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アカショウビンは派手な体の色、大きなくちばしが特徴のカワセミの仲間です。
森の中で木や崖に穴を開けたり、木のうろを利用して巣を作り、そこで繁殖しています。
アカショウビンは非常に別名が多い鳥です。
雨が降りそうになるとその特徴的な声で鳴くことから、アメフセドリ、アメコイドリ、ミズコイドリ、ミズコイなどと呼ばれています。
見た目からナンバンドリ、トウガラシショウビン、アカカワセミとも呼ばれることもあります。
また、その燃えるような美しい赤色の羽から、「 火の鳥 」という異名を持っています。
インドから中国〜朝鮮半島、東南アジアの広い範囲に生息しています。
数は多くありませんが、日本には夏鳥として渡来して全国で繁殖します。
アカショウビンの全長は27cm程、体重は80〜90g程度です。
翼を広げると40cmほど、ヒヨドリと同じくらいの大きさです。
アカショウビンは「キョロロロロー」と鳴きます。
その声は深い森の中でも、遠くにいてもよく聞こえます。
アカショウビンは動物食でカエルやサワガニ、ザリガニや昆虫、小魚や小さなヘビまで何でも捕まえて食べています。
木の上から川や沼の中にいる餌を探し、頭から一気に飛び込んで獲物を捕らえる姿は迫力満点です。
捕らえた獲物は枝や石などに叩きつけ、弱らせてから丸ごと飲み込みます。
アカショウビンは名前の通り、全身の色が真っ赤な鳥です。
全身の羽毛は鮮やかな赤褐色、くちばしは非常に目立つ赤色をしています。
腰には青色の模様が入っていて、赤色とのコントラストが非常に美しいのも特徴の1つです。
オスよりメスの方がややお腹が白いとされていますが、オスとメスが並んでようやく違いがわかる程度の差しかありません。
アカショウビンは6〜7月頃に約5個の卵を産みます。
卵はオスとメスが交代で温めて21日程で孵化し、雛は18日ほどで巣立ちます。
アカショウビンの寿命は不明です。
カワセミの寿命が野生下ではおおよそ7年、飼育下では21年程であることを考えるとアカショウビンも同じくらいの寿命を持っているのかもしれません。
日本国内では、2亜種のアカショウビンが記録されています。
森の中で暮らすカワセミの仲間で、美しい赤い羽根が特徴です。
夏場になると東南アジアから渡来し、北海道から沖縄までほぼ全国で繁殖しています。
沖縄やトカラ諸島・奄美諸島に渡来し、繁殖しているアカショウビンの亜種です。
大きさや食性はアカショウビンとほとんど同じですが、アカショウビンよりも紫色がかった色をしていて、様々な声で鳴くのが特徴です。
分類:鳥綱 ブッポウソウ目 カワセミ科
和名:赤翡翠
学名:Halcyon coromanda
英名:Ruddy Kingfisher
分布:インド、中国、朝鮮半島、東南アジア、日本
大きさ:
全長:約27cm
体重:役80〜90g
鳴き声:「キョロロロロー」
食性:動物食
繁殖:
性成熟:詳細不明
抱卵期間:21日程
産卵数:約5個
寿命:詳細不明
日本国内において、アカショウビンをペットとして飼うことは現実的ではありません。
当項目ではアカショウビンを入手する方法や、飼育するために必要であると考えられる物を解説していきます。
アカショウビンは野生動物であり捕獲すること、商用目的で販売することや譲渡することが原則禁止されています。
つまり、法律上はアカショウビンを購入することはできません。
購入することができない動物であるため、値段も不明です。
アカショウビンを入手したい場合は、野生の個体を捕獲するしかありません。
しかし、日本国内に生息している動物のほとんどは鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)により、捕獲や飼育が禁止されています。
環境大臣もしくは都道府県知事の許可を得れば捕獲することができますが、学術研究目的や動物による農作物被害の防止目的など、具体的な目的がなければ許可が下りるとは考えづらいのが現状です。
特にアカショウビンは栃木県や京都府などのレッドデータブックで絶滅危惧種とされていることから、ペットとして飼育したいという目的での捕獲許可を得るのは難しいでしょう。
ただし、怪我をしたり病気になったりした個体を保護し、回復するまで飼育することは可能です。
アカショウビンを保護する場合は必ず住んでいる都道府県の野生鳥獣を管轄する部署に連絡し、指示を仰いでください。
連絡を怠ると法律違反となり、罰せられてしまう可能性があります。
基本的にペットとして飼育することができないアカショウビンですが、怪我や病気になった個体を保護することもあるかもしれません。
そんな時に、どんなものを用意すれば良いかご紹介します。
野生のアカショウビンの餌を再現することは難しいため、なるべく近いものを色々と用意しましょう。
成鳥であればカエルや昆虫類(コオロギやバッタなど)、小魚(金魚など)などを用意し、自分で食べるものを選べるようにしてあげると良いでしょう。
アカショウビンは渓流がある森林に住んでいる動物です。
なるべく自然に近い環境にしてあげるため、水浴びができる大きめの容器を用意してあげましょう。
水の中に生き餌を入れると、ハンティングする光景が見られるかもしれません。
アカショウビンは本来木の幹などに穴を掘って巣穴を作る、非常に警戒心が強い動物です。
人目を避けて安心して過ごせるように、巣箱を用意してあげましょう。
アカショウビンは夏場は日本で暮らし、冬は暖かい東南アジアで過ごす鳥です。
寒さに弱いため鳥用のヒーターを使うか、あるいは人間用のヒーターで部屋ごと温めてあげましょう。
アカショウビンは本来ペットとして飼える動物ではありません。
野生動物は環境が変わるとストレスで弱り、あっという間に死んでしまう可能性もあります。
飼育された事例もそれほど多くない、野生のアカショウビンを飼育することは困難を極めると考えられます。
怪我や病気で弱った個体であっても、個人で保護するより、傷病鳥獣の治療をしてくれる動物園や保護施設に預けた方が、アカショウビンが命を繋ぐことができる可能性は高くなるでしょう。
アカショウビンはガラスにぶつかって怪我をしてしまうことが多く、しばしば動物園や保護施設に持ち込まれることがあります。
基本的には回復次第放鳥されますが、野生に戻すことができないと判断された個体に関しては、動物園で飼育されていることがあります。
先日応募した京都市動物園フォトコンテストで園長賞をいただきました。
— 中野高志 (@DINOSAURIA1841) November 7, 2017
園内のイーストギャラリーにて11月7日~19日まで、
イオンモール京都五条イベント特設会場にて11日、12日に展示されるので行く機会がありましたら是非見てやってください。 #アカショウビン
「御馳走」 pic.twitter.com/lnBRhKOZh5
ゴリラやゾウ、キリンなど数多くの動物が飼育されている京都市動物園。
こちらの園では翼を骨折して保護され、野生に戻れなかったアカショウビンが飼育展示されています。
住所:京都市左京区岡崎法勝寺町 岡崎公園内
マップ: Googleマップ
電話番号:075-771-0210
入園料:
一般 600円
中学生以下 無料
開園時間:
9:00~17:00(3月〜11月)
9:00~16:30(12月〜2月)
休園日:月曜日(祝祭日の場合は営業、翌日休園)
公式ホームページ: 京都市動物園
東園・日本の鳥1のアカショウビン。 コバルトブルーでおなじみの「カワセミ」のなかまですが、こちらは全身が朱色なのが特徴的です。秋深まる今日この頃、動物園でじっくりとその姿を観察してはいかがでしょう。 pic.twitter.com/XV1YOvLUtu
— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) October 18, 2017
日本で一番古く、有名な動物園である上野動物園でもアカショウビンが飼育されています。
東園にある「日本の鳥」コーナーではアカショウビン以外にも、カワセミやルリカケスなど美しい日本の鳥たちを観察することができます。
住所:東京都台東区上野公園9-83
マップ: Googleマップ
電話番号:03-3828-5171
入園料:
一般 600円
65歳以上 300円
中学生 200円
都内在住・在学の中学生、小学生までは無料
開園時間:9時30分~17時
休園日:月曜日および年末年始
公式ホームページ: 上野動物園
※合わせて読みたい: パンダだけじゃない!上野動物園の見どころまとめ
実は生息地である東南アジアや日本において、年々アカショウビンが巣を作るのに適した森林が減少しています。
その影響を受け、彼らも森林に合わせるように少しずつ数を減らしています。
元々警戒心が強く滅多にその姿を見られないことから「 幻の鳥 」と呼ばれていたアカショウビンですが、このままではその姿が本当に幻になってしまう日が来てしまうかもしれません。
アカショウビンの美しい声や姿を後世に引き継げるよう、彼らが住む環境を守っていきたいですね。
最終更新日 : 2021/11/02
公開日 : 2019/04/09