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相性が合いやすいのは「メス同士」「避妊済のメスと去勢済みのオス」
まず、猫の オスとメスの違い について、 「見た目・性格・発情行動・避妊去勢」 の点でご紹介します。
一般的に、猫は オス の方が 体格ががっしり として、 体重も比較的重い と言われています。
メス は 小柄 で 体重も比較的軽い です。
ただし個体差がありますので、完全にこの通りではないことも多いです。
また、 オス はもちろん 睾丸(金玉) が付いています。
立っているオスを後ろから見たときに、しっぽの下に付いている2つの丸いポンポンが睾丸です。
「ふぐり」とも呼ばれ、見た目の可愛らしさから、このオスの睾丸を愛でる猫好きはたくさんいます。
子猫については睾丸が発達しておらず、わかりづらいことがあります。
その場合は、 肛門(お尻の穴)から生殖器の距離 で見分けます。
肛門から生殖器の距離が 遠い(2cm前後) のが オス 、 近い(1cm前後) のが メス です。
月齢によってはこちらの見分け方でもわかりづらいことがあります。
オス の方が 「やんちゃで甘えん坊」 だと言われています。
おもちゃに興味を示したり、「遊んで~」と飼い主や他の猫にねだったりすることが多いです。
いっぱい遊んでほしい、いっぱい甘えてほしい という方はオスがおすすめです。
メス の方は 「クールで気分屋」「ツンデレ」 だと言われています。
おもちゃに興味を示さない(かと思いきやこっそり遊ぶ)、飼い主が他の猫に構うとやきもちを妬くということもあります。
猫らしいマイペースな子に振り回されたい、たまに見せるデレにキュンとしたい という方はメスがおすすめです。
体格と同様、性格も個体差がありますので、この通りではないことも多いです。
次に、最も重要な 「発情」 についての違いです。
まず、去勢をしていない オス は、 メスの発情に反応して発情 します。(去勢をしていてもオスは発情することもあります。詳しくは後述。)
家の中にメスが居なくても、 屋外のメスの鳴き声や気配で発情が誘発される ことも多いです。
平均的に生後6~9か月ごろから繁殖が可能な体になり、 生後9~12か月 から発情行動が見られます。
オスの発情行動 は以下の通りです。
※マウンティングについては、早い場合は生後3か月ごろから見られる場合があります。
避妊をしていない メス は、 1年に何回か発情 を起こします。
平均的に 生後6か月~12か月ごろ から発情が始まります。
本来、猫は日照時間の長い2月〜4月ごろ、気温の高い6月〜8月ごろが発情期です。
しかし、 室内飼い の猫は日照時間や気温の影響をあまり受けないため、 季節に関わらず1年に何回か発情を起こす のです。
メスの発情は大体20日前後続きますが、その中で 「発情前期」「発情期」「発情後期」「発情休止期」 というサイクルがあります。
発情行動が特に見られ、オスを受け入れ交尾ができる時期は「発情期」です。
メスの発情行動 は次の通りです。
さて、避妊去勢をしていない猫の発情行動について述べましたが、 避妊去勢をしている猫 は発情行動を全くしないのでしょうか。
その答えは、 「メスはほぼしない、オスはすることもある」 です。
メス は避妊手術をしたあとに発情することはごく稀です。(発情した例はゼロではありません。)
対して、 オス は 去勢手術をした後でも発情する ことは珍しくありません。
去勢後の発情は、「去勢前より穏やかで頻度も下がった」という場合もあれば、「去勢前と変わらない」という場合もあります。
よく飼い主さんが悩む「スプレー行為」も、去勢後でもやってしまう猫がいます。(ただし、去勢前のおしっこの強烈な臭いよりはマシになります。)
オスを飼う場合は、 発情行動に対処できる ようにしておいた方が良いでしょう。
避妊去勢手術に適した時期 は、オス・メスともに、 生後6か月~10か月ごろ です。
手術は体に負担がかかるため、体が十分に発達していない幼い頃には行えません。
また、初めての発情の前に手術をした方が、発情行動を起こす可能性は低くなるとも言われています。
さらに、あまり歳を取ってからの手術も、体に負担がかかってしまいます。
ただし、避妊去勢の適齢期には諸説あります。
上記のような一般論を参考にしつつ、「その猫自身の体を」「実績のある病院で」診てもらい、計画的に手術を受けるようにしましょう。
何らかの理由で 避妊去勢手術を受けない 、または 手術後も発情行動が見られる 場合、どう対策を取ればよいのでしょうか。
特に オス は、近くの他の猫や動物に対し、縄張りを示すため激しく発情行動することもあります。
その場合、 「自分の縄張り」と呼べるスペース を作ってあげたり、 専用の部屋に隔離 してあげましょう。
また、退屈・運動不足だと体力が有り余って発情しやすくなります。
おもちゃを使って しっかり運動 させ、ストレスや退屈を発散させましょう。
1番お悩みの多い 「スプレー行為」 は、完全にやめさせるのは難しいです。
そのため、スプレー行為をよくする場所に、 脱臭・吸収力の高いシーツ を敷いたり、スプレーをした後は 強力な消臭剤で掃除 したり、床には 撥水性のマット を敷いたり…
このように、 「スプレー行為の被害を軽減する」 準備をしておきましょう。
スプレー行為に並んでお悩みの多い 「夜鳴き」 は、まず 日中にしっかり運動 させましょう。
そうして体力を消耗させ、 夜はしっかり寝かせる のです。
また、鳴くたびに構っていると余計に夜鳴きがエスカレートします。
鳴いてもいちいち構わず、 基本は放置 しておきましょう。
それでも鳴いて、近所迷惑になるようであれば「猫の部屋を防音使用にする」など大掛かりな対処も考えておきましょう。
マウンティング については、マウンティングの対象となるものや他の猫を遠ざけましょう。
ちなみに、 「フェリウェイ」 という、猫のフェロモンに似た物質を使うのもひとつの手です。
医薬品ではないためインターネットでも購入できます。
フェリウェイを使う(専用器具で液体を空気中に拡散させるなど)と、猫がリラックスし、発情行動や問題行動が抑えられます。
ただし、効果がある場合と無い場合があるので、発情行動にお困りの方は、ひとまず試してみるのが良いでしょう。
「飼いやすさ」についていうと、結局は 飼い主との相性次第 です。
これまで紹介した、オスメスの違いを下記にまとめます。
この性質の違いを踏まえ、 「自分に合う」 と思う方が自分にとって飼いやすい性別と言えます。
※個体差がありますので、下記が絶対ではありません。
大柄、甘えん坊、やんちゃ、遊び好き、去勢しても発情行動(スプレー行為など)が残ることがある
小柄、ツンデレ、クール、マイペース、避妊すると発情行動はほとんどの場合なくなる
猫は相性さえ合えば多頭飼い(複数飼い)ができます。
愛称の合いやすい 性別の組み合わせ についてご紹介します。
メス はオスに比べて縄張り意識が強くないため、 メス同士 なら大きな喧嘩の可能性が比較的低いです。
また、 避妊・去勢済みのメスとオス も、縄張り争いをする可能性が比較的低いです。
もちろんそれは100%ではなく、この組み合わせでも相性が合わない場合もあります。
オス は縄張り意識が強いため、去勢済みであっても大きな喧嘩をすることがあります。
もちろんこちらも100%ではなく、オス同士でも仲良くできる場合もあります。
上記で少し述べましたが、性別による相性は 絶対ではありません。
性別で完全に判断せず、個々の 性格 や 体格 、 年齢など を考えて、相性を見極めましょう。
また、多頭飼いの始め方も、 「いきなりただ会わせる」のはNG です。
自分のテリトリーに突然違う猫が現れると、パニックになったり、攻撃的になったりすることがあります。
最初は、後から来る猫をケージに入れ、できればお互いに姿を見せず、 「気配から」馴れさせましょう。
その次にケージ越しに会わせ、その次に人間の監視下で短時間会わせ…など、本当に少しずつ馴らすことが大切です。
万が一、 相性がどうしても合わない場合 に備え、 「完全に別室で飼育する」 などの覚悟もしておくべきです。
浅はかな考えで多頭飼いをし、猫に辛い思いをさせることはやめましょう。
自分に合った猫を探す上で、性別は1つの指標になります。
また、多頭飼いを検討する上でも、性別はある程度、念頭に置いておくべきです。
ただし、何度も述べましたが、1番重要なのは「その子の性質」です。
オスだからこう、メスだからこうと「決めつけすぎない」ことは、動物と暮らす上での基本中の基本です。
オスメス両方の特性を理解した上で、自分も猫も幸せに暮らしていきましょう。
※合わせて読みたい: 【獣医師が解説】猫の避妊手術のメリット・デメリットは?時期、手術の流れ、費用も紹介
公開日 : 2020/03/19