本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
冒頭でお話しした「レッサーパンダはペットとして飼えるのか?」という疑問ですが、残念ながらレッサーパンダはペットとしての個人的な購入は禁止されています。
それはレッサーパンダを取り巻く状況によるもので、「ワシントン条約」により禁止されており、こちらに違反すればもちろん刑罰が科せられます。
個人の飼育は禁止されていますが動物園などでその姿を見たり、中には触れ合うことのできる動物園もあります。
今回はそんなレッサーパンダの生態や歴史、レッサーパンダのいるおすすめの動物園などを紹介させていただきます。
レッサーパンダについて:関東近郊でレッサーパンダに会える動物園
レッサーパンダの分類については様々な論争がなされてきましたが、1825年にジョルジュ・キュヴィエがアライグマの仲間であると記述したことがはじまりとされています。
クマ科であるとされ、1980年代までジャイアントパンダがクマ科であったためにクマ科というのが主流でしたが、アライグマの仲間やスカンクに近いと論争され、現代ではイタチ上科レッサーパンダ科という独立した分類になりました。
この「パンダ」という呼び名はネパール語がなまってついたものと言われており、学名で「炎色のネコ」「光るネコ」などの意味を持つアイルルス・フルゲンスという名前が付けられました。
レッサーパンダが発見されてから半世紀近くはこのレッサーパンダが唯一の「パンダ」でしたが、後にジャイアントパンダが発見され、その容姿からレッサーパンダの仲間とされて「パンダ」と名付けられたのです。
しかし、ジャイアントパンダはクマ科でありレッサーパンダとは学術的に違う種類のものと現在は分けられています。
野生のレッサーパンダは標高1500メートル~4800メートルの亜熱帯の森林に生息しており、インドの北東部、ネパール、中国、ミャンマーで生息が確認されています。
種類は主にネパールレッサーパンダとシセンレッサーパンダの2種類に分けられていて、日本の動物園で飼育されているほとんどはシセンレッサーパンダです。
成長すると体長50センチ~63センチ程になり体重は3~6kg前後になります。
寿命は8~10年ほどですが、飼育下では長命になる子もでてきて、日本の動物園での最高齢は秋吉台自然動物公園の「バウバウ」23歳となっております。(2017年7月11日時点)
食事は雑食性で、樹の上での生活を主としており果実やたけのこ類、鳥類の卵の他小型の小動物も捕食しますが、果物などが好物です。
昼間はあまり動かずに樹の上で眠っていることが多く、夕方から夜間に活発に活動しながら縄張りを形成して生活しており、オスは一定のマーキング行動がみられます。
現在レッサーパンダはICU(国際自然保護連盟)という機関が「絶滅危惧種」に指定しており、野性での個体の減少が問題視されています。
その関係上、希少な動植物の国際取引を規制するワシントン条約においてレッサーパンダの商業的取引は最もランクの高い「附属書l」に記載されており、禁止されています。
20年後には野生のものは絶滅してしまうかもしれないと考えれば、個人的にペットとしての飼育ができないのはうなずけます。
レッサーパンダ減少の原因は他でもない私たち人の介入にあり、生息地である亜熱帯森林の伐採や農耕地への開拓によりレッサーパンダの住処が減少しているのです。
問題は住処の減少だけにとどまらず、レッサーパンダ自体を狙った悪質な密猟が横行していることも原因の一つで、捕獲されたレッサーパンダは毛皮への商品化や違法なコレクター収集の犠牲になっているのです。
現在生息している三分の一のレッサーパンダが飼育されているものであり、私たちはこれ以上レッサーパンダの生息地を縮小させないためにも、環境に優しい生活を心掛けなくてはなりません。
もし、100年後にレッサーパンダの数が増えることが出来れば、ペットとしても流通できるかもしれませんね。
現在世界各国の動物園でレッサーパンダを楽しむことができますが、レッサーパンダはどのような環境で飼育されているのでしょうか?
レッサーパンダの飼育についてご紹介いたします。
現在日本の動物園では50施設で約200頭のレッサーパンダが飼育されています。
日本で飼育されているほとんどがシセンレッサーパンダであり、唯一熱川バナナワニ園でネパールレッサーパンダを見ることができます。
日本で飼育されているレッサーパンダのほとんどは全国の動物園で血統管理を行って繁殖させた子達であり、世界的にも日本でのレッサーパンダの飼育数は多いです。
こうした取り組みはレッサーパンダの種を保全するために貢献しており、全国には血縁関係のレッサーパンダが各動物園にいます。
全国の動物園を巡って兄弟を探してみるのも面白いかもしれません。
憧れのレッサーパンダあんなに可愛い顔つきでふさふさした尻尾・フワフワの身体、膝にのせて触ってみたいですよね?
もちろん動物園の飼育委員さんはふれあい、エサを与えていてうらやましい限りですが、動物園ではペットのように人間主体で飼育はしません。
あくまでも彼らは野性動物であり、私たち人とは直接的な関わりを持たないほうが良い動物です。
人間が介入しすぎると彼らは野性の本能を忘れて飼い殺しになってしまい、繁殖能力「生きる力」を失って種の存続の危機に陥ってしまうそうです。
完全人工保育で育ったレッサーパンダなら触っても問題ないでしょうが、基本的にはレッサーパンダは人に慣れず、「ちょうど良い距離」を保ちながら私たちにその姿をみせてくれています。
レッサーパンダと人にとって大事なのはレッサーパンダの生態を理解し、絶滅の危機から抜け出せるように少しでも環境にやさしい生き方をしていくことですよね。
見守りながらも、ちょうど良い距離でふれあいをしてみたいものですよね?
こちらで関東近郊でレッサーパンダが見れる、触れ合えるおススメの 動物園 をご紹介します。
※こちらで紹介する情報は現在時点のものであり、各動物園のレッサーパンダの状態により変更になっている可能性があります。詳細は各動物園にお尋ねください。
棒に果物をさしてエサやり体験できます
筆者が実際に参加した時の写真です
レッサーパンダの他にもたくさんの動物がいてカピバラに触ったり、温泉に入っているカピバラを観察できます。
ドッグショーや珍しい猫のショーもあり楽しめます。
エサやり体験も豊富で動物との距離が近いです。
園内もとても広く一日いて飽きないので家族連れも楽しめますよ。
冬季はお山の上にあるので大変寒いので防寒対策をしっかりしていきましょう。
所在地 : 〒329-3223 栃木県那須郡那須町大島1042-1
電話番号 : 0287-77-1110
営業時間 :
平日:10:00~16:30
土日祝日・特定日:9:00~17:00
冬季10:00~16:00
特徴 :
那須連山の少し山の上にあるテーマ―パークです。
園内には犬、猫、カピバラなど数多くの動物を観察したり、ショーを楽しんだりすることができます。
もちろんレッサーパンダもいて、飼育員さんがレッサーパンダの生態について解説してくれる「レッサートーク」ではエサやり体験もできますよ。
このエサやり体験の距離が近いです。間近でかわいいレッサーパンダの観察ができるのです。
とにかくお客さんとレッサーパンダの距離が近いのでお勧めです!
レッサーパンダの展示数も多くコンパクトな動物園で回りやすいです。
山の上にあり、高低差があるので動きやすい格好での観光がおススメです。
キリン やライオンもいて見ごたえがあり、さらには植物園も併設されております。
モノレールを利用して山を登ることもできます。
所在地 : 〒388-8016 長野県長野市篠ノ井有旅570-1
電話番号 : 026-293-5167
営業時間 : 9:30~16:30
特徴 :
とにかくレッサーパンダとの距離が近く、手を伸ばせば届く距離にレッサーパンダがいます。
園内の子たちはとても人慣れしていて逃げる様子がないので、写真も撮り放題です。
そしてこちらのメインイベントともいえるのが「ロン君のお散歩タイム」。
こちらではなんと憧れのレッサーパンダに触ることができます。
ロン君は人工保育で育ったレッサーパンダで、飼育員さんの肩にのって登場して皆さんをお出迎えしてくれます。
※7月~9月の間はロン君が高齢のためこちらのイベントは中止しています。その後の予定は未定。
レッサーパンダブームの火付け役になった風太君がいる動物園です。
園内には季節の花々が咲いており、四季折々のお花も観察できます。
イベントも定期的に複数開催しているので楽しめますよ。
所在地 : 〒264-0037 千葉市若葉区源町280番地
電話番号 : 043-252-1111
営業時間 : 9:30~16:30
特徴 :
風太くんとそのファミリーがお出迎えしてくれます。
レッサーパンダはもともと立つ習性があり、周囲を警戒したり、遠くを見るときに立ち上がります。
立つことで大人気だった風太くんは、13歳を越えていますが現在も元気な姿を見ることができます。
東京都内から近くアクセスしやすい動物園です。
動物のスポットガイドという飼育員さんによるお話がきける機会が充実しています。
コアラを最初に飼育した動物園でコアラにもあうことができます。
東京でのデートなどにもピッタリの行きやすさでおすすめです。
所在地 : 〒191-0041 東京都日野市程久保7丁目1-1
電話番号 : 042-591-1611
営業時間 :
9:30~17:00
毎週水曜日定休日
特徴 :
東京でレッサーパンダの飼育数が多い動物園です。
こちらでは2016年に生まれた子供のレッサーパンダも観察できますよ。
アクセスも良く、都会とは思えない自然に囲まれた広い動物公園です。
野外に展示スペースがあり、より野性の生活をみることができます。
レッサーパンダは見た目からすべてにおいて私たちを魅了する力をもった愛らしい動物です。
これからもふれあい、彼らの生活に寄り添うためには絶滅の危機から救い出さなくてはなりません。
今後レッサーパンダの数が安定して増え続け、より私たちの生活に身近になればよいですね。
こちらの記事を参考にレッサーパンダに興味を持っていただければ幸いです。
最終更新日 : 2020/11/19
公開日 : 2017/08/15