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デグーの寿命はおおよそ5~8年だといわれています。
それほど大きさが変わらない同じネズミの仲間であるハムスターの寿命が2~3年であることを考えると、かなり長生きする傾向にあるといえます。
なお、デグーは4歳ころからシニアといわれていますが、中には10歳を越える
ご長寿デグーも見られます。
デグーの寿命について考えるにあたり、まずはデグーと人間の年齢を比較してみましょう。
デグーの年齢→人間の年齢
デグーは生後半年くらいまで急激に成長し、生後1年ほどで大人(人間でいう20歳)になります。
その後、1歳を越えたデグーにとっての1年は、人間にとっての10年と同じくらいだと考えられています。
実際に、デグーの寿命を伸ばすために私たちにはどんなことができるのでしょうか。
この項目では、デグーを長生きさせるためのポイントを説明していきます。
デグーを迎える時は、信頼できるペットショップやブリーダーから迎えましょう。
なぜなら、ペットショップやブリーダーの中には遺伝病や血の濃さなどを一切考慮せず、適当に繁殖させて売ってしまえばいいと考える悪徳な業者も存在するからです。
お迎えする場所を選ぶときは、最低でもケージや店内が衛生的かどうか、デグーの食生活を牧草を中心にしているか、飼い方を聞いた時にきちんと対応してくれるかどうかという点だけでもチェックしてください。
なお、デグーの野生色は“アグーチ(ノーマル)”と呼ばれる茶色いカラーです。
アグーチの個体だから長生きする、健康だと言い切ることはできませんが、ブルーやブルーパイドなど人工的に作り出されたカラーのデグーは、遺伝的な問題や病気を抱えている可能性が高いといわれています。
次に大切なのが、デグーの診察ができる動物病院を探しておくことです。
デグーは知名度が上がってきたものの、まだ一般的なペットとはいえない動物です。
残念ながらデグーに関する知識がなく、適切な診察や治療ができないという獣医師も少なくありません。
また、デグーのような草食動物は弱ると天敵に狙われてしまうため、体調不良やケガを隠そうとします。
いざ病気やケガをした時に診察を断られてしまい、慌てて病院を探すことがないようにあらかじめ準備しておきましょう。
デグーは糖の代謝能力が低いため、糖尿病になりやすいといわれています。
糖尿病を防ぐためにも、デグーの主食は牧草、補助食はペレット、副食は野菜や野草、そしておやつはご褒美であり、毎日与える物ではないという考え方を徹底してください。
そうとはいえ、デグーは甘い物を好みますし、食欲が減少した時も甘い物なら食べるということもあります。
そのため、おやつは特別な時に与えるご褒美だと考えて扱うと良いでしょう。
特にしつけをする時やコミュニケーションを取る時、また芸を教える時などにおやつを使うと効果的です。
なお、小動物用でも食いつきや見た目をよくするために、砂糖や油を添加した商品もあります。
おやつを購入する時は原料をチェックし、なるべく余計な物が入っていない商品を選んでください。
ケージには回し車やステップなどを設置し、デグーが動き回れる環境を作ってあげてください。
回し車はデグーが足や尻尾をはさまない作りの物を、ステップはしっかりと固定できる物を選びましょう。
デグーを飼う人の中には、デグーを部屋に出して自由に運動させる 「部屋んぽ」 をする人もいます。
デグーを部屋んぽさせることには、たくさんのメリットとデメリットがあります。
部屋んぽをさせる場合はあらかじめ部屋を片付け、デグーから目を離さないことが大切です。
なお、運動や部屋んぽをさせる時間や方法には、明確な基準や目安はありません。
デグーの様子を見ながら、時間や遊び方を調整してあげてください。
デグーに長生きしてもらうためには、ストレスがたまりにくい環境を作ることも大切です。
まず、ケージの中には巣箱やトンネルなど体を隠せる場所を作ってください。
デグーは本来地面に巣穴を掘って暮らしている動物であるため、身を隠せる場所があると安心できます。
また、砂浴びを好む習性があるため、週に2~3回程度は砂浴びをさせましょう。
砂浴びには体に付いた汚れや皮脂を取り除くという衛生的な意味があるのはもちろん、砂を掘ったり寝転がったりすることでストレスの発散にも一躍買うと考えられています。
最も大切なのは、1日1回以上デグーとコミュニケーションを取る時間を確保することです。
デグーは本来群れを作って仲間とともに暮らす動物であるため、1匹でいることが苦手です。
多頭飼いの場合は仲間同士でコミュニケーションが取れますが、1匹で飼っている場合は暇な時間が長すぎると相当なストレスを感じてしまうようです。
ストレスがたまりすぎたデグーには、ストレス性の症状が現れることがあります。
例としては毛づくろいをしすぎてはげる、ケージをかじって不正咬合になる、自分の皮膚や足、尻尾などを噛んで傷つける自咬症(じこうしょう)などが挙げられます。
デグーは本来、気温が高く乾燥した南米に生息している動物です。
そんなデグーに適する温度は25度ほど、湿度は50%ほどだといわれています。
デグーはもともと夏には30度をこえる場所に生息しているため、暑さには比較的強いとされています。
しかし、日本の夏は湿度が高すぎるため、夏場はエアコンの除湿機能を活用して湿度を調整してください。
冬場は低体温症を防ぐために、室温は最低でも20度以上に保ってください。
エアコンやペット用ヒーターを活用するのはもちろん、布製のペット用のハンモックやベッドを設置してデグーが自分で温度調整をできる状態にすると良いでしょう。
性成熟を迎えたデグーのオスとメスを同じケージに入れておくと、あっという間に繁殖してしまいます。
妊娠と出産はメスの体に少なからずダメージを与えるため、何度も妊娠と出産を繰り返すと寿命を短くしてしまう可能性があることを覚えておいてください。
必要以上に繁殖させないためにはデグーの性別を把握しておくこと、そしてオスとメスを同じケージに入れないことが大切です。
デグーに多い病気やケガと、その症状を見ていきましょう。
ここで説明している症状に当てはまらなくても、おかしいなと思ったらすぐに動物病院に行くことをおすすめします。
今日は糖尿病の食餌の注意と、治療法についてとそのリスクと難しさ、そしてこれから気をつけるべき兆候などのお話を聞いてきました。詳細な尿検査は次回になります。家でも検査です(>_<)
— はやてん๑ (@cutty_sark2015) December 20, 2016
穀物のおやつは原則禁止。ペレットの糖質も減らしていきます。 #デグー #ぺぺロンチーノ闘病日記 pic.twitter.com/U3HmbH9uTL
糖尿病は人間と同じく、血糖値を下げる“インスリン”というホルモンが十分に働かなくなることで起こる病気です。
デグーは糖の代謝能力が低いため、糖尿病を発症しやすい傾向にあると考えられています。
発症してしまうと免疫力が下がるので、他の病気にもかかりやすくなってしまうことも覚えておくと良いでしょう。
デグーの白内障・糖尿病に詳しい方にご質問です。
— ぐりちゃん先生 (@guriteacher) November 30, 2020
こちらのデグーですが目に白濁が見られます。
明日病院に行きますが、治療のご経験をされた方にアドバイスいただきたいです。
(写真より生の方が白濁は小さいです) #デグー #白内障 #糖尿病 pic.twitter.com/BXnsIRuMqJ
白内障は目にある“水晶体”という器官が濁ってしまい、視力の低下や失明を招く病気です。
原因は老化や遺伝によるもの、そして糖尿病による影響が考えられます。
糖尿病になると水晶体に老廃物がたまりやすくなるため、白内障を併発しやすいとされています。
特にデグーは目が白く濁ったことでようやく異変に気付き、病院で糖尿病だと診断されることが多いようです。
【デグーの不正咬合】
— でんち式こまいぬ (@15denchi) April 12, 2015
写真右奥の白い歯が伸びすぎた歯です。
ここまで伸びると痛がります。
ほんの一例ですが、目視出来たので
不正咬合疑惑に悩む方の参考にでも。 #デグー #不正咬合 pic.twitter.com/gW8SYgAXRt
不正咬合は病気やケガではありませんが、デグーに良く見られる症状です。
これは歯のかみ合わせが悪くなった状態のことで、食欲が落ちたことによって気づく飼い主が多いようです。
前歯の不正咬合は目視できますが、奥歯は麻酔をかけないと確認することすらできません。
不正咬合は自力で治せないため、様子がおかしいと思ったらすぐに動物病院に連れて行きましょう。
不正咬合の原因は歯に変な力が加わったこと(金網状のケージをかじり続ける、高い所から落ちたなど)、柔らかい物ばかり食べていたために歯が伸びすぎてしまったことなどが挙げられます。
重ねがさねになってしまいますが、デグーの主食は牧草だということを常に意識しておいてください。
なお、健康なデグーの歯は白色ではなく、黄色~オレンジ色です。
歯をチェックする時には形やかみ合わせだけでなく、色味も確認すると良いでしょう。
少し前から背中に脱毛とフケが多く出てるところがあって皮膚病かもと思って、動物病院を受診しました。
— hiro (@silverfox_0185) September 27, 2020
顕微鏡で調べてもらったら、疥癬やダニはいなくてカビが原因とのことで、2週間薬を飲ませてまた受診してねと言われ診察は終わりました。
先生、診療費安過ぎないですか? #デグー #動物病院 pic.twitter.com/xSNt1kKZNl
皮膚糸状菌症は“皮膚糸状菌群”と呼ばれる、カビが引き起こす皮膚病の1種です。
症状としては顔や体、手足などに(主に円形の)脱毛が見られます。
かゆみが出ることもありますが、かゆみがなくただ毛だけが抜けることもあるようです。
幼い個体や他の病気にかかってしまった個体など、免疫が低い状態のデグーで見られることが多いとされています。
この病気は人畜共通感染症(ズーノーシス)であり、人間にも感染する点に注意が必要です。
デグーと一緒に暮らしている時に皮膚にかゆみを感じたり、赤い湿疹ができたりした時はこの病気を疑った方が良いかもしれません。
今回はデグーの寿命や寿命を伸ばすためのコツ、デグーに多い病気などを説明しました。
デグーに1日でも長生きしてもらうためには、日頃からよくデグーを観察することが大切です。
「いつもと何かが違う」「おかしいな」と感じることがあったら、すぐにその原因を探してできる限りの対応をしてあげてください。
ただ、残念なことに良く観察しても、気を配ってもある日突然デグーが亡くなることはありえます。
そういった時は病気やケガに気付いてあげられなかった、事故から守ってあげられなかった…と自分を責めてしまう方もいることでしょう。
しかし、デグーは私たちと比べると寿命が短いため、多くの場合人間より先に亡くなってしまいます。
可愛いデグーを目の前にこの現実を直視するのはとても辛いことですが、いつ何が起きても後悔がないように日頃からできる限りのことをしてあげたいものですね。
本記事を読んでくださったデグーと一緒に暮らしている方、これから暮らす方が1日でも長くかわいい我が子と一緒に過ごせることを心から願っています。
最終更新日 : 2020/12/21
公開日 : 2020/12/21