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カニの飼育に挑戦してみよう!モクズガニの特徴・生態、飼育について






甲殻類の中でカニ類もペットとして人気がありますが、モクズガニは淡水域に生息するカニです。
ペットとしても飼育しやすく、日本にも生息している馴染み深いカニ類になります。

しかし、魚の飼育と違ってカニを飼育する場合には水槽内に陸地部分を作成してあげる必要があります。
大きな鋏と横歩きで歩く姿が愛嬌のあるモクズガニですが飼育にはどのようなものが必要なのでしょうか?

今回はモクズガニの特徴、飼育についてご紹介いたします。

モクズガニについて:はじめに

 

 

モクズガニは上海ガニと同属異種であり、似たような容姿をしています。

地方によって呼び名が違う カニ でもあり、主に「モクズガニ」とは関東圏での呼称になります。

その他、千葉県習志野市ではモクゾウガニ、静岡県の伊豆地方ではズガニと呼ばれ、日本各地で親しまれてきたカニです。

 

モクズガニは古くより食用としての需要もあり、地域によってはモクズガニが町おこしの一環として利用され、特産物にもなっています。

そんなモクズガニの生態をピックアップして、飼育に必要なアイテムやかかりやすい病気などを紹介していきます。

 

 

モクズガニについて:生態

 

モクズガニは成長すると、7センチ~10センチ前後に成長し、体重は180gほどになります。

鋏脚に濃い毛が生えるのが特徴で、英名では「手袋ガニ」を意味する「mitten crab」という名もついています。

体色は黒褐色を基本としており、脱皮直後は白っぽい灰色をしています。

 

甲羅部分は、よく見ると細かい黒いドットの模様が確認でき、ヒョウ柄に近い模様があります。

雄雌の違いが明白であり、雄は雌に比べると鋏脚の体毛が濃いです。

 

雄の鋏脚の大きさによって、いかに子孫を残せるかの優劣の判断基準になっているようで、大きな鋏脚を持つ雄は強固な個体が多いです。

また、交尾の際にはその鋏脚を使用して、近づいてくる雄を攻撃するようになっています。

 

食性は肉食性が強く、貝類やミミズ、水生昆虫などを鋏脚で捕獲して食しますが、大きな個体は稀に両生類なども捕食することがあります。

また、水槽内では発生した藻類や貝類を捕食するタンクメイトとしての役割も果たしてくれます。

水質の変化に強く、少し水が汚れたぐらいではびくともしない生命力の高さをもっていますが、温帯域で生息しており低温には弱いです。

 

 


モクズガニについて:特徴

 

 

成体は主に晩夏から秋にかけて河川の淡水域に出現し、活動している姿が見られますが、秋から冬にかけての繁殖期には海へ下ります。

淡水域で越冬する個体も稀に見られますが、活発に活動する時期は海域の方であり、長くいる個体の甲羅には藻類が付着しています。

 

また、繁殖期の終わりには激しい子孫繁栄の争いをした名残で、毛の禿げた個体や鋏脚が欠損した個体がみられます。

モクズガニは脱皮しない限り、欠損した部分は再生しないので、体力が消耗してるとそのまま死に至ることもあります。

寿命はおよそ3年前後ですが、このような個体は1年で死亡してしまい、飼育下でモクズガニが脱皮不全を起こさないように気をつけましょう。

 

また、モクズガニはその一生のうちで塩分濃度の高い海域にも出現することから、優れた浸透圧能力を有していることがうかがえます。

これはモクズガニの高い水質変化に対する適応能力の高さを示しており、非常に強力な体液を持つ種類のカニです。

 

ほとんどの種類のカニ類は浸透圧の調節能力のない種類がほとんどで、水質の変化に自らが対応することは不可能です。

しかし、モクズガニの場合はじめからこの能力値が高いので、初心者にも飼育しやすいカニ類であるといえるでしょう。

ペットショップなどでは、1センチ前後の個体が300円ほどで購入可能です。

 

 

モクズガニについて:繁殖期について

 

モクズガニの繁殖は特徴的であり、まず一般家庭での繁殖は不可能です。

その理由として挙げられるのがモクズガニの繁殖期における行動範囲の広さであり、親が自ら海域に移動して産卵するという特徴があります。

 

多くの淡水域に生息する甲殻類の場合、「両側回遊型」と呼ばれる繁殖方法で、 ヤマトヌマエビ テナガエビ などがこれに該当します。

繁殖期になると、親は淡水域で繁殖を行い、生まれた稚エビ類が自ら川を下り、海域で成長した後、また淡水域に戻ってきます。

しかし、モクズガニの場合には親自らが海域にまで下り、そこで交尾や産卵をする流れになります。

この繁殖方法は「降河回遊」とよばれ、ウナギなどがこれに該当します。

 

繁殖期には雄雌ともに海域まで下り、雄は交尾相手の雌を探して数キロ以上移動することもあり、多くの場合砂浜でその姿を見ることができます。

雌は産卵すると直径0.3ミリほどの卵を産み、腹脚にかかえて孵化するまで保護します。

産卵数は他のカニ類と比べて、20万個から100万個と幅があり、カニ類の産卵にしては少ない傾向にあります。

 

孵化するまで、水温に応じて2週間から二か月ほどの差があり、孵化した個体は潮の流れにのってプランクトンを捕食して成長します。

成長するのには個体差があり、およそ5ミリ程度の大きさまで成長売るすると河を遡上して淡水域に帰ってきます。

 

 


モクズガニについて:推奨する飼育環境

 

モクズガニを飼育するうえでは、水量の調節と隠れ家の設置が必要です。

さらには、モクズガニが上陸できる陸地部分の作成も必要になります。

ろ過装置などの形や水槽の形態についてご紹介いたします。

 

・水槽について

 

 

モクズガニの水槽は水量が少ないため、単独飼育が基本になります。

また複数の同種同士で混泳させる場合には、縄張り意識が強い種類になりますので、数か所に隠れ家を設置するようにしましょう。

 

モクズガニは水中で脱皮するので、水深は15センチほどにして脱皮しやすい状態を作ってあげましょう。

また、エサを鋏脚でちぎりながら捕食するため、水を汚しやすくろ過フィィルターの設置がおススメです。

 

 

砂底の下などに画像のような底面フィルターを設置することにより、少ない水量でもろ過することが可能です。

砂地を好む傾向にありますので、大磯砂利などを敷いてあげると、モクズガニが過ごしやすい環境になります。

砂底は少なくても月に1回は掃除するようにして、たまった汚れを排出するようにしましょう。

 

・エサについて

 

 

モクズガニはエサのえり好みが少なく、抵抗なく食べてくれますが、生エサが基本になります。

刺身や魚の切り身、貝類などを好んで食べるので与えると良いでしょう。

鋏の近くにピンセットでもっていくと腹脚で抱え込み、鋏脚で刻み捕食する様子が観察できます。

一度に食べる量はそこまで多くないので、一日に二回少量づつ分けて給餌するようにしましょう。

 

人工エサの場合にはザリガニのエサなどを好んで食べます。

また、半生タイプの赤虫や冷凍クリルなども好んで捕食するので与えましょう。

食べのこしや排泄物が多いので、その都度取り除くようにして水質の悪化を防ぎましょう。

 

・おススメアイテム

 

モクズガニ 水草
※画像はイメージです

 

モクズガニの飼育において必要不可欠なのは隠れ家ですが水草の間なども好んで隠れ場所にします。

上陸部分に水生の観葉植物や、水草を設置してあげるとモクズガニにとって落ち着ける空間になるでしょう。

特に複数モクズガニを飼育している場合には一匹に対して一つの隠れ家を用意するようにし、争いや共喰いを起こさないように注意が必要です。

 

 

モクズガニについて:水槽導入まで

 

モクズガニの導入方法も基本的には魚類の水槽立ち上げと変わりありませんが、水量やレイアウトをモクズガニ好みに調節する必要があります。

モクズガニが住みやすい飼育環境にセットして、馴染みやすいように工夫してあげましょう。

 

①水道水にカルキ抜きを入れて、水が透明になるまで待ちます。

②洗って天日干しした水槽に、砂利・隠れ家等を設置します。底面フィルターは砂の下に設置しましょう。

③水が泡立たないように静かにいれて水深15センチ程度を目やすに水をはります。

④底面フィルターを起動させて、水槽内の水を循環させバクテリアを発生させます。

⑤その状態で2日ほど置き水が完成したらモクズガニを購入します。

⑥購入してきたモクズガニを室温んに40分ほどおいて慣らしてから水槽内に放ちます。

⑦導入日当日は給餌を控えて、モクズガニが適応できるように観察しましょう。

⑧翌日以降、水に入ったり元気な様子が確認できてから少量づつ給餌をしましょう。

⑨以上で水合わせが完了です。

 

水温は25℃前後に設定して、水質はph7.0前後にすると馴染みやすいです。

23℃以下の低温にならないように、LEDライトなどを使用して水槽内の温度を調節しましょう。

 

 


モクズガニについて:かかりやすい症状

 

甲殻類の場合明確な病気や治療方法がはっきりせずに突然死してしまうことが多いです。

飼育しているモクズガニが体調不良にならないように、普段から健康チェックをしてあげるようにしましょう。

また、少しでもおかしい様子がみられた場合には、専門家に相談しましょう。

 

・共喰い

 

モクズガニがエサが十分に足りていても、好戦的な性格ですので、少しでも相性が悪いと積極的に捕食しようとします。

特に一対一での飼育はどちらかが死に至るまで喧嘩するケースが多いので、少なくても3匹以上での飼育が望ましいです。

 

広めの余裕のある飼育スペースで飼育するように配慮し、一匹に対して一つの隠れ家を設置するように徹底しましょう。

また、少しでも相性が悪い様子が観察されたときには早急に隔離して単独飼育に切り替えましょう。

 

・脱皮不全

 

モクズガニの死因で多いのが脱皮不全です。

上記で紹介した通り、モクズガニは欠損した部位を脱皮によって再生します。

脱皮がうまくできないと中途半端なまま壊死が進んでしまい、最終的には衰弱死してしまいます。

モクズガニが落ち着いて脱皮できるように脱皮を開始したら隔離しておくのが良いでしょう。

また、脱皮直後の身体はもろく、外部からの刺激に弱いので、身体が固くなり、甲羅部分が完成するまでは隔離するようにします。

 

 

モクズガニについて:基本データ

 

分布 : 北海道~琉球半島

値段 : 300円前後

毛色 : 黒褐色で甲羅部分は黒いヒョウ柄のような柄が確認できます。

寿命 : 1年から3年前後

体長 : 10センチ前後

特徴 : 鋏脚に毛が密集していて、雄は鋏脚も大きく、毛も濃いです。

性格 : 縄張り意識が強く、好戦的なので同種同士での複数飼育には数分の隠れ家が必要不可欠です。

かかりやすい症状 : 共喰い、脱皮不全等

注意点 : 温帯域に生息するカニ類なので、低温に弱く、冬は脱皮不全を起こしやすいので、ライト等で保温をしっかりとするようにしましょう。

 

 


モクズガニについて:まとめ

 

 

モクズガニの特徴や飼育についてご紹介させていただきました。

カニ類もペットとして面白みがあり、魚類の飼育の応用編としても楽しめます。

安価に購入でき、気軽に始めることができるので、ペットの飼育を始めたい初心者にもおすすめです。

こちらの記事を参考に、モクズガニの生態やモクズガニの飼育に興味を持っていただけたら幸いです。


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