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1.イングリッシュ・コッカー・スパニエルについて知ろう!~はじめに~
2.イングリッシュ・コッカー・スパニエルについて知ろう ~歴史は?~
3.イングリッシュ・コッカー・スパニエルについて知ろう ~特徴は?~
4.イングリッシュ・コッカー・スパニエルについて知ろう ~性格は?~
5.イングリッシュ・コッカー・スパニエルについて知ろう ~寿命は?~
6.イングリッシュ・コッカー・スパニエルについて知ろう ~かかりやすい病気は?~
7.イングリッシュ・コッカー・スパニエルについて知ろう ~値段は?~
8.イングリッシュ・コッカー・スパニエルについて知ろう!~まとめ~
9.イングリッシュ・コッカー・スパニエルについて知ろう!~最後に~
イングリッシュ・コッカー・スパニエルと聞いても、まだ日本ではそこまでなじみが無いかもしれません。
しかしイギリスをメインとして、ヨーロッパでは非常に人気の家庭犬です。
活動的で人が好き。
人を喜ばせたいという精神にあふれている愛すべき犬種なのです。
早速、飼ってみたい!とお思いの方もいらっしゃることでしょうが、お飼いになる前にイングリッシュ・コッカー・スパニエルのことについて、ぜひ知っていただきたいことがいくつかあります。
本記事では、特にわかりやすく理解して頂けるよう、流れにそって順番にご紹介していきます。
まず最初に、イングリッシュ・コッカー・スパニエルという犬種そのものについての、バックグラウンドをご紹介いたします。
その上で更に詳しい特徴や性格といった細かなことまでお知り頂き、項目ごとに具体的な飼い方(注意点等)について、知識を蓄えていただきます。
主な項目としては、以下のものがあります。
①歴史
②特徴
③性格
④寿命
⑤かかりやすい病気
⑥値段
これらの項目を、順番に見ていきます。
それでは早速、①歴史について、見ていきましょう!
イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、スペイン産の古い鳥猟犬が原種と言われています。
イギリスの文献では1300年代に既にスパニエルについての記載がありました。
1400年代の文献では、鷹狩りの時に鳥を藪から飛び立たせる為の犬として、使われていたことが記されています。
ウォーター・スパニエルに、対し陸で活躍するランド・スパニエルとも呼ばれていました。
19世紀に“ヤマシギ”という鳥(ウッドコック)の、猟専門の犬として小型にブリードされました。
ヤマシギだけではなく、キジやウサギ狩りの犬として使われています。
ポインターやセッターに比べると鈍足ではありますが、実に丹念な捜査をします。
イギリスで高い人気を誇ってたコッカー・スパニエルですが、アメリカの繁殖家達は、この犬種をイギリスの愛好家達が好まない方向に変えようとしました。
その為1946年には、イングリッシュ・コッカー・スパニエルとアメリカン・コッカースパニエルは、正式に別の犬種と定められることになります。
アメリカン・コッカー・スパニエル はヤマシギより小さいウズラをターゲットにしていた為、イングリッシュ・コッカー・スパニエルより更に小さく改良されました。
イングリッシュ・コッカー・スパニエルとアメリカン・コッカー・スパニエルの外見上の違いは、鼻の長さで見分けることができます。
アメリカン・コッカーは身体はひとまわり小さく、鼻が短くイングリッシュ・コッカーほど顔の彫りが深くありません。
アメリカ人が丸い顔を好むことから、アメリカ人に合わせて改良されていったようです。
イングリッシュ・コッカー・スパニエルは鼻が長く、断面が四角く細長いです。
頭蓋骨がドーム状で彫りが深いため、優しい表情の中に荘厳さが感じられる顔つきです。
現在も狩猟家達と一緒に働くイングリッシュ・コッカー・スパニエルは、多く存在します。
働くコッカー・スパニエルはワーキングスパニエルと呼ばれ、コートは短く全体的に軽めな作りとなっています。
また、麻薬や爆薬の捜査犬としても優秀です。
長い間、狩猟犬として人間に協力してきてくれたイングリッシュ・コッカー・スパニエル。
歴史を見ると、運動が大好きで人間の意図を良く汲み、家庭犬としても働く犬としても優秀な理由がわかりますね!
次の項目では、魅力的な彼らにどの様な特徴があるのか、コート・カラー・サイズ等を見ていきましょう。
体にぴったりとつき、ダブルコートでシルクの様な毛質で、まっすぐか少しウェーブがかかっています。
飾り毛は前足・体部・ホックから上の後脚に十分ついており、狩りの妨げにならない長さで、体を守る役割を担っています。
換毛期にはかなりの毛が抜けますので、コートの手入れを習慣づけ、余分な毛はすき取るようにしましょう。
「全犬種で一番毛の手入れが大変」だと言われるアメリカン・コッカー・スパニエルよりはちょっぴり楽かもしれませんが、他の全ての犬種と比べても、トップクラスで毛のお手入れだけは大変です。
散歩に行くと長いコートがモップのように、ほこりやゴミを吸い付けます。
散歩から帰ったら、乾燥防止のブラッシング・スプレーをし、ピンブラシでゴミ取りのブラッシングをして、その後コームで整えてあげましょう。
毎回10~15分程度かかりますので、犬に時間をかけられる余裕のある人でないと飼うことは難しいかもしれません。
また、毎日のブラッシングだけではなく、月に2回シャンプー&トリミングをしてあげられると、ベストです!
アメリカン・コッカー・スパニエルと比べるとカラーの種類が多いのも特徴です。
イングリッシュ・コッカー・スパニエルのカラーは20種類以上のバリエーションが存在し、その多様なカラーも魅力の1つとなっています。
カラーは大きく分けると単色(ソリッド・カラー)と混合色(パーティーカラー)にわけられます。
その他には
(単色) レッド、レバー
(バイカラー/2色) レバー・アンド・タン、オレンジ・アンド・ホワイト、レバー・アンド・ホワイト、レモン・アンド・ホワイト、
(トライカラー/3色) ブラック、ホワイト・アンド・タン、レバー、ホワイト・アンド・タン
(ローン) ブルーローン、レモンローン、レバーローン、レバーローン・アンド・タン
等の毛色があります。
体高: ♂39-41cm ♀38-39cm
体重: 13-14.5kg
オスでもメスでもそれなりの大きさですので、小型犬のように子供がぬいぐるみ扱いすることが難しく、抱いている最中に落下させて骨折させるような事件も起きません。
長い間、人間の良きパートナーとして働いてきた歴史を持つイングリッシュ・コッカー・スパニエル。
そんな彼らはどんな時も飼い主の言うことを理解しようとし、一生懸命べストを尽くしてくれます。
はつらつとした楽天家で気質は優しく、実に賢く、実に甘えん坊。
個体差はありますが大多数は単純で陽気な性格で、おおらかでお茶目で好奇心も強い為、子供のお相手も喜んでこなしてくれます。
社交的で忠誠心もあるので、常に飼い主やその家族と一緒にいることを好みます。
反面寂しがり屋なので、屋外で飼うには向きません。
室内飼いで飼い主と常に側にいることが、彼らの幸せなのです!
テリトリー意識が低いので、番犬のように吠えないし、愛想がいいので犬種的にはマンション飼育にも向いています。
その場合でも運動量は多く必要なので、室内でもバタバタ走る可能性は高いです。
階下への音が心配な住環境でしたら、厚めの絨毯やコルクカーペットなど、吸音性のある敷物を敷くようにしましょう!
家族からの沢山の愛情と、運動が与えられていれば、どんな環境においてもそれなりに適応してくれます。
吸収力がある為、どんな風にでも飼い主次第で形づくることができます。
犬の初心者でも飼いやすい性格と言えるでしょう。
イングリッシュコッカースパニエルの寿命は平均して13~15年程です。
ですが、その血筋によって寿命の大きな差があると言う意見も聞かれます。
親犬が長寿の血統だったのか等も、事前に確認できるといいですね!
発症しやすい病気については次の項目で詳細を確認しますが、関節の病気や目の病気、耳の病気などがあります。
定期健診や日々のケアで予防ができる病気もありますので普段からケアを怠らず、様子を良くみてあげてください。
また、生後6ヶ月までは急速に発育するので栄養不足に注意してください。
運動が大好きな犬種と言っても、成長期の過剰な運動は発育に悪影響を及ぼすので本格的な長距離の散歩やハードな運動は様子を見ながら、1歳頃から行うようにしてあげてください。
残念ながら遺伝性の病気が非常に多い犬種になります。
一説では毛色によって繁殖の歴史が異なるため、同じ犬種と言えその毛色によって発症しやすい病気が異なるとも言われています。
聴覚や視覚障害の原因になる遺伝子として、毛色を白くする遺伝子があります。
”~②特長は?~ (ⅱ)カラー”の項目でご紹介した「ローンパターン」呼ばれる、単色と白毛の混ざった霜降り状の毛色では、進行性網膜萎縮症や白内障などが障害が起こりやすいことが知られています。
ローンパターンのワンちゃんを迎えた場合は、眼科的な病気には気をつけてあげてください。
一方、単色(ソリッド・カラー)では、“激怒症候群”という行動異常をする犬がまれにいます。
しつけをしてなくてワガママ放題にさせていれば、どの犬種でも咬む犬になってしましますが、その場合は威嚇行為(事前に唸ったり歯をむき出す等)の「咬むぞ、咬むぞ」というシグナルを出します。
ですが、先天性激怒症候群の犬の場合はそういった前触れがなく、突発的に家族に対しても本気で噛んでくる等、急に怒り出すのが特徴になります。
先天性のてんかん症状の一部らしく、脳内の刺激伝達物質の不足が原因とされています。
また、股関節形成不全もソリッドカラーの犬に多く見られるようです。
とはいえ、同じ毛色同士の繁殖が常になされているとは限らりませんし、事前に血筋を調べておくことが病気の予防に繋がる可能性が高いです。
口コミを見て調べたり、ブリーダーの犬舎まで行ってみて、親犬・親戚犬との面会、実際に繁殖に使う犬の遺伝子検査の結果などを確認させてもらえると安心ですね!
その他、遺伝やカラーに関係なく共通で、垂れ耳のため外耳炎にかかりやすい犬種です。
まめに耳掃除をしてあげましょう。
イングリッシュ・コッカー・スパニエルはペットショップ等の一般的な市場に出回ることは少ないようです。
価格の相場ですが150,000円前後といわれていますが、子犬の価格は幅があるのが通常なので、200,000円台の子犬も多く販売されています。
遺伝子検査済みだと300,000円台の場合もあります。
また流行のカラーであったり、より容姿がスタンダード(その犬種固有の犬らしい姿形のこと)に近い、等の要件で価格は変わってきます。
ペットショップではなかなか出会えない為、ブリーダーから購入する場合がほとんどになるかと思います。
イングリッシュ・コッカー・スパニエルは前述したとおり遺伝性の病気が多い為、ブリーダーから購入することで、親犬の健康状態や繁殖・飼育の環境を直に自分の目で見て確認できるのは利点ですね!
また、専門のブリーダーの場合はその犬種の知識が豊富なので飼育に関するアドバイスなども的確に教えてもらえること、アフターフォローが充実している場合も多いです。
他にも飼い主ご自身がご高齢で、運動量の必要な青年のイングリッシュ・コッカー・スパニエルよりも、落ち着いた壮年のワンちゃんを迎えたい方は里親制度を利用してはいかがでしょうか?
イングリッシュ・コッカー・スパニエルは市場に出回る子犬の数は少ないのですが、保護件数は残念ながら少なくはありません。
イングリッシュ・コッカー・スパニエルを迎えるご予定の方は、是非里親制度も視野に入れて、ご検討ください。
名称:イングリッシュ・コッカー・スパニエル(English Cocker Spaniel)
原産地:イギリス
歴史:1400年代から狩猟犬として人間に協力してきた。
コート:体にぴったりとつき、ダブルコートでシルクの様な毛質で、まっすぐか少しウェーブがかかってる。飾り毛は前足・体部・ホックから上の後脚に十分ついており、狩りの妨げにならない長さで、体を守る。マメな手入れが必要。
カラー:20種類以上。単色(ソリッド・カラー)と混合色(パーティーカラー)に大別できる。
体高: ♂39-41cm ♀38-39cm
体重: 13-14.5kg
性格:楽天的で人が好き。協調性がある。
寿命:13~15歳ほど
かかりやすい病気:進行性網膜萎縮症や白内障、先天性激怒症候群、股関節形成不全、外耳炎等
イングリッシュ・コッカー・スパニエルはとにかく愛嬌たっぷりで、協調性のある飼いやすい犬です。
沢山の才能と可能性に満ちたイングリッシュ・コッカー・スパニエル。
それを引き出すのは飼い主次第です。
コートのお手入れだけは手間がかかりますが、そこさえクリアできれば愛情に溢れたこの犬種との生活は温かく楽しさに溢れたものになることでしょう。
最終更新日 : 2021/10/29
公開日 : 2017/01/30