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一概に キャットフード と言っても様々な商品が存在します。
大切な愛猫が口にするフードには、安全な製品の選択が欠かせません。
では、少しでも安全なキャットフードを愛猫に与えるためには、どのような条件を満たした商品が良いのでしょうか。
まずは「原材料」や「保証成分値」に注目することがおすすめです。
その条件を詳しく見ていきましょう。
猫 はライオンと同様、真性肉食動物(しんせいにくしょくどうぶつ)です。
肉食動物である猫は、肉に含まれる動物性タンパク質が必要な栄養素の多くを占めます。
そのため、猫は犬や人間よりも多くの動物性タンパク質を必要とします。
動物性たんぱく質が不足すると栄養素が欠乏して、猫の健康を損なう可能性もあるのです。
キャットフードの中には、トウモロコシや小麦など穀物を主原料に使用している商品も販売されていますが、肉食動物である猫にとって穀物は主原料に適しません。
また、「〜ミール」、「〜類」と曖昧な表記のあるものは、あまりおすすめできません。
それらには「副産物(ふくさんぶつ)」と呼ばれる人や猫の食用に適さない部分(頭や足、とさか、羽毛など)が使用されている場合があるからです。
そのようなものも、少量であれば特に健康に問題を起こすことはありませんが、その含有量が多いと適切な栄養分が摂取できない可能性が出てきます。
使用する肉には、「チキン」や「牛肉」といった、しっかりと種類が明記されているものがおすすめです。
特に「〜ミール」は肉類や穀物類などを粉末状にしてあるものです。
それを製造する時に添加物を使用している可能性がありますが、原材料にすでに使用されている添加物(防腐剤や酸化防止剤など)は表示義務がありません。
そのため、フードに無添加と表記されている場合でも、フードの製造過程では添加物が使用されていなくとも、原材料に使用されている危険性があるのです。
グレインフリーのフードとは、グレイン(穀物)を含まないフードを指します。
一般的にはとうもろこし、小麦、米などの穀物を指します。
肉食の猫にとって、穀物が含まれないというのはすごく良いフードのように聞こえるので、近年とても人気が出ています。
しかし、穀物を含まないから全てのタンパク質の成分が肉、炭水化物は含まないというわけではありません。
マメや、他にもポテトなどを原材料の大半に使用している商品もたくさんあるのです。
また、日本でもよく見かけるアメリカの有名な製品でグレインフリーと記載があるにも関わらず、実際に検査をしたら穀物や家禽副産物が検出され、2014年に訴訟を起こされた例もあります。
犬猫にグレインフリーのフードが原因で心臓病の発生率が高まった可能性を示唆するアメリカのタフツ大学の報告もあります。
年齢や飼育環境、持病など条件が異なるため一概にはいえないという結果にはなったのですが、グレインフリーフードによって肉から摂取すべきタウリンが不足したことが原因で、心臓病を起こした可能性があるとのことです。
特に猫では、タウリンを体内で合成する力がほとんど無く、食事からのタウリンの摂取は極めて重要です。
また、マメやポテトに含まれるレクチンは、タウリンの吸収を阻害するともいわれていますので、マメやポテトの含有量が高い製品には注意が必要です。
グレインフリーのフードが全て悪いわけではありませんし、穀物の全てが悪いわけでもありません。
もちろん低品質のフードに比べれば、高品質のグレインフリーのフードもあるでしょう。
重要なことは栄養バランスですので、魅力的なグレインフリーという響きに惑わされずに、原材料や保証成分値をきちんと確認するようにしてください。
日本では、ペットフードは食品ではなく「愛玩動物用飼料」としての扱いになっています。
そのため、人間の食品に関する法律の規制対象にはなりません。
近年ペットフードの品質が昔より向上してきたとはいえ、人間の食品に比べるとまだまだ有害物質の基準がゆるいのは事実です。
実際に日本でみなさんがよく見かける、いわゆる高品質風のフードや有名なフードでも、海外で訴訟をされているメーカーはたくさんあるのです。
世界でもペットフードのリコールも数多く起こっていますし、誰でも一度は名前を聞いたことのあるであろう有名メーカーの商品もリコールされています。
アメリカのペットフードで2017年に重金属の鉛が大量に検出された事例や、近年でも動物の安楽死に使用する麻酔薬が検出されている報告もあります。
安全なキャットフードを選ぶ基準の一つとして、人間でも食べることのできるレベルの食材を使用している商品を選択したいものです。
キャットフードには、様々な添加物が使用されている商品が多く存在します。
もちろん、添加物の全てが悪いわけではありません。
ビタミン類などのサプリメントも添加物ですし、ドライフードは酸化しやすく酸化防止剤を使用しないと、長期の保存で有害になってしまう可能性もあります。
そのため、添加物を全て避けることにこだわるのではなく、発がん性が疑われるような添加物などの有害な物を使用している製品をできる限り避けるようにしましょう。
特に 酸化防止剤のBHA、保存料の安息香酸、着色料のタール色素(赤色102号、黄色4号、黄色5号)、二酸化チタンは最低限避けるように しましょう。
国産フードには長期間の輸送を必要としないので、過剰な添加物を使用している可能性が低いというメリットもあります。
また、ヨーロッパ産はアメリカ産に比較しても、添加物に対して基準が厳しいのでおすすめです。
もちろんアメリカ産でも高品質なフードはありますので、総合的に判断するようにしましょう。
健康な成猫では35%はほしいところです。
日本のペットフード公正取引協議会でも採用されているAAFCO(米国飼料検査官協会)の基準では、成猫の維持期は最低でも26%となっています。
この基準は、水とこのフードのみで生きていくことが可能という値です。
AAFCOの基準をクリアとフードに表記があったとしても、それは最低限のラインはクリアしているという意味なのです。
何の脂肪分なのか、はっきりと記載のあるものを選ぶようにしましょう。
記載が無い場合は、粗悪な材料を使用している可能性もあります。
ただし、魚の脂は非常に酸化しやすいため、酸化防止剤の含有量が高い可能性もありおすすめしません。
上記で紹介した条件をすべて満たす安全なキャットフードを見つけることは難しいと思います。
実際に愛猫の健康を考えた場合、最もおすすめなごはんは栄養バランスのとれた手作り食です。
しかし、毎日の手作り食はハードルが高いという方も多いと思います。
また、手作り食に匹敵するような高品質のキャットフードは、お値段がかなり高額のものもあり、毎日与えることを考えると難しいという方も多いでしょう。
100%ではなくても、可能な範囲で愛猫の健康を考慮していけばいいのです。
上記の条件を考慮して、ここでは高品質なフードをおすすめします。
様々な製品が販売されていますので、良いものを探してひとつのものにこだわらず、ローテーションさせて食べさせるのも良いでしょう。
原産国: イギリス
原材料: 乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%、サツマイモ、ジャガイモ、鶏脂4.2%、乾燥全卵4%、チキングレイビー2.3%、サーモンオイル1.2%、ミネラル類(硫酸亜鉛一水和物、硫酸第一鉄水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、アルファルファ、クランベリー、タウリン、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニスの実、コロハ
保障成分値: 粗タンパク質37.00%脂質20.00%粗繊維1.50%粗灰分8.50%水分7.00%オメガ6脂肪酸2.99%オメガ3脂肪酸0.82%カルシウム1.58%リン1.40%エネルギー(100gあたり)約390kcal
獣医も推薦するカナガンキャットフードは、イギリス直産のチキンをふんだんに使用した全年齢向けの総合栄養食です。
使用する食材は全てヒューマングレード、猫の食事に不要な穀物や人工添加物不使用となっており、文句なしの内容に仕上がっています。
素材に海藻やハーブを使用することで、大切な愛猫の健康維持にも効果があります。
また、工場は国際規格「SAI GLOBAL」クラスA取得工場で製造されており、徹底した安全管理の元製造されています。
原産国:カナダ
原材料: 新鮮アンガスビーフ, 新鮮イノシシ肉, 新鮮ヤギ肉, 新鮮ラム肉, 新鮮ラムレバー, 新鮮牛レバー, 新鮮牛トライプ, 新鮮イノシシレバー, 新鮮マトン肉, 新鮮牛心臓, 新鮮丸ごと大西洋サバ, 新鮮ヘリテージ豚肉, 乾燥ヤギ肉, 乾燥 イノシシ肉, 乾燥 ラム肉, 乾燥丸ごとサバ, 丸ごとグリーンピース, 丸ごと赤レンズ豆, 丸ごとピント豆, 新鮮牛腎臓, 新鮮豚レバー,乾燥牛肉, 乾燥 マトン肉, 牛肉脂肪, 乾燥丸ごとニシン, 丸ごとイエローピース, 丸ごとヒヨコ豆, 新鮮豚心臓, 新鮮豚腎臓, 天然豚肉風味, 丸ごとグリーンレンズ豆, 丸ごとシロインゲン豆, ニシン油, 新鮮ラムトライプ, レンズ豆繊維, 新鮮丸ごとカボチャ, 新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ, 新鮮ケール, 新鮮ホウレン草, 新鮮カラシ菜, 新鮮コラードグリーン, 新鮮カブラ菜, 新鮮丸ごとニンジン, 新鮮丸ごとリンゴ,新鮮丸ごと梨, 乾燥ケルプ, フリーズドライ 牛レバー, フリーズドライ 牛トライプ, フリーズドライ ラムレバー, フリーズドライ ラムトライプ, カボチャの種, ヒマワリの種, 亜鉛タンパク化合物,ミックストコフェロール(天然酸化防止剤), チコリー根, ターメリック, サルサ根, アルテア根, ローズヒップ, ジュニパーベリー, 乾燥 ラクトバチルスアシドフィルス菌発酵生成物, 乾燥 プロバイオティクス発酵生成物, 乾燥 ラクトバチルスカゼイ発酵生成物
保障成分値 :粗たんぱく質(以上) 40 %粗脂肪(以上) 20 %粗繊維(以下) 3 %水分(以下) 10 %カルシウム(以上) 1.9 %リン(以上) 1.4 %マグネシウム(以下) 0.1 %タウリン(以上) 0.2 %オメガ6脂肪酸*(以上) 2%オメガ3脂肪酸*(以上) 1.2 %DHA / EPA(以上) 0.45 % / 0.25 %
猫の本来の食事に近いものを再現するために、肉の含有量を高く設定しています。
また、ディハイドレード製法という低温調理を行うことにより、栄養価の損失を防いでいるのです。
オリジンのフードは自社フードのみを製造する専用キッチンで作られており、食品安全の基準は人間用食品の加工産業基準に匹敵します。
原産国:ニュージーランド
原材料: 生肉・内臓・魚介類…96%(ビーフ生肉、ビーフハート生肉、ビーフキドニー生肉、ビーフトライプ生肉、ビーフレバー生肉、ビーフラング生肉、ニュージーランド緑イ貝、ビーフボーン)レシチン、イヌリン(チコリ由来)、乾燥海草ミネラル類(リン酸二カリウム、硫酸マグネシウム、亜鉛アミノ酸複合体、銅アミノ酸複合体、鉄アミノ酸複合体、マンガンアミノ酸複合体、亜セレン酸ナトリウム)海塩酸化防止剤(クエン酸、天然ミックストコフェロール/ビタミンE)ビタミン類(塩化コリン、チアミン硝酸塩、塩酸ピリドキシン、葉酸、D3)DLメチオニン、タウリン※この商品には、遺伝子組み換え原材料は使用していません。
保証成分値(含有量): 代謝エネルギー550kcal/100gたんぱく質38.0%以上脂質30.0%以上粗繊維2.0%以下水分14.0%以下灰分12.0%以下コンドロイチン硫酸1300mg/kg以上
ニュージーランドの自然放牧の牧草牛を主原料に使用した、全年齢向けのキャットフードです。
エアドライ製法で天然の新鮮な生肉と内臓を低温でゆっくりと時間をかけて乾燥させていることで、たんぱく質・栄養素・酵素の構造のほとんどを保持できます。
肉や内臓、緑イ貝が成分の96%を占めており、猫本来の食事に近いものを与えることが出来ますが、その分値段はかなりお高め。
おやつとして使用する方も多いようです。
原産国: ニュージーランド
原材料: 鶏肉(人間食用の家禽から生産される)、心臓(子羊)、腎臓(子羊)、肝臓(子羊)、血(子羊)、フラックスシードフレーク、ニュージーランド緑イ貝、乾燥昆布、タウリン、ビタミンE、酸化マグネシウム、プロティネイト亜鉛、プロティネイト銅、プロティネイトマンガン、ビタミンB1、ビタミンD3、葉酸
保障成分値: 粗たん白質 48.0%以上 脂質 31.0%以上 粗繊維 1.0%以下 粗灰分 9.0%以下 水分 8.0%以下 タウリンー 0.52%以上 100g中のカロリー 485.7kcal
使われる肉は、全てニュージーランドで放牧されて育った健康な家畜だけを使っています。
これらの肉類には、成長ホルモン剤、抗生物質などは一切不使用。
病気で死んだ家畜や衰弱した家畜、廃棄部分(ヒヅメ、尻尾、鼻など)も一切使用していません。
穀物(小麦・米・トウモロコシ・大豆等)不使用、人工の添加物(香料・着色料・保存料)も不使用です。
子猫からシニア猫までオールステージに対応しています。
基本的な与え方として本来の食事に近付けるために、生食の水分値に戻してから与えるという少し変わったフードです。
粉状になっているものはそのまま、粒状のものはくずしてから、水かぬるま湯(37℃以下)を加え戻して与えます。
肉の含有量が高く、お値段はかなり高い商品ではあります。
安全な キャットフード の条件としては下記が挙げられます。
これらの条件を満たすキャットフードは、安価な猫のフードに比べ価格が高くなってしまうことがデメリットです。
キャットフードは毎日食べるものだからこそ、猫の健康面に良くも悪くも大きな影響を与えてしまいます。
実際に診療していても非常に安価なフードを食べている子では、尿石症などの病気の発生が多く認められる印象があります。
病気になってから高額の治療費を払うよりも、普段のごはんのグレードアップをする方が、猫にとっても優しいのではないでしょうか。
また、シニア猫や持病を抱える猫では、ウェットフードの方が向いていることもあります。
愛猫の状態に応じて高品質のフードを選んであげましょう。
徐々に日本のペットフード事情にも関心が高まっており、使用される材料や品質、価格も見直されてきています。
猫は食に対してデリケートな生き物でもあるので、健康に長生きしてもらうためにも、安全なキャットフードを選択することは非常に重要です。
監修:獣医師 にしかわ みわ
大学卒業後、一般小動物病院にて臨床獣医師として勤務、一次診療業務に携わる。
その後、都内大学付属動物病院にて研修獣医師として勤務、高次診療業務に携わる。
再び各地の一般小動物病院に勤務する傍ら、電話における動物健康相談業務にも従事。
海外にて動物福祉を勉強するため、2019年に欧米諸国へ留学。
現在は留学や臨床業務の経験を活かし、動物の健康や各国の動物福祉に関する記事の執筆業務を行う。
最終更新日 : 2023/01/06
公開日 : 2017/08/28