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スキフトイボブテイル最大の特徴は、世界最小といわれる小さな体です。
スキフトイボブテイルは成猫になっても、体重が2kg程度にしかなりません。
成長自体がやや遅い傾向にあり、ずっと子猫のような愛らしい見た目のまま大きくなっていきます。
また、見た目が シャム猫 に近く、ボブテイルという名前の通り尻尾が短い点も大きな特徴です。
尻尾はねじれているか曲がったような特徴的な見た目で、長さは3~7cmほどしかありません。
被毛はシングルコートで、短毛種と長毛種の2種類が存在します。
長毛種の被毛はセミロングで、 「トイボブロングヘアー」 と呼ばれることもあります。
その顔は丸くて目は大きく、色はゴールドグリーンもしくはブルーグリーンのどちらかです。
耳は中くらいの大きさで先端が丸く、少し前に傾いて付いています。
なお、以前この小さな猫は 「スキフトイボブテイル」 と呼ばれていました。
しかし、1994年に名称が変わり、現在は 「トイボブ」 と呼ばれることが多くなっています。
このトイボブという名前には、“小さなボブテイル”という意味が込められています。
実はスキフトイボブテイルは、意図して特定の品種を小さくした猫ではありません。
その歴史は、とあるロシア人ブリーダーが保護した2匹の野良猫から始まりました。
1983年に保護された1匹目の野良猫はオスで、シャムのような見た目をしていました。
しかし、尻尾は短く、ねじれているという不思議な特徴を持っていたそうです。
そして、その2年後(1985年)、このブリーダーの母親が2匹目の野良猫を保護しました。
この猫はメスで巻き毛、尻尾が短く、シールポイント(シャムや ラグドール に見られるパターン)というこれまた不思議な特徴を持っていたそうです。
その後、1988年にこの2匹の猫の間に子猫が生まれました。
この時生まれた小さくて尻尾が短いオスの子猫、 「Kutciy」 は全てのトイボブの祖先となっています。
1990年代初頭、ロシアのブリーダーたちはこの小さい猫を新種の猫として登録しようと動き始めました。
まずはこの猫に 「スキフトイボブテイル」(※) という名前を付け、国内の猫関連団体に登録しました。
そして2014年には各地のトイボブブリーダーたちが協力し合ってトイボブ専門のキャットクラブ 「ITCC」 (International Toybob Cat Club)を設立し、トイボブの定義(大きさや体つきなど)を統一しました。
※当初は「スキフトイボブテイル」という名前で統一していましたが、1994年にロシアの著名な博士の助言を受け、名前を「トイボブ」に変更・統一したそうです。
現在スキフトイボブテイルは、世界最大の猫登録機関 「TICA」 に登録されています。
まだ新種の猫として完全に認められてはいないものの、2008年には「Experimental」(実験的)に、その後2017年には「Registration Only」(登録のみ)に、2019年には「Miscellaneous」(暫定新種)に変更され、着実に新種として認定されるためのステップアップを続けています。
まだまだ希少な存在であり、発展途上にあるスキフトイボブテイル。
これから様々な機関で認定されればさらに注目度が増し、あっという間に世界中に広がっていくことでしょう。
スキフトイボブテイルは体が小さく、世界最小といわれている猫です。
体は全体的に小さく、コンパクトですが筋肉質で足の力が強いといわれています。
体重は大人になっても2~2.5kgほど(理想は2kg以内)で、それ以上大きくなりません。
トイボブの女の子タビー😍 #トイボブ #toybob pic.twitter.com/Sry9j3Dvgb
— ノルティーケンネル・キャッタリー (@EZq4siyiPeT1J5Z) June 23, 2020
スキフトイボブテイルの毛色は、全てのカラーとパターンが認められています。
小さいシャムのように見える、耳と口元、四肢と尻尾に色が入るポイントカラ―(シールポイント)の個体が多いです。
スキフトイボブテイルはとても人懐こく、大人しい性格の猫です。
飼い主に対してとても忠実で甘えん坊、どこに行っても後をついて来る犬のような気質を持っています。
好奇心旺盛で遊び心も持ち合わせているため、どんな環境も楽しみながら慣れてくれます。
また、攻撃性がほとんどなく、見知らぬ人に対しても非常にフレンドリーに接することが多いです。
鳴き声も小さく、ほとんど鳴かないという個体が多いといわれています。
諸説ありますが、スキフトイボブテイルの寿命は15年ほどだといわれています。
一般的な猫の寿命(10~15年ほど)と同程度と考えておくと良いでしょう。
英名:Skif Toy Bobtail(Toybob)
原産国:ロシア
公認団体:CFA・TICA
大きさ:2~2.5kgほど
寿命:15年ほど
ここまではスキフトイボブテイルの歴史や特徴、性格について説明してきました。
次にスキフトイボブテイルをおすすめしたい人について記載していきます。
スキフトイボブテイルはとても適応力が高く、あらゆる環境に順応できる猫です。
そのため、子どもや他の動物(犬など)ともすぐに仲良くなれるといわれています。
そんなスキフトイボブテイルは、子どもや他の動物がいるけれど猫を飼いたいという方におすすめです。
スキフトイボブテイルは甘えん坊で、飼い主の後をついて歩く犬のような性格をした猫です。
そんなスキフトイボブテイルは、猫と密接でべったりとした関係を築きたい方に向く猫だといえるでしょう。
スキフトイボブテイルはフレンドリーで、ほとんど攻撃性がない猫です。
家に他人が来ても特に気にせず、むしろ自分から近寄っていくことが多いようです。
そんなスキフトイボブテイルは、来客が多いけれど猫を飼いたいという方にもぴったりです。
ここまでの説明では、スキフトイボブテイルとの生活に向いている人について見てきました。
次の項目では、スキフトイボブテイルのお迎え方法や価格について紹介します。
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— Kazumi IchikawaFrost (@kichifrost) November 1, 2019
スキフトイボブテイルは、国内外のブリーダーから購入できます。
ただし、ブリーダーの数が少ない上、供給より需要が多いため常に購入できるとは限りません。
スキフトイボブテイルを購入したい場合はブリーダーを探し、早めに問い合わせをした方が良いでしょう。
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— 五獣王 (@gojyuuou) April 18, 2019
スキフトイボブテイルの、具体的な価格は不明です。
2018年頃は1匹100万円とも500万円ともいわれていたようですが、年々価格は落ち着いているものと推測されます。
参考までの情報ですが、海外のブリーダーでは1匹あたり2,000ドル程度で販売されています。
海外から動物を輸入すると大変な手間と費用がかかりますが、どうしてもスキフトイボブテイルが飼いたい方は海外ブリーダーからの輸入も視野に入れると良いかもしれません。
ここまではスキフトイボブテイルのお迎え方法について説明してきました。
次の項目では、スキフトイボブテイルの飼い方とそのポイントについて紹介していきます。
スキフトイボブテイルの健康と体型を維持するために、フードは品質の良い物を用意しましょう。
元々野生の肉食動物である猫にはたんぱく質を摂取させること、そして過食させないことが大切です。
多少手間に感じるかもしれませんが、フードの量は毎回必ず量ってください。
スキフトイボブテイルの被毛はシングルコートですが、毛が密集して生えています。
適度に抜け毛を取り除くため、週に1~2回ブラッシングを行いましょう。
長毛種の場合は、もう少し回数を増やしても良いかもしれません。
そうとはいえ、被毛がもつれにくいため、長毛種でもそこまでブラッシングの手間はかかりません。
換毛期はブラッシングに加え、手のひらをぬらしてマッサージするように体をなでると抜け毛を効率よく取り除けます。
スキフトイボブテイルの皮膚を清潔に保つために、月に1~2回程度シャンプーをしましょう。
シャンプーをすると皮膚の汚れを落ちせるのはもちろん、抜け毛も取り除けます。
スキフトイボブテイルはとても活発で、高いところや運動を好む傾向があります。
部屋にはキャットタワーや登り棒を設置して、好きな時に遊べる環境を整えておきましょう。
また、コミュニケーションの一環として、最低でも1日10分以上は一緒に遊んであげてください。
スキフトイボブテイルは賢く、人懐こいためしつけがしやすいといわれています。
中にはリードをつけ、犬のように散歩を楽しむ個体もいるようです。
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— 五獣王 (@gojyuuou) June 19, 2020
スキフトイボブテイルは人工的に改良された種ではなく、自然発生的に生まれた猫です。
そのため体は小さいものの、丈夫で病気になりにくい傾向が強いといわれています。
今のところ先天性の病気やなりやすい病気の報告はありませんが、今後個体数が増えるとそういった病気が発見されることもあるかもしれません。
また他の猫と同じく、年齢を重ねると慢性腎不全(腎不全)、下部尿路疾患(尿路結石、膀胱炎など)などを発症しやすい傾向にあると考えられます。
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— FBRL Cats & Kittens (@FBRLCatsKittens) November 27, 2019
スキフトイボブテイルは甘えん坊で、とても愛情深い猫です。
自宅に迎えたらなるべく寂しい思いをさせないように、できる限り一緒に過ごす時間を作りましょう。
留守番させる時間が長い方は、できれば多頭飼いをして1匹で過ごす時間を減らしてあげてください。
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— leaf ruhuna & earlgrey (@candymama15) June 16, 2020
世界最小の猫、スキフトイボブテイル(トイボブ)について説明してきました。
スキフトイボブテイルは世界最小の猫という希少性から、世界的に注目度の高い猫です。
しかし、飼いたいと希望する方は多いものの、まだ需要と供給のバランスが整っていないのが現状です。
日本にも数名ブリーダーがいるようですが、まだまだ入手すること自体が困難を極める猫種であるといえるでしょう。
もしスキフトイボブテイルを自宅に迎えたら、なるべく一緒に過ごしてあげてください。
そして小さい体で一生懸命に愛情を注いでくれる、スキフトイボブテイルと過ごす時間を目いっぱい楽しんでください。
最終更新日 : 2024/07/11
公開日 : 2020/07/01