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プレミアムフードなど、質が良く栄養のあるドライフードをしっかり与える
まず、犬のご飯について基本的なポイントを押さえておきましょう。
「質」が良いフードとは 「犬の食性に合った良い原材料を使っているか」 ということです。
具体的な条件は下記の通りです。
<質の良いフードの条件>
特に、穀物を一切使っていないのは「グレインフリー」、(穀物の中でも)小麦や大麦を一切使っていないのは「グルテンフリー」と呼ばれます。
これらの条件をすべて(またはほとんど)満たしたフードは 「プレミアムフード」 と言われます。
(プレミアムフードの定義は明確にはありませんが、次にご説明する「安価で粗悪なフード」と区別するために登場した呼び方です)
逆に 「質」が悪いフード の、具体的な条件は下記の通りです。
<質の悪いフードの条件>
肉はコストがかかるため、かさ増しのために穀物を多く使いコストを抑えるフードが存在します。
穀物、特に 小麦 やト ウモロコシ は、 犬が消化しにくい食材 です。
そもそも犬は本来、肉食であるため、良質な肉をメインにしたフードが犬の体に合っているのです。
「粗悪な肉」とは、本来廃棄されるべき(人間が食べられない、栄養が少ない)部位や、病気などで死んだ動物の肉です。
そのフードのパッケージに 「どの国で育った、何の動物(鶏・牛・鹿…)の、どの部位を使っているか」 の明記がない場合は要注意です。
プレミアムフードなどの良質なフードは、値段も高いことが多いです。
しかし、犬の毎日の健康のためにこだわって選んであげましょう。
犬は人間に比べて、 100万倍〜1億倍も嗅覚が発達している と言われます。
ご飯に対しても、味覚より匂いで興味を持ったり楽しんだりしています。
犬にとってご飯の好みは「匂いの好み」であるため、 「匂い」に着目して工夫をする ことが大切です。
体重 に応じて、 ドライフードの量や種類を調整する のは非常に大切です。
よく「1歳までの子犬用」「1歳からの成犬用」というように月齢によって専用のフードが販売されています。
しかし、「◯歳(ヵ月)まで」というのはあくまで目安です。
1歳未満でも、成長が早くとっくに平均体重を超えた犬に、「子犬用」フードを与え続けた場合、栄養価が高すぎて太ってしまう可能性があります。
逆に1歳を超えても、成長が遅く平均体重に満たない犬に、「成犬用」フードを与え始めた場合、栄養価が足りずなかなか大人の体になれない可能性もあります。
月齢や年齢にとらわれ過ぎず、 体重や成長具合でフードを選ぶ のが重要です。
成長期だけでなく、継続的に(月に1回は)体重を測って、太り過ぎであれば低カロリーのご飯、やせ過ぎであれば高カロリーのご飯を与えるなどしましょう、
犬がご飯を食べないとなると、やはり飼い主さんは心配しますよね。
もちろん、心配するのは大切です。
犬は自分でご飯を選べませんので、飼い主が色々と考えてあげなければなりません。
しかし、犬がご飯を食べない原因として、人間のように 「気分」 だったり、 「小食」 だったりという場合もあります。
食べた量だけではなく、普段の様子や排せつ物、体重などから考え、もし大きく問題が無いようなら、あまり心配し過ぎないようにしましょう。
心配し過ぎて、しょっちゅうご飯中に覗いてしまったり、すぐにご飯を変えてしまっては、逆に犬が落ち着かず余計にご飯を食べなくなります。
「環境が変わったから緊張してる?」「気分が乗らない?」「小食なのかな?」という可能性も考え、急がずゆっくりと様子を見ることも大切です。
※ただし、明らかに元気が無い、嘔吐や下痢などがある場合は、獣医師にすぐ相談しましょう。
犬のしつけは、「これをすれば褒めてくれる!」と学習させるのが基本です。
ご飯についても、「ご飯をきちんと完食すれば褒めてくれる!」と学習させましょう。
特にご飯を食べない犬の飼い主は、よくご飯中に「食べないの?」と抱っこしてしまったり遊んでしまったりしまいがちです。
それではメリハリがつかず、ご飯への興味がなくなったり、ご飯の最中も遊んでほしがったりしてしまいます。
「多少頑張ってでもご飯はしっかり食べる」ことを覚えてもらうため、 完食するまでは、抱っこしたり遊んだりすることは控えましょう。
そして、頑張って 完食したら、めいっぱい褒めてあげましょう!
(食べた直後にめいっぱい遊ぶと吐いてしまうことがあります。食べた直後は「褒める」にとどめておき、遊ぶのは少し時間が経ってからにしましょう。)
ご飯に限らず、犬のしつけや習慣は1日2日では完成しません。
何週間もかけて、場合によっては何か月もかけて、 ゆっくり根気よく訓練する ことが最も重要です。
ご飯を食べないからと言って すぐ諦め、食べやすいウェットフードやおやつメインの生活にする のは NG (※)です。
※ 高齢の場合や弱っている場合は例外です。
一時的にウェットフードやおやつで、ご飯への興味を持ってもらうのはOKです。
しかし、その後は引き続きしっかりドライフードを食べる訓練をしていきましょう。
犬との生活は、すべてにおいて根気が重要なのです。
ここからは、よくある ご飯を食べない原因 とその 対処法 をご紹介します。
まずは、病気などの異常が無いかをしっかりチェックしましょう。
例えば、 口の中に異常があって食べられない 場合や、 体調が悪くて食べられない 場合です。
まず、犬の口の中や普段の様子をしっかり確認しましょう。
そして、 口の中や歯・舌などに異常がある (口内炎・歯周病・腫瘍など)、あるいは 元気がない・嘔吐や下痢をしている などの場合は病院に連れて行きましょう。
骨折などのケガの場合も食欲がなくなることがあります。
おかしな歩き方 をしていないか、 触ると痛がる部位 はないかも確認してください。
お迎えしたばかり だったり、 ホテルや違う家に預ける、引っ越しをする などで環境が変わると、ご飯を食べなくなることが多いです。
犬は環境の変化に敏感で、その興奮やストレスが食欲の減退に繋がります。
まず ゆっくり落ち着いて環境に馴れさせる ことが大事です。
環境が変わって落ち着かない時に、遊びすぎたり、知らない人や動物に会わせたり、お出かけしたりすると、より落ち着かなくなり食欲もなくなります。
お迎えした直後や環境が変わった後は とにかく安静 に、犬が自分を落ち着けられるようなサポートをしてあげてください。
少しも食べないようであれば、ドライフードを お湯でふやかしたり 、 少量のウェットフード (ささみなど匂いの弱いもの)や ふりかけ を混ぜたりして、食欲を刺激すると良いでしょう。
食べるようになったら、少しずつお湯やウェットフード、ふりかけを減らしていって、ドッグフードのみでも食べられるようにしていきましょう。
何らかの原因でストレスを感じている場合です。
ストレスのもとというのは、前述の 環境の変化、騒音、遊びたいのに遊べない、運動させてもらえない などです。
お家に 新しい犬や他の動物が来た時 などもストレスを感じることがあります。
犬をよく観察し ストレスのもと を探りましょう。
そして、ストレスとになっている物事を なくしたり、改善したり、和らげてあげる 必要があります。
新しい犬や他の動物が原因の場合は、しばらくその対象を遠ざけ、落ち着いたら1日に短時間会わせることから始めましょう。
単純に、ご飯の時間にお腹が空いていないこともあります。
例えば、 日中あまり運動していない (おもちゃでもあまり遊んでいない)、 朝ご飯と夜ご飯の間隔が短い 、 おやつを与えすぎている などです。
これらに心当たりがあるならば、お腹が空いていないことが原因の可能性があります。
日中やご飯の前に しっかりと運動 をさせましょう。
まだ散歩に出られない子犬であれば、ロープなどのおもちゃで激しい運動を短時間させるのが良いです。
散歩に出ているのであれば、 散歩の時間を長くする のも良いでしょう。
朝ごはんと夜ご飯の間隔が短いのであれば、 朝ご飯を早く、または夜ご飯を遅く してください。
そして、 おやつ の量が多い場合は、 量を減らしたり、与えない ようにしましょう。
「お腹が空いていない」にも関連しますが、おやつを調節することは非常に重要です。
おやつを食べ過ぎていないか、おやつが 高カロリー・匂いの強いもの だったりしていないかを考えましょう。
当てはまる場合は、いったんおやつを やめる、減らす、カロリーが低いもの・匂いの弱いものに変える などを検討してください。
よく、飼い主の家族が勝手におやつを与えているというケースがあります。
犬の健康のためということをしっかり説明し、 勝手におやつを与えないよう約束 してもらいましょう。
人間と同じで、動物にも好き嫌いがあります。
体調にも問題なく、他に要因も思い当たらない場合は、好き嫌いをしている可能性があります。
ふやかしたりウェットフードを混ぜたりしても、よっぽど残してしまう場合は、 ドライフードを変える ことも考えましょう。
ドライフードにも様々な種類があり、たとえば 肉系 だと チキン、ビーフ、ラム 、 魚系 だと サーモン、タラ、白身魚 などがあります。
注意したいのは特にお肉の匂いで、チキン→ビーフ→ラムの順でにおいが強くなります。
そのため、いきなりラムを与えてしまうと、以降は匂いの弱いものが物足りなくなってしまう可能性があります。
まずはできるだけ匂いの弱いチキン系から始めるようにしましょう。
また、魚系は肉にアレルギーのある犬におすすめです。
メーカーやショップによっては、フードの 試供品 をもらえる(買える)ところもあります。
まずは少量で試す方が、食べなかった場合にフードを無駄にせずに済みます。
ぜひ、試供品で「食べてくれるフード」を見極めてください。
3〜4か月未満の 子犬 、または力が弱った 高齢犬 の場合、ご飯が固くて噛めない、またはうまく消化できないことがあります。
お湯 にドライフードをしばらく浸し、 ふやかして与えましょう。
お湯でふやかすと匂いも強くなるため、食欲の増進に繋がります。
ご飯を食べない成犬、病気などで弱った成犬にも試してみると良いです。
発情期にも食欲が減退する場合があります。
発情が収まればまた食べるようになるはずですが、あまりにも食べない場合はドライフードをふやかしたり、ウェットフードやふりかけを少量混ぜましょう。
去勢手術、避妊手術の ストレス や 体の違和感 、 ホルモンバランスの変化 で食欲が減退することがあります。
時間が経って落ち着けばまた食べるようになるはずですが、あまりにも食べない場合はドライフードをふやかしたり、ウェットフードやふりかけを少量混ぜましょう。
また、注意したいのは、去勢避妊が終わった犬は 太りやすくなります。
「去勢避妊済の犬用」というフードもあるため、できるだけ カロリーが低めのフード を検討してください。
犬も人間と同じで 「大食いの子」「小食の子」 がいます。
例えば、フードをある程度は食べるが少し残す、しかし病気もなく元気という子は、もともとが少食なのかもしれません。
小食でも体重が正常であれば、無理に規定量を食べさせなくても良いです。
ただ、少しでも痩せ気味な場合は 「カロリー(栄養価)の高いフード」 を与えると良いでしょう。
カロリー(栄養価)が高ければ、少量でも十分に栄養がとれます。
なお、「子犬用」フードはカロリーが高めに作られています。
成犬になっても小食だったり痩せ気味な子は、引き続き「子犬用」フードを与えても問題ありません。
高齢になり、食が細くなった場合です。
嗅覚や、噛む力、消化能力、代謝能力、認知能力などが衰えることで、食欲がなくなってしまうことが多いです。
高齢犬にはもう無理して固いドライフードを与えなくても構いません。
お湯でふやかしたり、高齢犬用のウェットフードに切り替えたり して、少しでも食べやすくしてあげましょう。
ただし、高齢になると運動が億劫になって体力が余り、お腹が空かないというパターンもあります。
高齢になって、あまり自発的に動かなくなっても、 運動は怠ってはいけません。
ゆっくりとした散歩で構いませんので、無理のない範囲で運動をさせ、無理のない範囲でしっかりと食べさせてください。
人間と同様、夏バテにより食欲が落ちることがあります。
そもそも夏バテとは、暑さによる自律神経の乱れで、食事をする元気がなくなってしまうことです。
水分補給 をしっかりとさせ、部屋が暑すぎないか 温度調節 を見直しましょう。
散歩の時間帯をなるべく 涼しい時間 に変更することも重要です。
また、水に溶かすタイプの、水分やミネラルを吸収補助するサプリなども活用してみてください。
ご飯に少量の野菜などをトッピングしてあげると、みずみずしさが加わり良いかもしれません、
犬も人間と同様、同じご飯を毎日食べていると、ご飯に飽きてしまう場合があります。
ご飯を 変える か、ご飯の 種類を増やす のが良いでしょう。
数種類のご飯を一度に混ぜて味に彩りを出したり、日がわりで違うご飯を与えるのも良いです。
または、ドライフードは同じでも、ふりかけなどのトッピングの味をこまめに変えてあげても良いでしょう。
フードを食べない時は、多くの場合、まず最初にフードを お湯でふやかす のが良いです。
お湯でふやかすことでにおいも強くなり食欲も増進します。
ご飯を食べない場合、「ドライフードに ウェットフード や ふりかけ を混ぜてみる」という対処が多くの場合で必要になってきます。
しかし、混ぜ方を間違えると栄養が偏ってしまったり、より好き嫌いを進行させてしまいかねません。
下記の通り、十分注意して混ぜるようにしましょう。
場合によっては ドライフードを切り変え なければなりません。
フードを変える際も、下記には十分注意しましょう。
愛犬がご飯を食べてくれないと心配になるのは、飼い主として当然です。
ただ、心配なあまりいろいろな情報に惑わされ、1番大事な「愛犬は今どんな状態か」を見失ってはいけません。
犬は言葉が話せない分、飼い主が体・動き・表情を観察して、適切な対処をしてあげる必要があります。
かといって、誰にも頼らずに頑張るのではなく、獣医師や専門家、ショップ店員などに積極的に相談していきましょう。
犬にとって「食事」は、1日の大事な大事な楽しみです。
美味しく楽しくご飯を食べてもらえるよう、根気良く、そしてきめ細かく気遣ってあげてください。
公開日 : 2020/03/26