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「ありがとう」「大好きだよ」「ごめんね」最期のとき、あなたは何を伝えたいですか?
どのような葬儀を行なうのか… 葬儀を行う際の大切なポイントとは?
「個別葬」と「合同葬」。「お骨」は、どうしたらよいのでしょうか?
ペットロスにならないために。 ペットとの関係に、「最期」はありません。
ペットを家族として迎えた時から、覚悟していたはずなのに…
愛する家族を失う悲しみは、人間の家族と同様、ペットも同じです。
「もっと遊んであげればよかった」
「お留守番が多くて、さみしい思いをさせたな」
「大好きなおやつをいっぱい、食べさせてあげればよかった」
「一度くらいは、子供を産ませてあげたかった」
「もっとたくさん、お散歩に行けばよかった」
「お出かけ前に、洋服に毛が付くからと抱っこするのを嫌がってごめん」
「この間、じっと見てたよね、何か言いたかったんだね。聞いてあげられなくてごめんね」
「もっともっと、一緒に居たいよ…」
ペットの最期を看取ったとき、「本当に幸せだった?」「もっとしてあげられることがあったのでは?」と、言葉が通じない分だけ『後悔』の思いが大きく押し寄せるのではないでしょうか?
出来れば、そんな『後悔』の思いではなく、『愛情』と『感謝の気持ち』で天国へ見送ってあげたいですね。
そうした思いが、人それぞれであるように…
その思いの伝え方…
そして、お別れの仕方も、また、それぞれです。
どんな姿でもいいから、ずっとずっと側に居てほしい。
大好きだったおやつやオモチャ、可愛いお花をいっぱいにしてあげて、少しずつ、気持ちの整理をしながら本当の意味でのお別れを覚悟した時、あなたはどんなお別れの場面を思い浮かべるでしょうか?
このとき、しっかりと「葬儀」のことがイメージ出来ている人もいると思います。
加入しているペット保険会社や動物病院でペット葬儀社を紹介してもらうことが決まっているケースもあるようです。
過去に同じ悲しみを経験したことがあり、以前お願いした信頼できる葬儀社にまたお願いする、という方もいますよね。
しかし、中には「あの業者にだけは二度と頼みたくない!」という経験をお持ちの方もいるようです。
そして、初めてペットとのお別れに直面している人は、「どうしたらいいの?」と慌てて、お友達やご近所の人に訊いたり、「前にどこかで貼り紙を見た」と思い出したり、タウン誌やWEBサイトで検索して色々な「ペットの葬儀屋さん」を当たっているところでしょうか?
皆さん、共通していることは、家族として大切な存在だからこそ、最期は温かく見送ってあげたい…という気持ちだと思います。
『ペットの葬儀』と聞いて、「どんな葬儀があるの?」と思う人もいれば、「えっ、ペットもお葬式をするの?」「芸能人とか特別な人がやるものじゃない?」とびっくりする人もいるでしょう。
「ペットは家族」という考え方が浸透している昨今では、人間と同じ様式で行われる「葬儀」も珍しくありません。
その一方で、下記のような話も耳にします。
■亡骸は保健所に引き取ってもらえばいいかな? 部屋に写真を飾ってお水とフードを置いて供養してあげた。
■ずっと、そばに置いておきたいので自宅の庭の片隅に埋葬して、花を供えて手を合わせた。
魚や小鳥、小動物などを自宅の庭に埋葬する人も多いようです。
※これは、公衆衛生上の問題を考えると他の動物に掘り返されることのない深さや火葬後の埋葬といった配慮は必要かもしれません。
これらも立派な「葬儀」です。
「葬儀」とは、亡くなった者を弔うためのもの。
そして、残された人が「死」を受け止め、心の整理をするためのものです。
ここまでで、『ペットの葬儀』が特別なものではないことを、お分かりいただけましたでしょうか?
人間のお葬式にも、様々な形式やランクがあるように、ペットのお葬式もプランやサービスが豊富にあるようです。
『ペットの葬儀』を考える際の参考になればと思い、少しだけご紹介します。
斎場へ出向き火葬を行なってもらうというイメージをお持ちの方が多いかと思いますが、最近では、火葬炉が付いている専用車で自宅へ来てもらい「葬儀」~「火葬」までを自宅で行なうというものも増えています。
※敷地内に大型車の駐車スペースがあり、近隣のご理解を得られれば、環境上の問題等はクリアしているようです。
・骨壺に亡くなった子の写真、名前、命日等を印刷してくれる商品を含むプラン。
・メモリアルグッズとして、写真入りのペンダントやキーホルダーの作成や亡くなった子の手形をとってくれるというものもあるようです。
・日頃、忙しい人のために、葬儀後にバーチャルペット霊園を契約して、ネット上の墓地でいつでも供養が出来るようなプランもあります。
その他にも…
・悲しみを癒してもらうために、斎場の中にリゾート気分でくつろげる施設やサービスを完備していたり、海への散骨、ハワイ葬など、遺族の心のケアを大切にしたプランもあるようです。
亡くなった子の性格やイメージ、家族の皆さんの生活スタイルに合ったプランを選ぶことで、「その子らしい」形で、天国へお見送りをしてあげられそうですね。
後悔しないお別れを…
どんなに立派な斎場や祭壇、サービスが用意されていても、葬儀社や斎場のスタッフの対応や言葉に、深く傷つけられてしまうことも少なくないのです。
悲しみの中でも、冷静な判断で「後悔しないお別れ」をしていただきたいと思います。
残念な経験をしないために、事前に「こんなケース」があることを知っておいてください。
言葉は悪いですが「金儲け」が目的だとわかるような業者に依頼するのは、当然、避けたいですよね。
人間のお葬式でも、最近は「宗教」や「地域の慣習」などを超えた個性的なものが増えています。
ペットブームにより、こうした流れにペットを絡めた商売も多くなっています。
もちろん、依頼者の意向と一致していれば、とても有り難い事でもあります。
しかし、『お金をかける事が、その子への愛情の証』だと錯覚させてしまうような言葉を並べ、「○○ちゃんが喜びますよ」と、高価な葬儀プランを提案してくるなんてこともあるのです。
よく考えてみてください。
本当にあなたの「○○ちゃん」は喜びますか?
◆「車でご遺体を引き取りに行きます」というサービスに車を持たない人は「助かる」と思いますよね。
本当に、その葬儀社に依頼して大丈夫ですか?
『立ち会い火葬は可能なのか』『お骨は?』 後でトラブルにならないように、事前にちゃんと、確認しておきましょう。
立ち会いもなく、お骨は返らず…でもよいとお考えの場合でも、「保健所」へお願いするのと同じ内容で『高額な請求』では、少し疑問が残りませんか?
◆気候によっては、なるべく早く火葬してあげたいと考えることもあります。
こんな時に限って、「何軒か電話してみたけど、数日間は予約がいっぱい」「日曜日しか休めないのに…」と困っていると、『すぐに受け入れ可能』という葬儀社が見つかりました。
案内された住所へ行ってみると、数台の炉のようなものがある大きな敷地と小さな事務所。
何人かの別家族と共に、少しロビーで待つように言われ30~40分程の待ち時間で小さな骨壺に入った「お骨」を返されました。
なんとも、あっけないお別れです。
そして、こう考えてしまいます。
「このお骨、本当にウチの子?」
◆電話では感じが良かったのに、実際行ってみたら窓口の受付票に「家畜名:」という項目があって、ちょっとショックだった…
◆ペットの亡骸が入っている段ボール箱を開けることもなく、「終わったら呼びます」と言って、係の人が持って行ってしまった。
最期にお別れの言葉もかけてあげられなかった。
◆寺院のような装飾のある建物に、仰々しい祭壇。
哀し気な音楽が流されている待ち合い室。
過剰な演出に、心が落ち着かず、ペットとのお別れに集中出来なかった。
小さな体であるペットの火葬は「短時間で終わるもの」だと思っていませんか?
実は、小さな体だからこそ、丁寧に扱われるべきであり、時間もかかります。
心の整理がついた頃、骨壺を開けてみたら、「『粉』のようなものと数本の欠けた骨だけだった」、「お骨の中に見慣れない破片のようなものが混じっているけど何だろう」「骨が変色しているみたい」といった経験をお持ちの方、「ペットだからしょうがない」と思わないでください。
その子の体に合った火葬を行なってくれるなら、当然、葬儀社でも亡骸を見て、その子が何で亡くなったのか、小柄な子か大柄な子か、闘病生活で痩せているのか、活発で筋肉質な子なのか、受付票の『種類・年齢』だけではわからない「その子の姿」を確認するでしょう。
首輪やオモチャなどは、お骨の破損や変色の原因にもなるため、一緒に火葬出来ないので取り除くよう、声をかけてくれるでしょう。
葬儀社が、本当にペットと残された家族に向き合ってくれていれば、「お骨」は、生前の面影を失くしたりはしません。
このように、意に反して『後悔』の残る葬儀となってしまった場合、記憶の中から消すことは出来ません。
亡くなったペットとの思い出と共に、こんな『後悔』を残したくはないですね。
生前のペットとの関わり方やその子の性格などによっても、行なう「葬儀」の形は、異なると思います。
高額なプランの葬儀が思いのこもった供養をしてあげられそうですか?
予算はないけど、「気持ちだけ…」でも心から供養はしてあげられるでしょうか?
何を基準に決めればいいのでしょうか?
大切なポイントは、亡くなったその子を思えば見つかります。
・大好きな家族全員で、温かく天国に送ってあげたい。
・地域の皆さんに愛されていた子だから、たくさんの方々にお別れに来てほしい。
・臆病な子だから、静かにそっと、密やかに天国へ旅立たせてあげたい。
・さみしがり屋さんだから、一人ぼっちで天国へ行かせるのは可哀想。
こうした思いが「どのような葬儀にするか」を考えるポイントになるのではないでしょうか?。
そして、もう一つ考えておくべきことに「費用」があります。
こんな時に「お金」のことなんて…と思う人もいるかもしれませんが、大切なことです。
例えば、病気や怪我で亡くなった場合、それまでの治療費や入院費用などでお金の余裕はあまりないということもあるでしょう。
葬儀社へは、予算を伝えて追加請求が発生しないように打ち合わせをしましょう。
残された人の生活を圧迫してまで「葬儀」に費用をかける必要はありません。
前述の通り、「葬儀」とは弔うこと。天国へ送り出してあげる気持ちが大切なのです。
ペットが旅立った後、多くの負担が残り、その子を思い出す心の余裕もなくなってしまっては、一番、悲しむのはその子ではないでしょうか。
ペットの葬儀の一般的なものに「個別葬」と「合同葬」があります。
「個別葬」とは、葬儀から火葬まで、ご自身のペットのためだけに行うので、大抵は火葬後の「お骨上げ(骨壺にお骨を入れる)」まで立ち会うことが可能です。
「合同葬」とは、同日に葬儀を行なう子達と一緒に、お別れの儀を執り行います。
火葬も合同なので、お骨は、「共同納骨堂」へ納められます。
※中には、「合同葬」とは名ばかりのゴミ焼却炉で火葬をし、「永代供養」と言いつつ、一般廃棄物として処理してしまう悪徳な商売もあるようなので、火葬施設や供養出来る慰霊墓などはどこにあるか事前に確認してみてください。
お骨をどうしたいかということも考えておく必要があるでしょう。
ご家族に理解を得られないまま持ち帰ったお骨の保管に困ってしまうこともあるようです。
ご家族との話し合いをしっかりしておくことも大切です。
お子さんのいるご家庭では、ペットとのお別れはお子さんの心の成長に大きく影響するものですから、お子さんのペットへの気持ちも尊重してあげてください。
お骨については、「家に置いておくのは不吉だ」と考える人もいます。
お墓は高額なので、直ぐに購入するのは難しいかもしれません。
年間契約できるロッカータイプの納骨堂もあります。
「個別葬」にして四十九日までは自宅供養にして、心の整理がついたので、「共同納骨堂」へ納めたいというケースもあるようです。
葬儀の際に、葬儀社に相談しておくとよいかもしれません。
または、最近では「ペットは家族」という気持ちが広く受け入れられているようで、霊園、お寺などで「ペット可の区画」「ペット供葬墓地」として用意されている墓地も多くありますので、調べてみると良いかもしれません。
「ペットの葬儀」を終えた後、しばらくは喪失感と悲しみに事ある毎に、涙する日々を送られることでしょう。
その子が、そこに居るようで話しかけてしまったり…
いつもの習慣で食事の用意をしてしまったり…
その子の声が聞こえたようで、部屋の中を見回したり…
部屋の静けさが一層、その子が居ないことを意識させてしまいます。
そして…、こんな言葉をよく、耳にします。
「こんなにつらい思いをするくらいなら、二度とペットは飼わない!」
「あの子以外を迎える気にはなれない」
もちろん、ペットを亡くした直後は、そう思うでしょう。
同じ種類の子を目にするのもつらいですし、他の子をお迎えしても、亡くなった子と比べてしまいそうで新しい子にも悪い気がしますよね。
何より、他の子を迎えることは亡くなった子を忘れることみたいで、罪悪感を抱いてしまいます。
でも、前を向くことは、裏切ることではありません。忘れるということでもありません。
そんなに自分を追い込まないでください。
「すぐに!」とは言いません。
いつか、心の隙間を埋めてくれる新たなペットとの出逢いがあったら、「あの子の代わりみたいで可哀想」なんて思わないでください。
出逢いのきっかけを「あの子」が与えてくれたのだと思いませんか?
新しい子を迎えても、亡くした子との「思い出」が「最期」を迎えるということは絶対にありません。
あなたの人生の中で、今度は新しく迎えた子が、「思い出」を繋げてくれるはずです。
先に、『葬儀社が、本当にペットと残された家族に向き合ってくれていれば、「お骨」は、生前の面影を失くしたりはしません』とお伝えましたが、たとえ「お骨」という姿になっても、ペットとあなたとの関係をもう一度、再認識できるのです。
額の広さ、歯並び、姿勢、しっぽの形、指の関節、爪の形…人間と同じように、ちゃんと喉仏だってあるのです。
「頭が大きくて、愛嬌のある顔」
「少し受け口で、ドライフードをよくこぼしていたね」
「腰に持病があり、犬のくせに猫背だったな」
「しっぽの先がクキッと曲がっているのがチャームポイントだったよ」
「こんなに小さな手で初めて触れてくれたあの時、うれしかったな」
「じゃれて、この爪でよく引っ掻かれたよ」
「こんなに立派な喉仏だから、鳴き声も大きかったんだね」
体を患っていた子のお骨は、その部分が黒ずんでいることもあります。
「病気と闘っていたんだね。よく頑張ったよ」
その子の生前の姿が次々と思い出されるでしょう。
愛嬌のあるしぐさや表情を思い出し、涙ながらに笑ってしまうかもしれません。
この『葬儀』も、ペットとの「思い出」なのだと思いませんか?
いつか思い出しても、「後悔」や「悲しみ」だけではない気持ちで天国へ見送ってあげることが出来たら、その『葬儀』も「思い出」として心に残すことが出来ると思います。
『ペットの葬儀』とは、ペットと一緒に作る「思い出」のひとつでもあるのです。
『ペットの葬儀』という、最も考えたくないテーマに、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
皆様のペットライフが、笑顔と優しさで満たされ、繋がり続けていくことを心より願っております。
最終更新日 : 2020/12/14
公開日 : 2016/11/17