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ハバニーズの特徴は小さくて頑丈な体と、絹のように柔らかくてカラフルな被毛です。
毛質はストレート(直毛)とカール(巻き毛)がありますが、カールの方が望ましいとされています。
ハバニーズは小型犬ですが頑丈な体を持ち、きびきびと弾むように歩きます。
耳はたれ耳で足は短く、尻尾はやや高い位置についていて、背中に向けて巻いています。
ハバニーズはキューバもしくは地中海西部で生まれたといわれている犬種です。
ハバニーズは “ビション・グループ” ( ※ )と呼ばれる、ふわふわの被毛を持つ愛玩犬の1種です。
ビション・グループの犬種は見た目や性質が近いことから、祖先が同じだと考えられています。
( ※ )ビション・グループ…ビション・フリーゼ、 マルチーズ 、ローシェン、ハバニーズ、コトン・ド・テュレアール、 ボロニーズ などを含む犬種のグループのこと。
ビション・グループの犬たちは、愛らしい見た目と性格から、古くより多くの人を惹きつけてきました。
その優雅で上品な容姿から、世界各国の王族や貴族に愛されることも多かったようです。
ハバニーズの歴史は、イタリアの貿易商人が16世紀にキューバに持ち込んだ犬から始まりました。
その後、長い時間をかけてキューバ国内で様々な犬種とブリーディングされ、その姿や性質が洗練されていったようです。
そんな彼らはいつしか貴族だけが飼育できる犬として、キューバの上流階級の人たちに愛されました。
しかし、政治的な流れ(革命)から貴族の地位が失われると同時に、ハバニーズたちも絶滅の危機に陥ってしまったのです。
世界各国には同様の流れで絶滅した犬種は少なくありませんが、ハバニーズはなんとか難を逃れました。
そうというのも、革命から逃れた人々が純血のハバニーズを数頭連れ、アメリカに渡っていたのです。
ハバニーズたちはアメリカの愛好家たちの力を借り、 プードル やビション・グループの犬種とブリーディングしながらその血を子孫へと受け継いでいきました。
なお、ハバニーズはキューバを原産とする唯一の犬種で、現在はキューバの国犬として親しまれています。
その名前の由来はキューバの首都「ハバナ」で、現地では「ハバネロ」と呼ばれることもあるようです。
歴史の項目で説明しましたが、ハバニーズはアメリカに渡った後にいくつかの犬種とブリーディングされました。
そのブリーディングの中で、本来のハバニーズの姿は失われてしまったと考えられています。
そこで、ハバニーズ本来の姿を取り戻そうと考えた熱心な愛好家たちの手により、元のハバニーズの姿を再現した犬種が作られました。
この犬種は 「ハバナ・シルク・ドッグ」 と呼ばれ、その存在は珍しく、知名度も高くありません。
そんな彼らの特徴はハバニーズよりも被毛がまっすぐ(平坦)でマズルがやや長く、体も少し大きいことです。
2007年に専門の登録団体が設立され、その存在は一部の愛好家から熱烈に支持されています。
ハバニーズの大きさは性別を問わず、体高21cm~29cmほど、体重3~6kgほどです。
同じビション・グループであるマルチーズと比較すると、一回りほど大きいくらいのサイズ感です。
ハバニーズのカラーは、シェードのフォーン、ブラック、ハバナ・ブラウン、タバコ、レディッシュ・ブラウン、ピュア・ホワイトが認められています。
わずかにブラック(黒色)が入ることもあり、あらゆるカラーが認められています。
また、子犬から成犬へと成長するに従って、被毛の色が大きく変わる個体も少なくないようです。
ハバニーズは陽気で快活、とても外交的な性格をしています。
またとても賢くて愛情深く、社交的で飼い主に対しては忠実で従順です。
その性格から家庭犬に向くのはもちろん、番犬としてしつけることも難しくありません。
とても物覚えが良いことから、かつてはサーカスでも活躍していたようです。
諸説ありますが、ハバニーズの寿命は14~16年ほどといわれています。
ハバニーズは全体的に健康であり、長生きする傾向にあるとされています。
英名:Havanese
別名:ビション・アバネーズ
原産国:キューバ
サイズ:小型犬
グループ:9G・愛玩犬
大きさ:
体高・21cm~29cmほど
体重・3~6kgほど
寿命:14~16年
次にハバニーズをおすすめしたい人、ハバニーズとの暮らしに向いている人について説明していきます。
ハバニーズは飼い主と遊ぶことや注目を集めることが大好きな犬種です。
長時間1匹で放置されることを好まず、1匹で過ごす時間が長すぎると「分離不安症候群」を発症することもあります。
そんなハバニーズは、犬と一緒に過ごす時間が長い方におすすめの犬種といえます。
ハバニーズは非常に賢く、しつけや訓練をしやすいことで知られています。
また、体が小さく必要な運動量が多くないこと、必要以上に吠えないことから飼いやすい犬種だといわれています。
そんなハバニーズは、初めて犬を飼う方にもぴったりの犬種といえます。
ハバニーズは遊ぶことが大好きで、その性格はピエロのようだと例えられることもあります。
中でも人間の子どもと遊ぶことが大好きで、一度遊び始めるといつまでも遊んでいることが多いようです。
そんなハバニーズは、子どもがいるけれど犬を飼いたいという方にぴったりの犬種だといえます。
次の項目では、ハバニーズのお迎え方法や価格について見ていきましょう。
ハバニーズはブリーダーから購入できます。
ハバニーズは国内においては希少な犬種で、ペットショップではほとんどその姿を見かけません。
お迎えを検討している方は事前にブリーダーを探し、子犬がいるか、また今後ブリーディングの予定があるか問い合わせておくと良いでしょう。
なかなか理想の子犬に巡り合えない場合は、海外ブリーダーからの輸入を考えても良いかもしれません。
自力での輸入が難しい場合は、動物の輸出入に強い動物商やブリーダーの力を借りると良いでしょう。
また、何か事情があり(飼い主の怪我や飼育放棄など)、里親を探している個体がいるかもしれません。
ハバニーズのお迎えを検討している方は、里親募集サイトをチェックするのも1つの手です。
ハバニーズの価格ははっきりしませんが、 1 頭あたり20~50万円程度で販売されています。
国内においては希少な犬種であることから、カラーや性別、年齢や血統によって価格が大幅に上下する可能性があります。
次の項目ではハバニーズの飼い方と、そのポイントについて説明していきます。
ハバニーズの主食には、品質の良い総合栄養食のドッグフードを与えましょう。
彼らはやや太りやすい傾向にあるので、フードは毎回しっかりと量りましょう。
おやつはしつけやコミュニケーションに役立ちますが、あげすぎには注意してください。
また、人間の食べ物をあげる時は、その食べ物が犬に与える影響をしっかり調べてください。
なぜならタマネギやチョコレートなど、人間には無害でも犬には有害な食べ物が少なくないからです。
与えるフードの種類や量について悩んだ時は、ブリーダーや動物病院に相談すると良いでしょう。
ハバニーズのブラッシングは、基本的に毎日行いましょう。
彼らの被毛はダブルコートですが、抜け毛は多くも少なくもありません。
しかし被毛が長く柔らかいので、もつれて毛玉ができやすいことを覚えておきましょう。
特に脇の下やお尻周りなどは毛玉になりやすいので、念入りにブラッシングする必要があります。
また、本来トリミングをする犬種ではありませんが、プードルやマルチーズのようにカットを楽しむことも可能です。
被毛のケアが大変だと感じるのであれば、短めにカットしてしまっても良いでしょう。
ハバニーズ のシャンプーは、月に1回は行いましょう。
トリミンサロンに通う場合は、トリミングと同時にシャンプーをしてもらえば十分です。
犬特有の臭いは少ないものの、目や口の周りが汚れやすいので、こまめに濡れタオルで拭ってあげると良いでしょう。
ハバニーズ の散歩は 1 回20~30分程度、1日2回行くと良いでしょう。
それほど運動を必要とする犬種ではないため、散歩の時間は犬の様子を見ながら決めてください。
散歩の途中で疲れた様子を見せるようであれば、無理をせずに抱きかかえて連れて帰りましょう。
それほど運動量が必要ないとはいえ、犬にとっての散歩は多くの刺激を受けられる貴重な時間です。
運動不足解消はもちろんストレス発散にもなるため、短時間でも毎日散歩させてあげてください。
ハバニーズは賢く、飼い主の指示を聞くことを好むためしつけがしやすいといわれています。
基本的なコマンドを覚えるのはもちろん、芸を覚えて披露することを楽しむハバニーズも多いです。
どうしてもしつけが上手くいかない時は、プロの訓練士の力を借りることをおすすめします。
ハバニーズは一般的に、丈夫で健康的な犬種だといわれています。
遺伝病としては 膝蓋骨脱臼、レッグ・カルベ・ペルテス病、進行性網膜萎縮症 などが知られていますが、多くのブリーダーはこれらの遺伝病が起こらないように細心の注意を払ったブリーディングを行っています。
ハバニーズは15年を超えて生きることが珍しくない、長寿な傾向にある犬種です。
1日でも長く一緒に過ごすために、早めにかかりつけの病院を作って定期的に健康診断を受けることをおすすめします。
ハバニーズは垂れ耳かつ長毛であることから、耳に汚れや耳垢がたまりやすい傾向があります。
外耳炎などの病気を防ぐためにも、こまめに耳掃除を行ってください。
耳掃除をする際はコットンにイヤークリーナーを染み込ませ、優しく汚れを拭い取ります。
こびりついている汚れを取る際は無理をせず、しばらくクリーナーを染み込ませてふやかしてから取るようにしてください。
キューバ生まれの犬種、 「ハバニーズ」 について説明してきました。
ハバニーズは見た目が愛らしいだけでなく、非常に賢くて飼いやすい犬種であることが伝わったでしょうか。
ハバニーズはアメリカやヨーロッパでは人気が高いものの、キューバや日本では希少な犬種です。
純血犬種の登録や保護を行っている愛犬団体・ジャパンケネルクラブの2019年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数を見てみると、ハバニーズは39頭(142犬種中80位)の新規登録が行われています。
ハバニーズは飼いたい!と思っても、すぐにお迎えすることが難しい犬種です。
しかし、国内にも数件ブリーダーが存在するため、気長に待てばいつかお迎えすることはできるでしょう。
もしハバニーズと一緒に暮らすことになったら、ぜひたくさんの愛情を注いであげてください。
丈夫で長生きするハバニーズは、その愛らしい性格で素敵な家族の一員となってくれることでしょう。
最終更新日 : 2021/03/31
公開日 : 2020/08/27