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見た目が綺麗な青色で繊細そうな 鳥 ですが、意外とたくましく単独行動を好みます。
なわばりを作るときは、1羽かペアでの縄張りを作るのです。
少し意外ですよね。
そんなイソヒヨドリの生態について、詳細を見ていきましょう。
全長は23cm、翼開長(翼の両端を結ぶ長さ)は38cmです。
スズメの仲間ですがスズメより少し大きいです。
ハトで30~35cmなので、ハトよりは小さいくらいの大きさです。
「ホイピーチョイチュウ」というような複雑な鳴き方ですがツグミ科特有の声量があり、とても綺麗な音色の囀りをしています。
地鳴き(囀り以外の鳴き声)も綺麗な高音で「ピーピー」と鳴きます。
鳥の囀りは求愛行動なので、本来は繁殖期にオスが鳴く鳴き方です。
しかし、イソヒヨドリは特殊で繁殖期以外にも囀ることがあり、さらにメスも囀ります。
そのため、鳴き声で雌雄の判別をすることはできません。
繁殖期以外では、晴れた日などに電柱の上で囀っていたりもします。
主に昆虫類を食べますが、 トカゲ やフナムシといった爬虫類や甲殻類も食べることもあります。
秋から冬にかけては果実類もよく食べるようになります。
イソヒヨドリは見た目がオスとメスで違います。
※イソヒヨドリは個体により色合いや模様に微妙な違いが出るので、一般的なイソヒヨドリをあげています。
オスは全体的に灰色混じりの青色で、翼が黒色、腹から下は橙赤色をしています。
メスは全体的に灰色で、腹は細かい鱗模様、背は少し青味がある灰色になっています。
はっきりと色の違いがあるので、比較的見た目で雌雄判別がしやすい鳥です。
メスの方が地味目な色をしているので、イソヒヨドリというとオスの色合いの方がイメージが強いでしょう。
幼鳥と成鳥の違いですが、雌雄判別と一緒で見た目が違います。
成鳥は先ほどの雌雄判別で述べた通りの見た目です。
幼鳥は雨覆の先端や下面に白斑があります。
また、幼綿羽(雛にあるフワフワの保温性に優れた羽)が残っていることもあります。
日本全国に生息しています。
留鳥(年間を通して同じ場所に留まり、季節ごとに移動しない鳥)または漂鳥(夏は山地で繁殖し、冬は平地に移動し越冬する鳥)として本州から九州に分布しており、北海道では夏鳥(夏に日本で繁殖し、南国にて越冬をする鳥)として分布しています。
繁殖も日本全国で行われていますが、北海道での繁殖数は少ないです。
磯や港湾などの海岸周辺が主な生息地ですが、内陸部でも見かけられることがあります。
また、海外では日本の生息地とは全く異なり、標高2000-4000mの高山の岩石地帯に生息しています。
ユーラシア大陸やアフリカなど、世界的にも幅広く分布しています。
亜種にはアオハライソヒヨドリという鳥がいます。
アオハライソヒヨドリは、イソヒヨドリと少し見た目が異なります。
アオハライソヒヨドリのオスは全身が青色で、イソヒヨドリのオスより暗めな色合いです。
メスはイソヒヨドリのメスより羽色が暗くなっていますが、個体差もあるので、見分けるのは難しいです。
日本には生息しておりませんが、稀に南西諸島に渡来することがあります。
・分類:鳥綱 スズメ目 ヒタキ科 イソヒヨドリ属
・和名:イソヒヨドリ(磯鵯)
・英名:Blue Rock Thrush
・大きさ:全長23cm 翼開長38cm
・鳴き声:囀り「ホイピーチョイチュウ」 地鳴き「ピーピー」
・食性:主に昆虫食。その他果実や小動物なども捕食する。
・雌雄判別
オス→全体的に灰色混じりの青色、翼が黒色、腹から下は橙赤色
メス→全体的に灰色、腹は細かい鱗模様、背は少し青味がある灰色
・幼鳥と成鳥の判別:幼鳥には雨覆の先端や下面に白斑がある
・生息地:日本全国の海岸周辺(北海道のみ夏鳥)
・亜種:アオハライソヒヨドリ
イソヒヨドリの亜種は少ないですが、他にも似た名前の鳥がいます。
それは『ヒヨドリ』です。
しかし、この鳥はイソヒヨドリの亜種ではありません。
ヒヨドリはイソヒヨドリと同じスズメ目ではありますが、ヒヨドリ科に属している違う種類の鳥なのです。
大きさは全長27~28.5cm、翼開長は40cmと少しイソヒヨドリより大きめです。
留鳥、または漂鳥として日本全国に生息しているので、よく見かけたり、鳴き声を聞いたことがあるのではないでしょうか。
「ピィーピィー」と鳴いているので、一度は聞いたことがある鳴き声だと思います。
以前は春から夏にかけて山地で繁殖し、秋から冬の間は平地に降りてくる漂鳥でしたが、今では1年中住宅街や公園でも見られるようになりました。
イソヒヨドリは枯れ枝や細長い枯れ草などの自然のものを使用して巣を作りますが、ヒヨドリはビニール紐などの人工物でも巣を作ることができるので、繁殖場所の拡大ができたのでしょう。
そのため、イソヒヨドリよりヒヨドリの方が人が住んでいる地域にいることが多いので、ヒヨドリの方がイソヒヨドリより身近な存在なのです。
食性は雑食性なので果物や木の実、虫や花などなんでも食べることができます。
花の蜜も好んでおり、桜や椿の蜜を吸っている姿もよく見られます。
見た目は全体的に灰色で、翼は褐色、腹部に白斑があります。
そのため、イソヒヨドリの幼鳥やメスに少し似ていますね。
イソヒヨドリと比べ亜種の数も多く、リュウキュウヒヨドリやイシガキヒヨドリ、アマミヒヨドリなど、沖縄地方由来の亜種が多くいます。
名前は似ていますし、容姿も似ている部分がありややこしいですが、生態を見てみるとイソヒヨドリとはだいぶ違う種類なのだと分かります。
[ヒヨドリの生態まとめ]
・分類:鳥綱 スズメ目 ヒヨドリ科 ヒヨドリ属
・和名:ヒヨドリ(鵯)
・英名:Brown-eared Bulbul
・大きさ:全長27~28.5cm 翼開長は40cm
・鳴き声:地鳴き「ピィーピィー」
・食性:雑食性
・見た目:全体的に灰色、翼は褐色、腹部に白斑、頭はボサボサしていることが多い
・生息地:日本全国
イソヒヨドリは飼育することがほぼ不可能です。
『ほぼ』とはどういうことかというと、保護した時のみ飼育が可能になるからです。
鳥獣保護法により捕獲や販売などが禁止されているので、イソヒヨドリが市場に出回ることはありません。
しかし、稀に怪我をしているイソヒヨドリを保護する場合があります。
その時は、各管轄の野生鳥獣担当機関に連絡し、保護したイソヒヨドリをどうした方がいいのか指示を待ちましょう。
場合によっては、そのまま保護という形でイソヒヨドリを飼育することになる時もあります。
保護などの正当な理由なくイソヒヨドリを飼育することはできないので、バードウォッチングにてその綺麗な姿を楽しみましょう。
イソヒヨドリの鳴き声はとても綺麗で、ヒーリングミュージックに使われていることもよくあります。
エステやカフェなどの施設で、BGMの一環としてイソヒヨドリの囀りを聞いたことがある人もいるでしょう。
聞いていてとても癒されますよね。
本物のイソヒヨドリの囀りが聞きたくなったら、岩場がある海辺に出かけてみましょう。
公開日 : 2017/10/25