疫の手間を考えると、動物の輸入を代行してくれるペットショップや動物商の力を借りた方が良いでしょう。
ピクシーボブの具体的な価格は不明です。
海外から動物を輸入する際は、動物の値段に加えて輸入に関する各種費用が発生します。
あくまで概算ではありますが、ピクシーボブ自体の値段を20万円、輸入にかかる費用を20万円と考え、最低でも40~50万円くらいは用意しておいた方が良いかもしれません。
ここまではピクシーボブのお迎え方法について説明してきました。
日本国内ではその姿を見かけることすら難しいピクシーボブですが、もしお迎え出来たらどんな点に気を付けて飼えば良いのでしょうか。
この項目では、ピクシーボブの飼い方とそのポイントについて紹介していきます。
ピクシーボブは大型で筋肉質な体型の猫です。
そのためたんぱく質がしっかりと含まれた栄養価が高く、品質の良いキャットフードを与えてください。
ただし、やや太りやすい傾向があるため、フードの量は毎回きちんと量ってください。
ピクシーボブはダブルコートで毛量が多いため、こまめにブラッシングを行ってください。
ブラッシングをすると余計な抜け毛を除去できるうえ、毛のもつれを整えることができます。
ピクシーボブの場合は、できれば毎日ブラッシングをすることをおすすめします。
抜け毛を放置するとグルーミングした時に毛を飲み込んでしまい、毛球症の原因となることがあります。
また、毛がもつれてフェルト状になると、思わぬ怪我の原因となることもあるので気を付けましょう。
ピクシーボブの柔らかく厚い被毛の美しさを維持するために、定期的にシャンプーを行いましょう。
短毛種の場合は月に1回、長毛種の場合は月に2回程度で十分です。
なるべく小さな頃から水に濡れること、シャンプーをすることに慣らしておくと良いでしょう。
ピクシーボブは非常に運動能力が高く、また運動量が多い猫です。
運動不足は肥満に直結してしまうため、室内には猫が好きな時に遊べるよう登り棒やキャットタワーを設置してください。
また、犬のようにハーネスとリードをつけて散歩をすることを好む個体も多いとされています。
ボールやおもちゃを投げてとってくる、「とってこい」を覚えることも多いようです。
ピクシーボブは非常に賢く、犬のような性格をしていることからしつけがしやすいといわれています。
しっかりとした信頼関係を築いていければ、良いことと悪いことを覚えてくれることでしょう。
ピクシーボブはとても丈夫な猫で、ピクシーボブ特有のなりやすい病気はないといわれています。
しかし、一般的な猫と同じく、年齢を重ねると慢性腎不全(腎不全)、下部尿路疾患(尿路結石、膀胱炎など)を発症しやすくなります。
そういった病気を避けるために、適切な食事や十分な運動量を確保するように心がけてください。
泌尿器系の病気を予防するためには常にトイレを清潔にすること、新鮮な水を飲める状態にすることも大切です。
病気ではありませんが、ピクシーボブは面白い突然変異 「多指症」 が起きやすいことが知られています。
通常猫の指は前足が5本で後ろ足が4本ですが、ピクシーボブは指が6~7本生えていることがあります。
これが多指症と呼ばれる遺伝的な突然変異で、ピクシーボブにおいては珍しいことではありません。
他の猫は多指症だとキャットショーに出られませんが、ピクシーボブはその限りではありません。
指の数が7本までであれば、キャットショーに出場することが認められています。
ピクシーボブは飼い主に深い愛情を注いでくれる、従順で知的な猫です。
家族と一緒に過ごすことに楽しみや幸せを感じるため、家に迎えたらなるべく一緒にいてあげてください。
従順さと穏やかさ、社交性を持った不思議な猫 「ピクシーボブ」 について説明してきました。
ピクシーボブは日本国内では非常にマイナーで、知っている人が少ない猫種です。
ですが、計り知れない魅力を持ったピクシーボブは、一度飼うと夢中になってしまう人も少なくありません。
もしピクシーボブと一緒に暮らせることになったなら、たくさんの愛情を注いであげてください。
ピクシーボブはその愛情に応えて、家族の一員としてたくさんの愛情を返してくれることでしょう。
公開日 : 2020/06/12