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犬用のガムと人間のガムは少し違います。
人間のガムはただ噛むためだけのもので食べることはできませんが、犬のガムは食べることができます。
材料も人間のガムとは異なり、牛皮やささみなど、犬が好む材料を用いて作られています。
犬の祖先は狼や狼の亜種とされています。
犬の祖先たちは集団で狩りを行い、大きな獲物でも協力して倒していました。
そして、獲物を食べる際には骨に付いた肉を食べるので、骨自体を食べることは少なくても、骨をかじることは必要不可欠であったと考えられます。
現在人間のペットとして飼われている犬は、大抵の場合狩りをしませんし、動物の肉を生のまま食べるということも少ないでしょう。
犬は人間との長い暮らしの中でかなり雑食性も持ち合わせるようになりましたが、肉が主食であることに変わりはありません。
また、犬は他の動物を狩って暮らしてきたDNAを引き継いでおり、骨や皮、加えてそれらに似た材質を噛むことは好きなのです。
犬用のガムは犬が好む材料で作られていたり、犬が好む匂いが付けられたりしているので、ガムが好きなワンちゃんは少なくないでしょう。
ただし、中にはあまりガムに興味を示さないワンちゃんもいます。
犬用のガムには、大きく分けて3つの用途に作られています。
ストレス対策用のガムは、長時間噛むことでストレスを発散させることを目的に作られたガムです。
硬く作られているものが多く、犬が長時間かじることができます。
犬が退屈しているときや、お留守番のときに暇を持て余さないようにするときに使うことできます。
犬がガムを噛むことによって、歯磨きの効果や口臭を軽減する効果があるものが歯磨き用ガムです。
歯磨き用ガムは歯の汚れを取り除きやすい形状になっていたり、消臭成分が含まれていたりします。
しかし、愛犬の口腔ケアをガムを噛むことだけに頼ることはおすすめできません。
犬は虫歯にはなりにくいのですが、歯周病は発症しやすいので、犬の健康を守るためには口腔内のケアはとても大事です。
犬の口腔内を健全に保つためには、歯ブラシ等を使った歯磨きが必要であり、歯磨き用ガムだけではあまり効果は期待できません。
歯磨き用ガムは、あくまでも犬の口の中の健康を悪化させない補助として用いる方が良いでしょう。
おやつ用のガムは、犬が好きなささみが巻いてある、いい匂いがするなど嗜好性が高いガムのことです。
他のガムと比べて少し柔らかめに作られていることが多く、このタイプのガムが大好きな子は多いでしょう。
おやつや訓練の際のご褒美として使うことができますが、味が濃くカロリーも高めに作られているため、与え過ぎは肥満の元になりますし、おやつの味に慣れてしまうと主食として食べなければならないドックフードを食べたがらなくなることもあります。
そのため、ときどき少しだけあげるようにすると良いでしょう。
犬用のガムの材料は主に以下のようなものです。
その他にチーズやデンプン、スクラブ成分などの材料が加えられているものもあります。
事前に何でできているかを確認してから、ワンちゃんが好むものを選ぶといいですね。
犬用に作られているガムなのだから安全だろうと考える飼い主さんは多いと思いますが、ガムを食べることによって事故が発生することは無いわけではなく、与える際には注意が必要です。
海外では犬用ガムによる死亡事故も発生しています。
犬用のガムはたいてい犬が長く噛むことが出来るように作られていますが、硬さは様々なものがあります。
特にストレス解消用のガムはかなり硬く作られていることが多いです。
硬すぎるガムを与えたことによって、歯が欠けてしまう恐れもないわけではありません。
小型犬は歯や牙も小さいので、愛犬に合った硬さのガムを与えてあげるようにしましょう。
犬はもともと、食べ物をあまり噛まずに丸飲みする性質があります。
硬くて大きめのガムをそのまま丸飲みにすることはないかもしれませんが、噛んでいるうちに小さくなってきたガムを丸飲みすることはあるでしょう。
丸飲みしたからといって直ちに健康に被害が出るわけではないものの、ガムが好きな子がたくさんの量のガムを丸飲みしてしまえば、消化不良を起こしてしまう可能性はあります。
唾液でベタベタになってしまったガムは、消化器官の中でくっついて固まってしまうことがあります。
また、固まったガムが消化器官に溜まってしまうと腸閉塞等の病気を発症してしまうこともあります。
症状が重症であれば開腹手術も必要になる場合もあるでしょう。
ガムは飼い主さんにとっては便利なものですが、特に丸飲みしてしまう傾向が強いワンちゃんには毎日与えるのは控えた方がいいですね。
ガムを丸飲みすることにより、喉に詰まり窒息するリスクがあります。
また、ガムの中には両端を結んである形状になっているものがありますが、犬が噛んでいるうちにこの結んである部分だけ切り離されてしまい、それを丸飲みしたときに喉に詰まってしまうという事故が起こる可能性があります。
実際に犬が危うく窒息しそうになり、慌てたという飼い主さんもいるようです。
犬の大きさに合ったガムを与えること、窒息する危険性がない形のものを選ぶことが大切ですね。
犬がガムを喉に詰まらせてしまった場合、口を大きく開けたり頭を上下に大きく振ったりする様子が見られます。
その他、同じところをぐるぐる回るなど普段の様子とは異なる行動をとることもあります。
犬がガムを喉に詰まらせて呼吸困難になってしまったときの応急措置としては、ガムが口の奥に見えるようであればピンセット等で引っ張り出してしてください。
また、肩甲骨付近を叩くと飲み込んだものを吐き出せることがあります。
呼吸ができるようであれば早急に動物病院に連れて行きましょう。
あらかじめ獣医に連絡し、何を飲み込みどんな症状であるかを伝えておくと、すぐに対処してくれるでしょう。
ガムが喉に詰まってしまうのではなく、アレルギーや中毒を起こして呼吸困難になってしまう可能性もありますので、ガムの材料が記載されている袋等も持って行ってください。
犬にはガムを与えたほうが良いのでしょうか。
ガムを与えることで、ストレスを解消できたり、愛犬の口の健康を守るのに役立ったりするという便利な面もありますが、ガムは必ずしも犬に与えなくてはならないものではありません。
愛犬に合ったものを与えないと事故を起こす可能性もありますし、与え過ぎはかえって健康によくありません。
ガムは長時間噛むことができるものが多いく、お留守番時の暇つぶしにも役に立ちますが、事故が発生する可能性もあるので、愛犬に与える際は飼い主が見守った方が安全に食べることができるでしょう。
お留守番のときに与えるガムは、長時間は持たないかもしれませんが、ささみで作られたものなど、窒息する危険がない素材で作られたガムを選ぶようにするといいですね。
ガムにはストレス発散や歯磨きの効果などが謳われているものも多くありますが、ガムさえ与えておけばいいというわけではありません。
日々の暮らしで愛犬にストレスを与えないようにするのは犬との暮らしでは基本のことですし、歯磨き用ガムを与えるだけではなく、飼い主さんがワンちゃんの歯磨きをしてあげることも大切です。
ガムはあくまでもその効果が期待できるアイテムという程度の認識にとどめ、ガムの機能を過信しないようにしましょう。
犬に与えるガムの選び方を解説します。
前述したとおり硬いガムは長持ちしますが、硬すぎると犬の牙や歯が折れてしまうことがあります。
また、老犬になれば硬すぎるガムは噛むことが困難でしょう。
愛犬の大きさや年齢等を考慮した上でガムを選んであげてください。
ガムの大きさや形状にも気を付ける必要があります。
犬がガムを食いちぎっても、窒息しない大きさである物の方が安全に食べることができます。
また、結び目があるガムを与えるときは、かじっているうちに結び目の部分だけが取れてしまい丸飲みしてしまうことも考えられます。
その部分がのどに詰まりそうな大きさであれば、極力避けた方がいいですね。
犬が噛むことができて、前足で押さえることができるくらいの大きさのものを選びましょう。
犬にもアレルギーがあります。
ガムの材料である牛革にアレルギーを示す犬も稀にいるため、最初に与える際は少しだけ与えて様子を見る方が良いでしょう。
最近ではアレルギーに対応したガムも売られていますので、アレルギーが心配な場合はそのようなガムを利用するといいですね。
犬のガムの材料をよく見ると着色料や防腐剤、酸化防止剤などが含まれている場合が少なくありません。
着色料は飼い主の購買意欲を増進させるためのものであり、全く犬には必要ありませんね。
最近では無添加のガムも発売されていますので、できればそれらを選んであげるようにすると良いでしょう。
ガムは添加物が多く入っているものが少なくないため、市販のガムを与えたくないという飼い主さんもいらっしゃいます。
市販のガムの代わりにブタの骨を使用することができます。
作り方はいたって簡単です。
豚の骨を10分ほど煮て、ハサミでカットすれば出来上がりです。
ハサミはキッチンバサミや枝きりバサミなど、固いものでもカットできるものを使用すると骨を切ることができます。
犬は豚の骨を好むことが多いですし、消化不良が起こりにくいというメリットがあります。
ただし、骨を与えすぎると便秘になることがありますから、与えすぎには注意してください。
ときどき少しだけ与えるといいですね。
その他、豚肉にアレルギー反応を示す犬がいるので、最初は少量のみを与えて様子を見てください。
手に入りやすい骨としては鶏の骨が挙げられますが、鶏の骨は縦に割けることが多く、犬の消化器官を傷つける可能性があるため、犬には与えないようにしましょう。
犬用のガムは上手に使えば、口腔内を清潔に保つのに役立ったり、犬のストレス解消に効果的だったりします。
しかし、注意して与えないと事故が起こる可能性も否定できません。
犬にガムを与える際は、愛犬に合った大きさや固さのものを与えるようにしましょう。
また、与えっぱなしにせず、ある程度楽しんだらあとはしまっておく、丸飲みそうな大きさになったら残りは捨ててしまうようにすると事故防止に役立つでしょう。
最終更新日 : 2020/10/28
公開日 : 2019/04/09