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ブラックモーリーは中米に生息しているカダヤシ科の熱帯魚で、モーリーを改良した魚です。
モーリーの中でもメラニン色素が多い黒化個体を固定し、品種としたもので、頭の先から尻尾の先まで全身が真っ黒な色をしています。
ブラックモーリーは丈夫でとても飼いやすくて繁殖させやすいこと、水槽につく厄介なコケや油膜を食べてくれることから、熱帯魚初心者からベテランの方まで幅広く愛されています。
ブラックモーリーの野生種である「 モーリー 」はメキシコ、コロンビア周辺に生息しています。
ブラックモーリーの 平均的なサイズは全長8cm程 です。
カダヤシ科に属する熱帯魚はオスよりメスの方が大きい傾向にあります。
ブラックモーリーは
雑食性の熱帯魚
です。
雑食性ですが、草食性の傾向が強く、水槽につくやっかいなコケや油膜を食べてくれます。
ブラックモーリーの特徴は何と言っても、名前の通り全身が真っ黒なことです。
色の濃さは個体によって幅があり、全身灰色だったり斑点が入ったりする場合もあります。
カラフルな熱帯魚と混泳させると、ブラックモーリーの黒色がより一層引き立ち、良くも悪くも非常に目立ちます。
水槽の掃除屋としてブラックモーリーを入れたいけれど、水槽の色彩が崩れてしまうことから、入れるかどうか迷っているという方も少なくないようです。
ブラックモーリーは 卵胎生という繁殖方法で殖える熱帯魚 です。
他の魚のように卵をそのまま産むのではなく、胎内で卵を孵化させてから稚魚の状態で産み落とします。
ブラックモーリーの繁殖はとても簡単で、オスとメスのペアで水槽に入れておくだけであっという間に殖えます。
そのスピード感といえばショップにいる間やショップから持ち帰る間に交尾していて、自宅の水槽に入れたらすぐに稚魚を産んだという話もあるほどです。
なお、ブラックモーリーは1回に20匹程度の稚魚を産みます。
小さなうちは親や混泳している他の魚に食べられてしまう可能性があるため、きちんと育てたい場合は、別の水槽に隔離するか水槽に産卵箱を設置すると良いでしょう。
稚魚には細かく砕いた人工飼料、もしくはブラインシュリンプを与えましょう。
ブラックモーリーの 平均的な寿命は2〜3年程 と言われています。
分類:条鰭綱 カダヤシ目 カダヤシ科
学名:Poecilia sphenops
英名:Black Molly
分布:中米(メキシコ、コロンビア周辺)
大きさ:全長8cm程
食性:雑食性(植物質を好む)
繁殖:
繁殖周期:1か月に1回程度
産仔数:20〜30匹
寿命:2~3年
ブラックモーリーはペットとして飼うことができます。
コケや油膜を取って水槽をきれいにしてくれることから、水槽の掃除屋として飼育する方も多いようです。
とてもメジャーな熱帯魚であるため、熱帯魚を扱うショップであれば扱っている可能性が高いでしょう。
通販を行なっているショップも多く、自宅にいながら購入することもできます。
1匹あたり200~300円で販売されています。
繁殖が容易であることから、かなり手頃な価格です。
ブラックモーリーは丈夫で温和な性格であることから、熱帯魚初心者でも飼いやすい種類と言われています。
しかし、最大で8cm程とやや大きくなること、繁殖しやすいことから、大きめの水槽を用意した方が良いでしょう。
ブラックモーリーは雑食性のため、熱帯魚用のエサや赤虫など何でもよく食べます。
しかし、どちらかといえば植物質のエサを好むため、植物質が入ったエサにした方が良いかもしれません。
ブラックモーリーやプレコのような、藻食性の熱帯魚用のエサも市販されています。
水槽につくコケや油膜を取って欲しい場合は、エサを少なめにすると良く働いてくれます。
コケ取り能力には個体差があり、コケを喜んで食べる個体がいれば全くコケを食べない個体もいるようです。
ブラックモーリーがコケを食べているのか、与えたエサを食べることができているのかよく観察してください。
痩せすぎたり太りすぎたりしていないか、体格や様子を見ながらエサを与える量や種類を調整してくださいね。
ブラックモーリーの適温は21~28℃と言われています。
適応できる幅が広く、水温に関してそれほどうるさい魚ではありません。
しかし、元々暖かい地域に住んでいる熱帯魚たちにとっては、日本の冬は寒すぎます。
熱帯魚たちは水温が下がると体が弱り、白点病という病気にかかりやすくなってしまいます。
水温が下がる時期に関しては、必ず水槽用ヒーターを入れてください。
ブラックモーリーは成魚になると8cmくらいの大きさになります。
また、繁殖しやすいことを考えると、 最低でも45cm水槽を用意した方が良い でしょう。
他の魚と混泳させる場合は、魚のサイズや数に合わせてさらに大きな水槽を用意してください。
ブラックモーリーはコケや油膜を食べ、水槽を掃除してくれる熱帯魚です。
ただ、想像以上に大食漢であり、フンをよくする傾向があるため、比較的水を汚す傾向にあります。
ブラックモーリーに限らず、水の中に魚がいる以上水槽の水は必ず汚れていきます。
熱帯魚を飼育する際は、必ず水槽のサイズに合ったフィルターを設置してください。
ブラックモーリーは元々淡水と海水が混じる、汽水域に住んでいる魚です。
そうとはいえ、淡水でも健康に育つことができるため、水槽の水を汽水にする必要はありません。
しかし、体調を崩した時や病気にかかった時は、塩浴をさせる必要があります。
塩浴に使う塩はスーパーで売っている天然塩でも良いのですが、アクアリウム用の塩を用意しておくと安心です。
ブラックモーリーは温和な個体が多く、多くの熱帯魚と混泳させることができます。
同じくらいの大きさで、温和な熱帯魚であれば争いが起こることは少ないとされています。
しかし、同じカダヤシ科であるグッピーや他のモーリーを同じ水槽に入れておくと、交雑してしまうことがあります。
交雑種は親の形質をある程度引き継ぐと考えられますが、どんな色や大きさになるかはある程度育ててみないとわかりません。
基本的に相性が悪い熱帯魚は多くありません。
ブラックモーリーが食べられてしまう可能性があるため、肉食性の魚と混泳させるのはやめましょう。
また、時折とても気性の荒く、他の熱帯魚を攻撃してしまうブラックモーリーがいます。
そのような個体の場合は隔離するか、水槽の中に魚たちの隠れ家となる流木や水草を入れるようにしてください。
ブラックモーリーは水族館より、家庭で飼育されている方が多い熱帯魚です。
水族館で大々的に名前を出して飼育展示されていることは多くありませんが、よく見ると熱帯魚の混泳水槽の中で飼育されていることがあります。
全身真っ黒な色を生かして、企画展に使われることもあります。
都内の街中にも関わらず、ペンギンやカワウソなど多くの動物や魚に会える水族館です。
飼育されているブラックモーリーは、正月の企画展などで活躍しています。
アクアプランツ水槽に青々と茂る水草と、ブラックモーリーの真っ黒な色のコントラストがとても綺麗ですよ。
住所:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル 屋上
マップ: Googleマップ
電話番号:03-3989-3466
入園料:
大人(高校生以上) 2,200円
小・中学生 1,200円
4才以上 700円
開園時間:8:30〜21:00
休館日:年中無休
公式ホームページ: サンシャイン水族館
とても丈夫で飼いやすい、ブラックモーリーについて解説してきました。
簡単に繁殖することから、繁殖を楽しむこともブラックモーリー飼育の醍醐味です。
しかし、本当にあっという間に殖えるため、殖えてしまった場合の対策をあらかじめ考えておいた方が無難です。
また、繁殖力が強い熱帯魚を繁殖させていくと、どんどん近親交配が進んでしまいます。
本格的に繁殖を進める場合には新たな個体を入れたり親を隔離したりする必要があり、意外と大変な一面も見えてくるでしょう。
それでもブラックモーリーの美しい黒色には、他の熱帯魚にはない存在感や魅力があります。
お手頃価格の熱帯魚ではありますが、お迎えする際はしっかりと準備を整えてあげてくださいね。
最終更新日 : 2021/11/02
公開日 : 2019/05/23