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ミニチュアホースは体が小さいというだけで、大きな馬と生態は変わりません。
実は「ミニチュアホース」という正式な種類は無く、ポニーの仲間です。
ポニーという種類にまとめるには大きさが違いすぎるので、わかりやすいようにポニーの中でも特に小柄な品種をミニチュアホースと呼ぶようになりました。
体に比べて頭が大きすぎない方がバランスが良いとされていますが、頭でっかちなミニチュアホースも愛嬌があってとても可愛らしいですよね。
小柄なミニチュアホースは馬車をひいたり、農耕作業をすることは無く、主にペットとして飼育されてきました。
温厚で愛情深い性格はミニチュアホースの行動にも表れています。
のんびりと寝転がることが大好きで、人はもちろん馬以外の動物とも仲良く過ごすことが出来るので、とても飼いやすい種類と言えます。
ミニチュアホースの品種と特徴を紹介します。
原産地:アルゼンチン
種類:ポニー
ファラベラはポニーの品種の中でも、最も小さい馬として知られています。
発祥は20世紀前半、小型のアンダルシア馬とシェットランドポニーをかけ合わせたのが始まりです。
ファラベラという名前の由来は、品種を確立したファラベラ家によるものです。
体は小さいものの、特徴や気質はポニーというよりも大きな馬たちに似ているとされており、ファラベラは馬の歴史の中でも最高の品種と言われています。
乗馬は出来ないのでペットとして飼育されることが多いファラベラですが、アメリカでは盲導馬としても活躍するほど賢い馬でもあります。
原産地:アルゼンチン
種類:ポニー
アメリカンミニチュアホースとは、ファラベラを元に小型の馬同士を交配させた品種です。
アルゼンチンで生まれ、アメリカに渡って更に繁殖が繰り返されて「アメリカンミニチュアホース」と呼ばれるようになりました。
体高は80cm〜100cmなので、ミニチュアホースの基準はオーバーしており、ポニーとファラベラの中間くらいの大きさです。
牧場で「世界一小さいファラベラにしては少し大きい気がする」と感じたらアメリカンミニチュアホースかもしれません。
体高は80cm以内が基準となっており、70cm〜76cmが平均値です。
60kg〜80kgほどです。
ミニチュアホースの鳴き声は一般的な馬の鳴き声と変わりません。
体が小さい分大きな馬よりは多少声量が落ちますが、住宅街で飼育する場合は近隣への配慮が必要です。
ミニチュアホースが特に気を付けたい病気を紹介します。
これらは日頃の管理やケアで回避出来る病気なので、気を付けるべきポイントも合わせてご説明します。
寒い日に長時間雨に当たったり、風が強く吹く場所にいたりすると、馬も風邪をひいてしまいます。
本来馬は寒さには比較的強い動物なのですが、ミニチュアホースは交配を重ねる中で小さくしているため、寒さにはあまり強くありません。
風邪の症状は食欲不振や鼻水でわかります。
ミニチュアホースの鼻まわりがベタベタしているなと感じたら風邪を疑いましょう。
放っておくと肺炎になってしまう可能性もあります。
いつもと違う様子が見られたら、早めにかかりつけの獣医さんに相談してください。
疝痛とは消化器系の病気で、脚の冷え・濃厚飼料の食べ過ぎ・運動不足などが原因で発症します。
軽度な症状では、食欲不振・ボロの減少で気付くことが出来ます。
激しい前掻き(前脚で地面を掻くこと)や発汗、何度も鼻先でお腹を気にしていたら重度の可能性があります。
悪化すると命に関わる危険な病気です。
蹄叉腐爛とは、蹄の裏にある蹄叉と呼ばれる場所が腐ってしまう病気です。
土や藁、糞尿などで不衛生な環境と蹄のケア不足が原因で、細菌や真菌などに感染します。
また、裏掘りの際に悪臭を放っていたら蹄叉腐爛の可能性があります。(裏掘りとは蹄の裏に詰まった汚れをピックでかき出す作業のこと)
予防方法はシンプルで、飼育小屋を綺麗に保つこと・こまめに裏掘りをして土やゴミを溜めないことです。
治療方法は腐った部分を削り取りしっかりと乾燥させて薬を塗ります。
ミニチュアホースは草食性です。
体が小さいと言っても、食べるものは大きな馬と変わりません。
乾燥牧草に加え、ふすま・大麦など腸内環境を整えてくれるものを混ぜて与えることが多いですが、十分に草が生えた場所で放牧されているミニチュアホースには乾燥牧草や配合飼料は必要ありません。
ミニチュアホースは放牧しておくと一日中草を食べているように見えますが、青草の場合はある程度自分で食べる量をコントロールしています。
しかし、濃厚飼料や配合飼料などの味が濃いものはうっかり食べすぎてしまうことがあるので注意が必要です。
ミニチュアホースの妊娠期間は約340日で大きな馬と変わりません。
馬は長日性季節繁殖動物なので、繁殖は春から夏頃にかけて行われます。
そうすると必然的に出産は春になるのですが、これは生まれてきた仔馬が春の青草を十分に食べられることで生存率が高まるようにするためです。
長日性季節繁殖動物は、季節ごとの日照時間で生殖腺の発達が変化する仕組みになっています。
メスの繁殖期は約3週間ごとに訪れますが、オスはいつでも交配可能な状態なので、交配させる場合はメスが発情期に入ったら種馬と一緒にします。
ミニチュアホースは体が小さいため、難産になりやすい傾向があります。
自家繁殖はせず、繁殖を検討する際はプロのいる牧場にお願いするようにしましょう。
生まれてくる馬の大きさはどの時点で決まるかについて、実は母馬の子宮環境で生まれた仔馬の育つ大きさが変わります。
例えばミニチュアホースの子宮内に父母がサラブレッドの受精卵を移植した場合、生まれた仔馬は小さなサラブレッドに育ちます。
逆にサラブレッドの子宮内に父母がミニチュアホースの受精卵を移植した場合、仔馬は大きなミニチュアホースに育つのです。
遺伝子ではなく、子宮環境によって成長後の大きさが変わるというのは面白いですよね。
このようにしてミニチュアホースは世代を経るに連れて、大きな馬から小さな馬になるようにブリードされて来た種なのです。
分類:哺乳綱 奇蹄目 ウマ科 ウマ属
和名:馬
学名:Equus ferus caballus
英名:horse
大きさ:
体高70cm〜78cmほど
体重60kg〜80kgほど
鳴き声:ヒヒーン
食性:草食性
繁殖:
性成熟:メス およそ1才〜2才、オス およそ1才
妊娠期間:約340日
産子数:1頭
寿命:20年〜30年ほど
ミニチュアホースはペットとして飼育することが可能です。
大型犬 よりも小さい馬ですが、飼育環境やケアの必要性は大きな馬と変わりません。
自宅で飼育する場合も家の中は適さないので、ミニチュアホース専用の飼育小屋が必要になります。
また、ミニチュアホースは家畜として飼育する場合、市区町村の家畜課に届け出をしなくてはいけません。
ペットとして飼育する場合の届け出は、お住まいの市区町村によって変わりますので、役場へ問い合わせをしてみてください。
主にミニチュアホースを繁殖させている牧場や、すでに馬を飼っている人からの紹介で購入することが出来ます。
インターネットに出産情報が載っている場合もあるので、チェックしておくと良いでしょう。
ミニチュアホースを購入する場合は、実際に馬を見てから購入することをおすすめします。
ほとんどの牧場の場合は親馬も一緒に生活しているので、親馬から将来の姿や性格を想像することが出来るからです。
馬の年齢や特徴によって値段が変わってきますが、安い所では20万円から購入できます。
一般的な相場では80万円前後といったところでしょうか。
多数の馬を販売していて値段が様々な場合は、牧場のスタッフに値段が違う理由を聞いてみると良いでしょう。
ミニチュアホースは広い運動場が無い自宅でも飼育が可能ですが、飼育するにあたりある程度のスペースは確保しなくてはいけません。
「車一台分のスペースで飼育可能」と言われることもありますが、せっかく飼うのならミニチュアホースにとって心地よい場所を作ってあげたいですよね。
ここでは、ミニチュアホースの飼育に必要なことをご紹介します。
ミニチュアホースを飼う場合、飼育小屋は最低でも2畳分(1.8m×1.8m)以上は用意しましょう。
広いほどミニチュアホースのストレスは少なくなりますし、悪天候で外に出られない日も小屋の中でゆっくり過ごすことが出来ます。
飼育小屋の床には藁やおがくずを引いて、寝転びやすい工夫をしてあげてください。
大きな馬は基本的に立ったまま寝ますが、ポニーやミニチュアホースなどの小型の馬は寝転んで休むことも多くあります。
運動場や放牧場は最低でも10坪以上が好ましいとされているので、6m×6mを目安にスペースを取りましょう。
ミニチュアホースの運動場は小さなドッグランのようなイメージをしてもらえるとわかりやすいかと思います。
地面は馬場のように砂ではなく草がおすすめです。
自由に放牧しながら好きな時に草が食べられる環境は、馬にとって最高の環境なのです。
馬は群れで生きる動物なので、嫌がらなければ犬と一緒に遊ばせたり、広いスペースでヤギと一緒に飼うのも良いでしょう。
ミニチュアホース用のヘッドカラーはほとんど販売されていないので、ポニー用から選びましょう。
ポニー用でも大きい場合は、一番小さいサイズに自分で穴を開けて調節するとミニチュアホースにも使用できます。
ヘッドカラーはリードを付けて散歩をしたり馬を引き寄せる際にも便利ですが、小屋の中で休む時には外してあげてください。
ずっと付けっぱなしにしていると、ヘッドカラーが当たっている部分がこすれて毛が剥げてしまいます。
餌は一般的な馬と同様に乾燥させた牧草やふすま等を与えます。
一日の給餌量はミニチュアホースの体重の1.5%が目安で、2〜3回に分けて与えます。
必ずしも1.5%でなければいけないというわけではないので、ボロの状態や体重の増減を見ながら調整してください。
広い放牧場で一日中ずっと草を食べて過ごしている場合は、乾燥牧草を与えるのは天気の悪い日や冬場のみで良いでしょう。
十分に生草を食べているのであれば、濃厚飼料(配合飼料や穀類)は必要ありません。
ミニチュアホースが食べやすいように、大きめの餌入れや水入れを用意してください。
乾燥牧草と一緒にふすまや大麦、おからなどを与える時は、餌入れの中でざっと混ぜて与えると良いでしょう。
ミニチュアホースの場合は体高が低いので餌入れを吊るす必要はありません。
毎日のブラッシングや蹄のお手入れで、ミニチュアホースの健康状態をチェックしましょう。
ミニチュアホースは毛足が長い種類なので、草やゴミがからまりやすくなります。
お散歩中に草むらに入って、雑草の種を体中にくっつけてしまうなんてこともあるかもしれません。
ブラッシングは皮膚の状態をチェックする良い機会です。
毛がはげている所はないか、ダニなどの虫はくっついていないか等を確認しましょう。
大型犬と変わらない大きさなので犬のように簡単に飼えそうなイメージを持っている方は多いと思います。
ミニチュアホースを飼育するにあたり、注意しておくべきポイントをご紹介します。
ミニチュアホースは体が小さいので、犬のように車に乗せて移動することが出来ます。
しかし、近所の動物病院が馬を診てくれるとは限りませんので、ミニチュアホースを飼う前に信頼出来る獣医さんを探しておきましょう。
合わせて、装蹄士さんという蹄のケアをしてくれる人も探しておきましょう。
馬は定期的に蹄を削りケアをしてもらうことで健康を保つことが出来ます。
体は大型犬よりも小さいミニチュアホースですが、適度な運動は大切で、運動が少ないと疝痛(せんつう)を起こしてしまいます。
最低1日30分ほど散歩をすることで肥満予防にもなるので、放牧しているミニチュアホースもお散歩に連れ出してあげてください。
蹄鉄(蹄の裏に付ける鉄)は、少しの散歩程度であれば必要ありません。
適度にアスファルトを歩くことでバランスよく蹄が削れるため、伸び過ぎを防ぐことも出来ます。
体格はミニチュアですが、糞尿の量は犬よりも多いと考えておくと良いでしょう。
馬を飼育している人の多くは糞を発酵させて堆肥にしていますが、そのような手段が取れない場合は処理方法を考えなくてはいけませんよね。
草食動物特有のツンとした匂いが苦手な人もいるので、ミニチュアホースを飼育する場合は必ず近隣の家に伝えておきましょう。
長野県のスエトシ牧場にいるミニチュアホースたちをご存知でしょうか。
「ソラマメ」や「エダマメ」が有名で、テレビ等で見たことがある方も多いのではと思います。
一般的なミニチュアホースは出生時約12kg前後で生まれてきますが、ソラマメ・エダマメは約3kg前後で産まれてきたという小ささ。
3kgというと チワワ くらいの大きさですよね。
スエトシ牧場では、小さなミニチュアホースのアイドルたちに会うことが出来ます。
様々な動物たちと一緒に、のんびり暮らすアイドル達に会いに行ってみてください。
今朝牧場に来たらミニチュアホースのミケが女の子を産んでいました! #ミニチュアホース pic.twitter.com/swY6RKaQHm
— スエトシ牧場 (@suetoshi2) April 10, 2019
スエトシ牧場ではミニチュアホースだけではなくヤギやミニブタ、ラマやカピバラまでがみんなでのんびりと暮らしています。
大きな馬の乗馬体験をすることも出来ます。
また、30年前からミニチュアホースの販売も行っているので、ミニチュアホースを飼育したい方は相談してみると良いでしょう。
住所:長野県佐久市志賀31
マップ: Googleマップ
電話番号:0267-68-5210
入園料: 無料(ふれあい動物園は一部100円)
開園時間:夏季:10:00~17:00、冬季:10:00~16:00休園日:年中無休
公式ホームページ: スエトシ牧場
お名前募集していました、ミニチュアホースの赤ちゃんの名前が「サニー」に決まりました!たくさんのご応募ありがとうございました。今日から「サニー」って呼んであげて下さいね! pic.twitter.com/JeiVhbhSGd
— 六甲山牧場【公式】 (@rokkosanbokujyo) August 19, 2018
六甲山牧場は「ふれあい120%宣言」という魅力的なキャッチコピーを掲げる牧場です。
広々とした牧草地には羊が放牧され、シープドッグが羊を追う「シープドッグショー」が人気イベント。
ミニチュアホースの他には乳牛やヤギ、ミニブタが暮らしており、それぞれの動物とふれあえる体験イベントも企画されています。
住所:神戸市灘区六甲山町中一里山1-1
マップ: Googleマップ
電話番号:078-891-0280
入園料:
大人 500円
小・中学生 200円
幼児 無料
開園時間:9:00〜17:00
休園日:4月~10月 無休 / 11月~3月 火曜日定休
公式ホームページ: 六甲山牧場
大晦日にお馬さんの赤ちゃんが産まれて、現在「馬の家」で公開中🐴その前に産まれたマカロンは放牧場に出ています!一緒に遊びに来てね〜❣️ pic.twitter.com/qGo47yDcLN
— ワールド牧場 (@worldranch) January 21, 2018
ワールド牧場では、ミニチュアホース以外にも、なんと140種類もの動物とふれあうことが出来る牧場です。
ふれあいだけではなく、ショーや体験型のイベントも充実しています。
住所:大阪府南河内郡河南町白木1456-2
マップ: Googleマップ
電話番号:0721-93-6655
入園料:
一般 1,500円
3歳〜小学生 800円
開園時間:
11/4まで 10:00~17:30
11/5~2/28まで 10:00~17:00
毎年8月1日のみ、教祖祭PL花火芸術終了まで営業いたします。
休園日:
火曜日(祝日の場合は翌日が休業となります)
春休み・夏休み期間は無休
公式ホームページ: ワールド牧場
本日、馬フェス開催中!
— 愛知牧場 (@aiboku) March 24, 2019
ホースショーではパフェくん、アッピーくんが大活躍✨
午後の部もあるので是非お越し下さい!! https://t.co/eKNDgPSlJ3 #愛知牧場 #馬フェス #ホースショーは14時半から pic.twitter.com/L4Uh6lGkCi
愛知牧場では、ミニチュアホースのホースショーが行われています。
小さな体で頑張っているミニチュアホース達はとても可愛いですよ。
小動物から羊、ヤギまでたくさんの動物とふれあうことも出来ます。
住所:愛知県日進市米野木町南山977
マップ: Googleマップ
電話番号:0561-72-1300
入園料:無料
開園時間:10:00~16:00(16:30閉園)
休園日:年中無休(年末年始を除く)
公式ホームページ: 愛知牧場
今日は春らしいぽかぽか陽気♡
— マザー牧場 (@motherfarm) April 9, 2019
「うまの牧場」では馬たちがお花見をしたり、草を食べたり、うとうとしたりとのんびり過ごしていました♪ #マザー牧場 #桜 #馬 pic.twitter.com/86pwSL0CKo
マザー牧場にはたくさんの馬や羊が広い牧場で放牧されています。
触れ合い体験はもちろん、乗馬体験や様々なイベントが開催されているため一日中楽しめる牧場です。
都心からアクセスしやすいのも魅力的ですね。
住所:千葉県富津市田倉940−3
マップ: Googleマップ
電話番号:0439-37-3211
入園料:
大人(中学生以上) 1,500円
小人(4〜6歳) 800円
3歳までは無料
開園時間:
2月~11月
土日祝 9:00~17:00
平日 9:30~16:30
12月~1月
土日祝 9:30~16:00
平日 10:00~16:00
休園日:公式ホームページの「営業時間・スケジュール」に記載
公式ホームページ: マザー牧場
ミニチュアホースといえど立派な馬ですので、それなりに手間もお金もかかります。
寿命も長いため、ミニチュアホースが高齢になった時の自分の年齢も考えておかなければなりませんよ。
しっかりと環境を整えて、ミニチュアホースも自分も幸せに暮らせる環境が整ったらお迎えしてあげましょう。
※合わせて読みたい: 馬はどのようにして飼える?馬の生態から飼い方まで解説