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ピグミージェルボアは 「哺乳綱 ネズミ目 トビネズミ科」 の動物です。
世界最小の哺乳類である彼らはそのかわいさから2005年頃、新たなペットとして一世を風靡しました。
この項目では、ピグミージェルボアの生息地や大きさ、特徴などを説明していきます。
ピグミージェルボアはパキスタンの南西部、砂漠地帯に生息しています。
野生下で彼らがどんな生活をしているのか、今でも明確になっていません。
その大きな足を使い、砂漠をぴょんぴょんと駆け回っているようです。
ピグミージェルボアの体長は36〜47mmほど、体重は5gほどです。
体長の割にしっぽが長く、しっぽの長さは7~9cmに達します。
ピグミージェルボアはなんともいえない、 「キュウ」 といった感じの声で鳴きます。
ピグミージェルボアは、雑食性の動物です。
野生では植物の種子や葉、昆虫などを食べているようです。
ピグミージェルボア最大の特徴は、なんといってもその大きさです。
大人になっても体の大きさが3~4cmほどと非常に小さく、500円玉とほぼ同じくらいのサイズです。
2つ目の特徴は足がとても大きくて長く、ユーモラスな姿をしていることです。
体の半分ほどが顔で、その顔と同じくらい大きい足を持っているピグミージェルボア。
他の動物ではなかなか見られない独特な体つきは、1度見たら忘れられないほどのインパクトがあります。
なお、ジェルボアという名前の由来は、アラビア語で大きな足を意味する「Yerbo」という単語だそうです。
3つ目の特徴は、とても長いしっぽを持っていることです。
もともと砂漠に生息している彼らは、その長いしっぽの中に脂肪(栄養)を蓄えています。
体の一部に脂肪を蓄える動物としては、ラクダやオブトアレチネズミ(ファットテールジャービル)などが知られています。
ピグミージェルボアが生後どのくらいで繁殖可能になるのかは正確にわかっていませんが、仔は体に毛が無く、眼が見えない状態で産まれてきます。
ピグミージェルボアの寿命は、3年ほどといわれています。
ただし、飼育下で寿命を全うさせるのはかなり難しく、数か月で死んでしまうことも珍しくありません。
分類:哺乳綱 ネズミ目(齧歯目) トビネズミ科
学名:Salpingotulus michaelis
英名:Baluchistan pygmy jerboa
和名:バルチスタンコミミトビネズミ
分布:パキスタン南西部
大きさ:
体長・36〜47mmほど
体重・5gほど
鳴き声:「キュウ」など
食性:雑食
繁殖:詳細不明
寿命:3年ほど
ピグミージェルボアは、ペットとして飼育できます。
しかし、入手が非常に困難なうえ、ちょっとしたことで弱ってしまうため飼育難易度は高いです。
この項目ではピグミージェルボアの購入方法と、その値段について解説します。
現状ピグミージェルボアを常に販売しているショップは、ほぼゼロに近いと考えられます。
なぜかというと、2005年9月にペストや狂犬病などの予防を強化するため、ピグミージェルボアを含むげっ歯類の輸入が実質禁止になってしまったからです。
現在げっ歯類を海外から輸入しようとする場合、さまざまな条件をクリアする必要があります。
この条件がかなり厳しく、残念ながら野生のピグミージェルボアは日本国内に輸入できません。
しかし、原産地に条件をクリアする環境で育てられた個体がいれば、輸入すること自体は可能です。
そうとはいえ、そのような個体を探すことは簡単ではないと推測され、かつ各種手続きの手間を考えると海外からの輸入は現実的ではありません。
ピグミージェルボアが飼いたい方は、国内で繁殖させている個体を探してみてください。
なかなか見つからない場合は、エキゾチックアニマルを扱うショップに相談しても良いかもしれません。
ピグミージェルボアの価格は不明です。
現在の入手難易度を考えると、ショップの言い値になる可能性が高いと推測されます。
多くの個体が流通していた2001年~2006年頃は、1匹1~3万円で販売されていました。
ピグミージェルボアは非常に体が小さいことから、環境の影響を受けやすい動物です。
ちょっとした環境の変化(気温や湿度など)のストレスで、あっという間に弱って死んでしまうことがあります。
この項目ではピグミージェルボア飼育するために、必要となるものを説明していきます。
ピグミージェルボアは雑食性の動物で、おそらく種子を主食にしていると考えられています。
主食としては小鳥用の皮付き種子を使用すると良いでしょう。
また、砂漠に生息するピグミージェルボアは、食物から水分を摂取していると考えられています。
そのため、皮なしの種子より水分量が多い、皮付きの種子を選んであげてください。
1種類の種子だけでは栄養が偏ってしまうため、複数の種子が入っているシードミックスを使用すると便利です。
副食としては動物性たんぱく質と、新鮮な野菜を少量与えます。
動物性たんぱく質としては小さめのミルワーム、ゆでた鳥のささみを裂いたものなどを与えましょう。
野菜はコマツナやチンゲンサイ、豆苗などを与えると良いでしょう。
ピグミージェルボアは気温に合わせて、体温が変わってしまう傾向があります。
そのため温度がしっかりと保てる、ガラス製もしくはプラスチック製のケージを選ぶと良いでしょう。
金属製のケージは通気性は良いものの、温度管理がしづらいためピグミージェルボアには向きません。
ピグミージェルボアの飼育には保温器具が欠かせません。
ケージ内の温度が下がりすぎないように、サーモスタットとともに保温器具をセットしましょう。
温度は21~26℃程度が目安のようですが、様子を確認しながら適切な温度を探ると良いです。
野生のピグミージェルボアが生息している砂漠は、昼夜の温度差が激しい場所です。
飼育下でも上記の温度の中で、気温差をつけてあげると良いとされています。(例:昼は25℃、夜は21℃など)
なお、ケージの中だけで温度を管理するのは難しいため、エアコンを併用することをおすすめします。
夏場は気温を下げるだけではなく、除湿機能も活用して湿度も下げてあげるとなお良いでしょう。
砂漠に生息するピグミージェルボアは、穴を掘ることが大好きです。
ケージにはなるべく厚めに床材を敷き、好きな時に穴を掘れる環境を作ってあげてください。
ピグミージェルボアは、野生ではさまざまな動物に食べられてしまう立場の生き物です。
身を隠す場所があると安心するため、ケージには巣箱を設置してあげてください。
ピグミージェルボアを飼育する上で、餌入れも欠かすことができないアイテムです。
毎回餌をちゃんと食べているのか、どんなものが好きなのか把握しておくと健康管理をする上で役立ちます。
当記事では500円玉サイズの小さなネズミ、ピグミージェルボアを紹介しました。
以前は新たなペットとして注目を浴び、全国のペットショップで販売されていましたが、現在では入手が困難になったことからその存在を知っている人も少なくなってしまいました。
今後も繁殖方法が確立して、国内繁殖個体が出回らない限りなかなか状況は変わりそうにありません。
もしどこかでその姿を見かけたら、かわいらしくも不思議なその体つきを観察してみてください。
記事内にあるピグミージェルボアの画像は「ちいたん様」に提供して頂きました。
下記のリンクから、可愛らしいピグミージェルボアの写真や動画をより豊富に見られるので、興味を持たれた方は是非チェックしてください♪
公開日 : 2020/03/31