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一大ブームを巻き起こしたかわいいカピバラさん!ペットとして飼えるの?
カピバラを見て癒されるには 動物園 に行かなくてはいけませんが、動物園に行く暇がない、近くに動物園がないなど、なかなか大好きなカピバラを見たり触ったりすることができない方もいるかと思います。
しかし、カピバラがお家で飼えれば、毎日家で癒されますよね。
日本では珍しいですが、海外ではペットとして飼育されている例も意外と多いんです。
そこで今回は、カピバラをペットとして飼うにはどのような準備が必要なのか、また費用、餌など気になるポイントをまとめました。
カピバラをお家で飼うには、まずカピバラのことについて知っておきましょう。
カピバラはネズミの仲間で、齧歯目テンジクネズミ科に分類されます。
生息地は、主に南アメリカのアマゾン川近辺に分布しています。
世界最大のネズミとしても有名です。
草食性で体重は50kg~60kgくらいになり、野生下で5〜10年ほど、飼育下では10年以上生きることもあります。
群れにオスは1匹で、あとは全員メスで構成されています。
オスは、鼻の頭にコブのようなモリージョと言われる臭腺があり、メスにはそのコブがありません。
モリージョからは白い分泌液が出て、テリトリーを示すための臭いをつけをします。
動物園などで見かけるカピバラはほとんどがメスなので、モリージョのあるオスを見つけられたらラッキーです。
動物園で見ることが一般的なカピバラ。
そんなカピバラをお家で飼育するにあたって、動物園と同じ環境を作るのは難しいです。
そこで、出来る範囲での飼育方法をご紹介します。
カピバラは完全な草食性なので、牧草や樹皮、野菜、少量の果物などを主食にしています。
その他に、動物園ではペレットなどの固形のフードも食します。
齧歯類のカピバラは一生歯が伸び続けるので、それを削るためにも硬さのあるペレットを食事に組み込みます。
食欲旺盛な子だと1日に2~3kgほどの食事を数回与えなくてはいけないので、食費だけでもばかになりません。
カピバラは、気温の暖かい水辺に暮らしています。
泳ぐことも得意で、水かきもついています。
お風呂や子供用のプールでは小さすぎるので、カピバラ泳げるくらいの水辺を用意するのが、カピバラを飼育する上で一番難しいことかもしれません。
なお、カピバラは水中でトイレを済ませるので、毎日水を抜いて掃除して新しい水と交換してあげる必要があります。
カピバラは齧歯類で一生歯が伸び続けます。
世界最大のネズミと呼ばれることもあり、その歯はすごく強力です。
リンゴやキャベツなど、一齧りで粉々になります。
一緒に暮らすにしても、人間と同じ場所で生活をするとカピバラはじゃれているつもりでも、人間は噛まれたらひとたまりもありません。
そこで、カピバラが暮らす専用の場所を作ってあげる必要があります。
家の中で飼うと、柱や階段を破壊する可能性があるので、屋外で飼うことをおすすめします。
実際に海外で飼っている人もおり、家の前の川で放し飼いにしていたり、庭にプールを作ってあげてその周りに柵を張り、カピバラのお家にしている人もいます。
ただ、カピバラは暖かいところに住んでいる動物で、日本の冬の寒さには屋外では耐えられないので、小屋を建てて動物用のヒーターなどを設置したり温水にしたりと、寒さ対策が欠かせません。
カピバラをペットで飼育したいと言っても、他のペットとは違い、様々なものが必要になってきます。
ここでは、カピバラをお迎えするにあたって必要な費用を計算していきます。
先程の飼育編でもご紹介しましたが、カピバラは1日に数回、2~3kgのご飯を食べます。
乾草に果物に野菜、安い八百屋さんなどを利用したとして、量を食べるので最低でも1日に1~2万円かかることになります。
カピバラによって食べる量は違いますが、大きくなればなるほど食費は増えていきます。
カピバラを飼うにあたり、今のままの家で飼える人はそういないと思います。
カピバラを飼うためには、新たにカピバラの生活に合わせた家を作ることが必要になってきます。
家の中で飼うのは厳しいので、庭などを利用するとして、プールを設置するのに大きさにもよりますが、100~200万円くらいはかかるでしょう。
そこに、柵を自分で取り付けたとして、材料費で20~30万円くらいはかかります。
カピバラを飼う際に必要な維持費として、以下のようなものがかかります。
これらを1つでも怠ると、カピバラは生活ができなくなってしまいます。
皆さんが一番気になっているのが、カピバラ自身の値段だと思います。
これは、今まで出てきた金額に比べると意外と安く、60~80万円ほどでお迎えすることができます。
それでも普通のペットと比べたら高い方でしょう。
これは1匹でカピバラを飼う場合の値段なので、何匹か群れで飼いたいと思っている方は、その頭数分かかることになります。
ほのぼの癒し動物のカピバラを飼育するにあたって押さえておきたいことをご紹介しました。
ただ、日本では実際に飼っている人は少なく、ペットとして飼うのが非常に難しい動物です。
カピバラが生活できる環境を整え続けるのが難しいのと、超大型犬と同様に体格が60kgともなれば、病気になって動物病院に行くのも一苦労ですので、なかなかペットには向かないでしょう。
最近ではカピバラを販売している牧場もあるので、ネット検索でいくつもお迎え可能な箇所が表示されるようにはなっています。
カピバラに触ったりして、間近で癒される動物園なども増えてきているので、その近くに住む方が手っ取り早いというのは、筆者がカピバラを見に動物園に通っていて実際に思ったことです。
もしカピバラを飼いたいと思う方がいらっしゃいましたら、最後までカピバラのお世話をしてあげられる人、環境などを整えてから飼いましょう。
その際には本記事を参考にして頂けると幸いです。
監修:獣医師 山口 明日香(やまぐち あすか)
日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科卒後、2つの動物病院に勤務し、現在も臨床獣医師として働く。
ワークライフバランスを整えるため、在宅でのLINEおよび電話による健康相談、しつけ相談も開始。
その過程で、病気のみならず各種トレーニングと問題行動の大変さ、大切さを知る。
今後は学校飼育動物学で学んだ動物飼育と、子供の情緒の発達についても発信し、獣医動物行動研究会において問題行動の知識を深め、捨てられる動物が減るように正しい情報を伝えるべく模索中。
最終更新日 : 2023/12/25
公開日 : 2016/06/06