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アカヒレの繁殖方法や稚魚の育て方を解説






熱帯魚初心者からベテランまで、広く愛されている魚の一種であるアカヒレ。

とても小さな体ですが、丈夫で飼いやすく、美しいヒレが特徴的な魚です。
「コッピー」という別名で販売されていることも多く、こちらの名前で把握している方も多いかもしれません。

実際にアカヒレを飼い始めてその魅力を知っていくと、繁殖にチャレンジしてみたいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、そんな方向けにアカヒレの繁殖方法について解説していきます。

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【目次】アカヒレの繁殖方法や稚魚の育て方を解説

 

アカヒレの繁殖方法

アカヒレのオスとメスの見分け方

アカヒレは放任主義

アカヒレの繁殖に必要なもの

ウィローモス(水草)

園芸用鉢底ネット

水槽

フィルター

ヒーター

ブラインシュリンプ

アカヒレの具体的な繁殖方法について

人工繁殖について

人工繁殖の方法

自然繁殖について

自然繁殖の方法

アカヒレの稚魚の育て方

エサを与える

水質を維持する

親魚と同じ水槽に戻す場合

繁殖に失敗はつきもの

さいごに

 

 

アカヒレの繁殖方法

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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熱帯魚だと思われがちなアカヒレですが、実は熱帯魚ではなく温帯に生息している 「温帯魚」 です。

温帯に生息している彼らは水温が20〜25度くらいになる、春から秋にかけて繁殖します。

 

繁殖期を迎えたアカヒレは、オスとメスを数匹同じ水槽に入れるだけで繁殖します。

しかし、親魚が卵を食べてしまう性質があることから、水槽に入れるアカヒレの数はなるべく少なくしておくと良いでしょう。

 

アカヒレはとても飼いやすい魚であり、比較的繁殖させやすい魚でもあります。

ただ、産卵させるまでは簡単でも、稚魚を無事に育てるのはやや難しいと言われています。

 

アカヒレのオスとメスの見分け方

 

 

アカヒレを繁殖させるためには、オスとメスを見分ける必要があります。

しかし、アカヒレは成熟するまでほとんどオスとメスの見分けがつきません。

 

成熟したオスは全体的にスリムな体型で、繁殖期になると尾びれが赤くなります。

そして、メスを産卵させるべく、しつこく追いかけまわします。

 

一方のメスは、成熟するとオスよりもお腹が丸く、大きくなっていきます。

追いかけられている個体がいたら、メスである可能性が高いと思われます。

 

そうとはいえ、特徴がはっきりと出ない個体も多く、見分けが難しいことも少なくありません。

繁殖をさせる場合は、なるべく色が強いオスだと思われる個体と、お腹が大きいメスだと思われる個体を数匹ずつ同居させると良いでしょう。

 

アカヒレは放任主義

 

コイ科であるアカヒレは、産卵する時に水草や石に卵を産み付けるようなことはしません。

なんと特に場所を決めず、卵を産みながらあちこちにばらまいてしまいます。

 

そして、親魚は卵を産んだら産みっ放し、卵や稚魚の面倒を見ることは一切ありません。

挙げ句の果てに、自分で産んだ卵を自分で食べてしまうこともあるという、なんとも不思議な性質を持っています。

 

 

アカヒレの繁殖に必要なもの

 

 

繁殖方法について解説していく前に、まずはアカヒレを繁殖させるために必要なアイテムをご紹介します。

 

ウィローモス(水草)

 

 

まずはウィローモスという水草を用意してください。

ウィローモスは水生のコケで、熱帯魚を扱うショップでよく販売されています。

 

水槽にウィローモスを敷いてあげると、産み落とされたアカヒレの卵がウィローモスにくっつきます。

そして、ウィローモスの中に入り込んだ卵は親魚に見つかりにくくなり、食べられにくくなります。

 

ウィローモスは卵や稚魚の隠れ家になり、また生まれて間もない稚魚のエサにもなります。

セッティングする時は、軽くほぐして繁殖用の水槽や稚魚を育てる水槽ともに多めに敷いておくと良いでしょう。

 

園芸用鉢底ネット

 

 

こちらは必須ではありませんが、あると便利なアイテムです。

園芸用の鉢底ネットを水槽の底に敷いておくと、産み落とされた卵がネットの目を通して下に落ちます。

卵と親魚を簡単に隔離できるため、親魚による食害を防ぐことができます。

 

ネットの目は親魚が通ることができず、卵が通ることができるサイズにしてください。

あまり大きい目のものにすると親魚が通ってしまったり、通ろうとして体が詰まってしまったりするので注意が必要です。

親魚の大きさは約4cm、卵の直径は約1mmと考えれば良いでしょう。

 

水槽

 

 

ここまで何回も触れていますが、アカヒレは産んだ卵を食べてしまう習性があります。

そのため、人工繁殖させる場合は産卵後の親、もしくは卵を移動させるための水槽を用意する必要があります。

 

水槽は大きければ大きいほど水が多く入るため、水質の変化が緩やかになります。

アカヒレは小さな魚ですが、繁殖用の水槽も稚魚用の水槽もできれば大きめのもの(45cm〜)を用意すると良いとでしょう。

 

フィルター

 

 

アカヒレの水槽も水質を維持するために、フィルターを設置することが望ましいです。

しかし、アカヒレの卵や稚魚は非常に小さいため、フィルターの種類によっては吸い込まれてしまう可能性があります。

対策としては水を吸い込む部分がスポンジになっている、スポンジフィルターを使うと良いでしょう。

 

ヒーター

 

 

アカヒレは水温が20〜25度になると繁殖します。

無加温では春〜秋にかけて繁殖しますが、水温を保つことができれば通年繁殖させることができます。

温帯魚であるアカヒレ自体は無加温でも飼うことができますが、繁殖を楽しみたい場合はヒーターを使って水温を維持すると良いでしょう。

 

ブラインシュリンプ

 

 

非常に栄養価が高い、小型の動物性プランクトンです。

ブラインシュリンプは卵の状態で販売されており、必要に応じて孵化させて使用します。

ブラインシュリンプは塩水に入れて、エアレーションをすればおおよそ24時間後に孵化して稚魚に与えられる状態になります。

 

ブラインシュリンプを孵化させる工程は慣れるまで少し大変ですが、稚魚を育てるために頑張りましょう。

孵化させるのが苦手な人や面倒な人は、冷凍のブラインシュリンプを使っても良いでしょう。

 

 

アカヒレの具体的な繁殖方法について

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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必要なアイテムを確認した後は、アカヒレを繁殖させる具体的な方法をご紹介します。

 

アカヒレの繁殖方法には 「人工繁殖」 「自然繁殖」 の2つの方法があります。

投稿目ではそれぞれのやり方と、メリットとデメリットを解説します。

 

人工繁殖について

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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まずは人工繁殖の方法について解説します。

人工繁殖は卵と親魚を隔離し、人の手で卵を孵化させて稚魚を育てていく方法です。

 

人工繁殖の方法

 

まずは繁殖用水槽の底にウィローモスを敷き、ウィローモスの上に園芸用の鉢底ネットを敷いておきましょう。

そこに数匹の成熟したオスとメスを入れ、産卵が確認できたら親魚もしくは稚魚を取り出して別の水槽に移します。

 

ここで卵を隔離するか、親を隔離するかは好きな方を選んで構いません。

しかし、卵は非常に小さく、1つ1つ探して取り出すのは非常に根気がいる作業になります。

親魚を取り出した方が確実であること、手間がかからないことから、初心者の方には親魚を取り出す方をおすすめします。

 

なお、先述の通りアカヒレは産卵の際に卵をばらまいてしまいます。

卵を取り出す場合は、水槽に砂利を引かないでおくことをおすすめします。

砂利の間に卵が入り込んでしまうと、探すのが余計に大変になってしまうためです。

 

親を取り出す場合は、砂利を敷いておいても良いでしょう。

砂利の間に卵が落ちれば親に食べられてしまう可能性が減るため、ネットを敷かなくてもある程度の卵を確保できますよ。

 

人工飼育のメリット

 

  • 上手に孵化させ、育てることができれば自然繁殖よりはるかに多くの稚魚を残すことができる
  • ブラインシュリンプを用意するなど「稚魚を育てている」感を強く味わうことができる

 

人工飼育のデメリット

 

  • 水槽を2つ用意する必要があり、スペースが必要になる
  • アカヒレの稚魚は育てるのが難しく、上手くいかないと全滅してしまう可能性がある

 

自然繁殖について

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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親魚もしくは稚魚を取り出さず、自然に任せる繁殖方法です。

稚魚が育つかどうかは完全なる運任せですが、手間がかからないためとても簡単です。

 

自然繁殖の方法

 

自然繁殖を成功させるためには、繁殖用の水槽になるべく多くのウィローモスを敷きましょう。

また、水槽に砂利を敷いて、産み落とされた卵が隠れるようにするとなお良いでしょう。

セッティングが完了したら成熟したオスとメスを入れ、産卵や稚魚の孵化を待つだけです。

 

ウィローモスは稚魚のエサになるだけではなく、卵や稚魚が親魚からの攻撃を避けるための避難所になるため、たっぷり入れてあげることをおすすめします。

上手く育てば、大きくなった稚魚がいつの間にか水槽で泳いでいることでしょう。

 

自然繁殖のメリット

 

  • 繁殖用水槽にウィローモスを入れて待つだけなのでほとんど手間がかからない
  • 水槽をもう1つ用意する必要がないため、余計なスペースが必要ない

 

自然繁殖のデメリット

 

  • 卵や稚魚が親に食べられるなどの事故が多く、ほとんど稚魚が残らない可能性がある
  • いつ何が起こっているかわかりづらく、繁殖させている実感がやや薄い

 

 

アカヒレの稚魚の育て方

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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人工繁殖を行う場合は、アカヒレの稚魚を育てる必要があります。

当項目では、アカヒレの稚魚の育て方を見ていきましょう。

 

エサを与える

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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アカヒレの稚魚は非常に小さいため、生まれてすぐに人工飼料やブラインシュリンプなどを食べることができません。

 

最初は私たちの目には見えない、ウィローモスにつく微生物を食べて育ちます。

そのため、ウィローモスはなるべく多く入れておくことをおすすめします。

 

稚魚がある程度大きく育ち、動くようになってきたらブラインシュリンプを沸かして与えましょう。

生後1週間前後でこの段階に達することが多いです。

 

ブラインシュリンプをきちんと食べられるかどうかが稚魚の命運を分けます。

ブラインシュリンプを食べるとお腹が赤くなるので、食べたかどうかの確認は簡単にできますよ。

 

水質を維持する

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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体が小さなアカヒレの稚魚は水質の変化に弱く、水質が一気に変わると弱って死んでしまうことがあります。

 

よほど水が汚くない限りは、無理に水換えをしないようにしましょう。

稚魚がある程度大きくなるまではスポイトなどを使って汚れを部分的に取り除き、その分と蒸発した分の水を足してあげるくらいでも良いでしょう。

 

なお、稚魚は親魚と同じく無加温でも育ちますが、加温した方が早く成長します。

 

親魚と同じ水槽に戻す場合

 

小さなうちに親魚と同じ水槽に戻すと、食べられてしまう可能性があります。

稚魚が2cmくらいの大きさになったら同居させても良いでしょう。

 

繁殖に失敗はつきもの

 

アカヒレの稚魚は小さすぎてちょっとしたことで死んでしまい、なかなかうまく育たないことがあります。

もし失敗してしまった場合も落ち込みすぎずに原因だと思われることを考えて、次回に生かしましょう。

 

 

さいごに

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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今回はアカヒレの繁殖方法について解説してきました。

アカヒレは産卵をさせることは簡単でも、稚魚を成魚まで育てるのは意外と難しいところがあります。

 

しかし、その分繁殖が成功した時の感動はひとしおです。

まずは自然繁殖をやってみて、慣れたら人工繁殖にチャレンジしてみはいかがでしょうか。

 

※合わせて読みたい:  アカヒレの種類と飼い方


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