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「 コウモリ 」と聞いて吸血鬼を思い浮かべる人は少なくありません。
その為、コウモリは“血を吸って生きている”と思う人が多いのですが、実際のところ血を吸うコウモリ自体はかなりの少数派になるのです。
見た目からすると血液を吸いそうな恐ろしい印象を抱きますが、実はコウモリはペットとして飼育する事もできるのです。
今回はコウモリの中の「オオコウモリ」についてご紹介していきますので、“コウモリの飼育”について興味がありましたら、ご参考にして下さい。
コウモリは小さなイメージがありますが、オオコウモリは名前の通り大きな種類が多く、翼を広げた時の大きさが2mにも達することも珍しくありません。
ただ、小さめのオオコウモリであれば20cmしかない場合もあり、一口に「オオコウモリ」といっても種類が違えば大きさも変わってくるのです。
オオコウモリは「別名:フルーツコウモリ」とも呼ばれており、花蜜や果実を主食としています。
一般的なコウモリであるココウモリ類は、昆虫を主食としているのに対してオオコウモリは花蜜や果実を主食としているので、同じコウモリという種類の中でも食生活は全く異なる事が分かります。
オオコウモリはその大きさや見た目に反して植物食となるので、イメージとは異なり、親しみやすさを覚える人もいるのかもしれません。
コウモリは視覚が発達していない為、超音波を発信してその音の反響をキャッチすることで獲物や障害物を確認しております。
これを「反響定位」と呼んでいますが、それに対してオオコウモリの場合は、視覚が発達しているので、超音波ではなく視覚を頼りにして飛行しています。
その影響もあり、オオコウモリの容姿は耳が小さく目が大きくなるので、見た目が可愛らしく、最近ではペットとしての需要も高まっているのです。
コウモリは世界中に生息しています。
鳥類 と同じレベルの飛行能力があるからこそ世界各地にコウモリが生息しています。
オオコウモリは主に熱帯地域に生息しておりますが、日本でも小笠原諸島と琉球列島に生息しています。
中でも小笠原諸島に生息している「オガサワラオオコウモリ」は現在200~300頭ほどしかいないとされており、絶滅の危機が心配されています。
小笠原諸島にとってもオガサワラコウモリの存在は大きく、その生息数が増えるように様々な活動も行われているので、小笠原諸島にとっては親しみのある生き物であることが分かるのです。
コウモリの中でも視覚が発達していることから、大きな目を持っているオオコウモリ。
その可愛らしい見た目が人気を高め、ペットとしての需要も高まりをみせています。
しかし、コウモリをペットとして飼育するイメージが無い人であれば、「コウモリって飼う事が出来るの?」と疑問を抱くかもしれません。
一般的にはコウモリは野生で見る場合が多く、ペットとして飼育する印象がありませんが、オオコウモリはペットとして飼育する事が可能です。
ただし、ペットショップでも取り扱っている店舗は少なく、オオコウモリを入手する事は難しいといえます。
コウモリの輸入も禁止されていることから、国内で繁殖した場合のみペットショップで購入することができるので、飼育を希望される方は「2月~4月」と「8月~10月」にペットショップへ足を運ぶといいかもしれません。
オオコウモリの価格はおよそ50,000円~100,000円となります。
鳥類と同じレベルの飛行能力を備えているので、基本的には運動量が多くなる事になりますが、ケージから出す事が出来ないのであれば高さのあるケージを選ぶようにしましょう。
生息地が主に熱帯地域などの暖かい場所になるので、寒さには弱く気温の下がる時期にはペットヒーターの活用が好まれます。
ペットヒーターといっても 爬虫類 用のもので問題は無く、値段的にも3,000円程度で販売されている事が多いので、飼育方法に応じて購入をするようにして下さい。
それらに加えて、ボトル給水器と餌入れをケージ内に設置する事で、オオコウモリを飼育する環境が整います。
ただ、飼育する環境は整いましたが、見た目以上に餌を食べるので、餌代は月に5,000円~10,000円程度は掛ると思っていた方がいいでしょう。
オオコウモリの主食は花蜜や果物になります。
果物といってもすべてを食べるわけではなく、リンゴ、バナナ、ミカン、マンゴーが特に好まれます。
反対に、酸っぱい果物は食べない、もしくは苦手とする場合が多いので、様子を見ながら日によって果物の種類を変えて餌をあげるようにして下さい。
頻度としては、毎日朝食と夕食の2回餌をあげることになりますが、意外にたくさんの量を食べるので、餌入れには少し多めに入れるようにしましょう。
多めに入れる事で食べ残しも想定されますが、運動量が多く定期的に餌を食べるので、果物が傷んでいる場合において、取り除いてあげるといいでしょう。
毎回同じ果物をあげるのではなく、種類を変えることによって栄養バランスを整えてあげれば健康的に育つ事が出来ます。
オオコウモリ専用の餌はまだ無いので、他の動物用の餌ではありますが、栄養補助としてローリーネクターやピーポレンなどを上手く活用して健康維持に努めて下さい。
オオコウモリも病気を患うことはあり、室内で飼育していたとしてもケガのリスクは存在します。
しかし、その起こりうるリスクに対しての知識が無ければ、実際にその局面に遭遇した時に何もすることが出来ない恐れがあり、未然に防ぐ事も出来ないでしょう。
その為にも、オオコウモリが引き起こしやすい病気やケガについての理解を深める必要があるのです。
オオコウモリには専用の餌が無い事から、飼い主の裁量によって栄養バランスが左右されてしまいます。
その為、栄養バランスが原因として「尿路結石」や「肝疾患」を患ってしまう場合が多く、次第に弱まってしまうので、栄養バランスを心掛けた餌やり、定期的な栄養補給を意識するようにして下さい。
室内やケージでの飼育だとしてもケガのリスクは存在します。
ケージの隙間に挟まってしまうことで「手の骨折」や「脱臼」になることが多く、金網に引っ掛かる事でケガをすることもあります。
可能であれば、一日一回はケージから出して室内で遊ばせる事が好ましいですが、この時電気コードや観葉植物、ストーブといった物にぶつかる事でケガを負う場合もあるので、出来る限り障害物を取り取り除いて遊ばせるようにして下さい。
ただし、コウモリにしつけやトイレを覚えさせることはできないので排泄物によって部屋が汚れることを意識しなければなりません。
このようにオオコウモリには様々な特徴や注意点があることが分かります。
室内で遊ばせる際にも障害物を取り除いてあげる事で、ケガのリスクを防ぐ事が出来、快適に遊ぶ事ができるようになります。
部屋の明るさも薄暗くすることで、オオコウモリにとって快適な空間となるので遊びまわるようになるかと思います。
静かに餌を持って近づけば食べる事もあり、慣れてくれば飼い主の顔も覚えてくるので、可愛らしい一面を見る事ができるでしょう。
しかし、生き物を飼育する以上そこには苦労もあるので、大変な部分もありますが、育てていく事で可愛らしい一面を目にする事ができて楽しさも感じられるので、これからオオコウモリの飼育を考えている人はこうした部分を考慮した上で購入する事を決めるようにして下さい。
「生き物を大切にする」ということは飼い主の責任であり義務になりますからね。
最終更新日 : 2020/10/26
公開日 : 2017/12/03