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日本で飼育する昆虫と言えば、カブトムシですよね!
でも実は、愛玩目的で昆虫を飼育している国って少ないって知ってましたか?
哀川翔さんやカブトムシゆかりさんなど、芸能人の中にもかなりのマニアがいるくらいのカブトムシ大国日本。
日本国民ならカブトムシの飼い方くらい知ってて当然ですよね?え、知らない?
そんな人のために本記事では、カブトムシの基本的な飼い方をご紹介します。
こちらがご存知、日本のカブトムシ!
「ヤマトカブト」という名前もありますが、和名で「カブトムシ」というとこの種類のことをさします。
今回はこちらのヤマトカブトを例に説明していきます。
まずはカブトムシを飼うために知っておきたい、その生態をご紹介します。
8~9月:孵化(1齢幼虫)
10~11月:二度の脱皮(2齢・3齢幼虫に)
12~3月:冬眠(3齢幼虫)
4月:活動再開(3齢幼虫)
5月:蛹化(蛹に)
6~7月:羽化(成虫に)
8~9月:交尾&産卵(成虫)
カブトムシの寿命は約1年。
9ヶ月あまりを幼虫のまま過ごし、 羽化後2ヶ月ほどで寿命を迎えます。
これからカブトムシを飼おうという人に気を付けてもらいたいのが、カブトムシ入手の時期。
カブトムシを成虫から飼育する場合、成虫の期間 約2ヶ月 をできる限り長く楽しむには、 羽化したての6~7月 が目安。
8月に入ってしまってからでは、せっかく飼い始めたのにすぐに死んでしまうなんてことも…
また幼虫から飼育する場合は、 一度目の脱皮を終えた2齢幼虫 または、 4月頃に冬眠から覚めた3齢幼虫 を入手するのがおススメ。
卵から孵化する時期と蛹になる時期は、カブトムシ飼育において少しだけデリケートなタイミング。
初めてカブトムシを育てる人はできるだけ避けましょう。
カブトムシは 広葉樹林に生息 し、成虫は主にクヌギの樹液を、幼虫は腐葉土や柔らかい朽木をエサにしています。
ですが、カブトムシの飼育にあたってそれらをそのまま用意する必要はありません!
エサとなる昆虫ゼリーや昆虫マットといったものが販売されているので、そちらを利用しましょう。
カブトムシのエサについては、また後程詳しくご紹介いたします。
カブトムシの成虫は 夜行性 です。
昼間は土にもぐったり枯葉の下に隠れてじっとしています。
カブトムシと遊びたいからといって、昼間あまり動かないカブトムシを必要以上に刺激するのは控えましょう。
ですが飼育環境によっては昼間も活動していたりするので、そのタイミングで存分に可愛がってあげるといいでしょう。
また夜のカブトムシは想像以上に活発です。
夜中に結構な音を立てることがある ので、飼育ケースの置き場所には気を付けましょう。
カブトムシは夏の虫というイメージがありますよね?
ですが実際は高温に弱く、25~30℃くらいが活発に活動できる気温です。
カブトムシが夜行性であるのにも納得できますね。
加えて20℃以下では動きが鈍くなり、15℃を下回ると死んでしまう恐れがあります。
そのためカブトムシ飼育において、 温度管理は大切 です!
日本で飼育する場合、 基本的には常温で問題ありません。
高温になりすぎないよう 直射日光を避け 、また温度が下がりすぎることにも気を付けましょう。
北海道などの涼しい地域でも、室内で飼育すれば安心でしょう。
※ちなみに、北海道には元来カブトムシは生息していません。
北海道でカブトムシを飼われる方は生態系を守るために、自然に放つことのないようご配慮ください。
また外国産のカブトムシを飼われる方は、そのカブトムシが生息している環境を参考に温度や湿度管理を行ってください。
自然の環境に近づけてあげるのが、カブトムシ飼育の何よりのコツです。
カブトムシといえば成虫のカッコイイ姿が印象的。
ホームセンターなどではどうしても成虫の方が目につきますが、せっかくなら幼虫から育てた方がいいのでしょうか?
前述のように、カブトムシの寿命は約1年。
その内、成虫でいる期間は2ヶ月ほど。
せっかく成虫を入手したのに、時期によってはすぐに死んでしまうなんてことも…?
幼虫から育てれば、カブトムシの一生のほとんどを見届けることができます。
体が大きくなっていく様を一番目に見てとれるのも幼虫の時期。
オレンジ色の蛹(サナギ)への劇的な変態、そして成虫への羽化…これを見届けずしてカブトムシを語れますか?
筆者が初めてカブトムシを飼ったのも、蛹を見てみたいと思ったからでした。
はじめはぷにぷにだった幼虫が、あんなにたくましい成虫になった時にはとても感動したことを覚えています。
カブトムシを飼うなら断然 幼虫から育てることをおススメします!
ひと夏の思い出として成虫を飼うのも悪くないと思います。
やっぱり成虫がカッコイイですもんね!
それにカブトムシの楽しみ方は育てることだけではありません。
実際に森に捕まえに行ったり、死んでしまったカブトムシを昆虫標本にしてみたり…
成虫に慣れてきてから、卵を産ませて幼虫から育ててみるなんてこともできます。
ちなみにカブトムシの健康のために、幼虫には素手で触らない方がいいとする意見もあります。
幼虫を飼うからといって、実際に触る必要はないんです!
「触らなくていいなら何とか…」
そんな人は是非、幼虫飼育に挑戦してみてください!
もぞもぞ動く幼虫の可愛さに、いつのまにかあなたもハマってしまうかも!?
カブトムシの主な入手方法は三つ。
買う
捕まえる
譲ってもらう
それぞれ詳しく解説していきます!
カブトムシの成虫で1匹300~600円。オスとメスのセットで1000円程度が相場です。
メスの方が若干安く、幼虫はそれよりさらに安く売られていることが多いです。
いずれにせよ子供のお小遣いで買える額なので、あまり値段にこだわる必要はないでしょう。
店頭販売(ホームセンターやペットショップ、昆虫専門店など)
通信販売(オンラインショップ)
ネットオークション
ホームセンターやペットショップ、昆虫専門店などの店頭で販売しているのを見たことある人も多いのではないでしょうか。
もっとも身近で簡単な入手方法で、店員さんに飼育に必要なものを一緒に揃えてもらうこともできるので、初めてカブトムシを飼う人にはおススメです!
ただし、成虫を購入する場合は注意が必要!
ホームセンターなどでは省スペースのために、小ぶりの個体が一つのケースにたくさん詰め込まれて売られている場合があります。
そのような環境で売られているカブトムシは短命の傾向があるので、長くカブトムシを可愛がりたい人はそういったお店での購入を控えましょう。
店頭で購入する際は、できるだけ専門性の高いお店を選ぶことがポイント。
最低限、カブトムシの 管理状態と購入時期に注意 して買うこと心がけましょう!
最近は何でもインターネットでの販売が一般的になりつつありますよね。
カブトムシだって例外ではありません。
なんとAmazonや楽天といった、大手通販サイトでもカブトムシを取り扱ってます!
実際ネット販売を行っている専門店も多く、ホームページに飼育方法なども紹介されているので本当に便利です。
国産カブトムシはもちろん、外国産のカブトムシやクワガタも扱っているお店が多いので、 普通のカブトムシ飼育から一歩踏み出してみたい人にはとてもおススメ です!
また近所にカブトムシを売っているお店がない人も、是非ネットを利用してカブトムシを手に入れて下さい。
昆虫専門のようなコアなお店は、知識と愛のある人が営んでいる場合がほとんどなので、管理やサポート面においてもとても安心できますよ!
こちらは少し上級者向けですが、ネットオークションでもカブトムシが扱われています。
その多くは希少なカブトムシを扱うもので、80cm級の国産カブトムシやホワイトアイ、外国産のカブトムシといった マニア向けのものがほどんど です。
カブトムシ好きなら眺めているだけでも楽しめること間違いなし!
ネットオークションでカブトムシ、一度覗いてみてはいかがでしょうか?
カブトムシを捕まえるのはポイントを押さえれば比較的簡単です。
何より大切なのは、 カブトムシがいる森 に行くこと!
トラップを仕掛ける方法もありますが、カブトムシさえ見つけられれば虫取りアミで捕まえられますよね?
カブトムシの捕まえ方については、次回詳しく紹介します。
購入を考える前に、譲ってもらえる人を探してみるのもアリ!
カブトムシは卵をたくさん産むため、幼虫が思ったよりたくさん孵って困っているという人も…
もし身近にカブトムシを育てている人がいれば、相談してみるといいでしょう。
肥料の中に幼虫がわんさか…なんて農家さんの話も聞くので、SNSなどを利用すれば比較的簡単に譲ってくれる人が見つかるかもしれませんね!
困っている人の助けになる場合もある ので、購入する前に心当たりを探ってみることをおススメします!
カブトムシを手に入れただけじゃ飼育は始められません。
まずは用意するものとその値段をチェックしましょう。
写真のようなプラスチックケースが一般的。
いわゆる「虫かご」ですが、「飼育容器」、「飼育ケース」のように様々な名称で販売されています。
コンテナや衣装ケースなどでも代用可 。
幼虫の場合、大きめのペットボトルで一匹ずつ飼う方法などもあります。
基本的には、カブトムシにストレスのない環境を作れるものであれば、何を使っても構いません。
ただし発泡スチロールのように、 成虫のメスや幼虫が破ってしまう恐れがある素材のものは避けましょう 。
カブトムシの様子が観察しやすいため、透明のものを用意するのが一般的。
見た目にこだわりたい方は蓋つきの水槽がオシャレでおススメ!
また成虫飼育の場合は、しっかりと蓋のできるものを選ぶのがポイント。
カブトムシの成虫は力が強く、夜間飛び回ろうとするので簡易的なケースでは逃げ出してしまうことも…
筆者も昔、蓋がちゃんとしまってなくて朝起きたら部屋中にカブトムシがいて大変だったことがあります。
市販の虫かごなどで閉まり具合に不安がある場合は、蓋の上に重しとなるものを置いておくなどの対策をしてください。
サイズは 可能な範囲で大きいもの を選びましょう。
成虫のオス同士は、メスやエサを取り合うためによくケンカをします。
同じケースに入れておくと体を傷つけたり衰弱してしまう恐れがあるので注意。
そのため 一つのケースにカブトムシ一匹 、または オスとメスのつがい一組での飼育が基本 です。
幼虫の場合、体の小さいうちは一つのケースに複数匹入れて問題ありません。
しかし蛹になる段階になったら、幼虫一匹ずつにケースを用意してあげるのがベスト。
蛹室となるスペースを十分に確保できなかった場合、角や羽が変形したまま成虫になってしまう恐れがあります。
ケースは常に余裕があるように心がけ、狭く感じる場合は買い足してあげましょう。
クリアケース:小サイズで500円~大サイズ1500円程度。
衣装ケース:1500円程度で、さらに大きなものを用意できるためコスパは最強。
水槽:小サイズ1500円~。大きなサイズでは5000円以上するものもある。
たくさん育てたいならコスパ重視、ケースをインテリアとして飾りたい人は水槽。
使わなくなった時のことなども考えて、自分にあったものを選びましょう。
自然のものと同じ腐葉土を用意するのは容易ではありません。
そのためカブトムシ飼育に通常使用するのが、木材を加工したマット。
カブトムシが潜るためのものであり、幼虫のエサそのものでもあります。
「昆虫マット 」、「発酵マット」、 「 カブトムシマット」といった名称で販売されています。
カブトムシの生息地は広葉樹林。
マットもクヌギやコナラといった 広葉樹 原料のものを用意しましょう。
園芸用の土にも問題なく使用できるものもありますが、 農薬や肥料がカブトムシに適さない場合がある ので注意が必要です。
「マット」には大きく二つの種類があります。
木や葉などを発酵させ細かくしたもので、見た目は土とほとんど変わりません。
色合いは茶~黒で、熟度が高いものほど濃い色になります。
エサを兼ねているので、 幼虫飼育の場合は必ず発酵マットを使用 してください。
そのまま成虫飼育にも使用することができ、定番のマットと言えるでしょう。
発酵されていない、木や枝のくずといった類のもの。
爬虫類の飼育などにも用いられる「ハスクチップ」が代表的。
あくまで 成虫飼育のためのもの 。
目が粗くカブトムシの幼虫にとっては、潜るにもエサにするにも適しません。
産卵や幼虫飼育用には使用しないでください。
コバエがわかない、管理が簡単、転倒防止といったメリットがあり、成虫飼育にはおススメです!
5リットル、10リットル、50リットル単位で売られていることが多く、 1リットルあたり30~100円 が相場。
消臭、防ダニ、コバエ対策のされたものや、高栄養のものなど種類は様々ですが値段に大差はありません。
目的にあったマットを選びましょう。
目安として、一匹の幼虫を羽化させるまでに3~5リットルのマットが必要と言われています。
飼育環境にもよりますが、これを参考に購入する量を調節してください。
カブトムシ飼育は温度管理に加えて、乾燥させないことも大切。
湿度管理もしっかりしてあげましょう。
マットにムラなく水を吹きかけるためには、霧吹きが一番です!
ガーデニング用の立派なものもありますが、プラスチックの小さなスプレーボトルなどでも十分。
ただし元々洗剤が入っていたようなものは避け、万が一使用する場合は必ずしっかり水洗いしてから使用してください。
・ディフェンスシート
飼育ケースの蓋にはさむシート。
コバエの侵入を防止し、乾燥を防ぐ効果があります。
複数の小さな穴をあけたサランラップや、見た目にこだわらなければ新聞紙でも代用可。
霧吹きの頻度を減らすことができ、コバエ対策にもなるので是非取り入れてみましょう。
カブトムシの成虫は、ひっくり返ってしまうと自力で起き上がるのが苦手。
放っておくとそのまま力尽きてしまうなんてことも…
そんな事態を防ぐために、足がかりとなるものをケースに入れておきましょう。
転倒防止材は「止まり木」や「登り木」と呼ばれる太めの木の枝を切り取ったものが定番。
野生のカブトムシは基本的に樹上で活動するので、カブトムシがよじ登れるサイズのものがおススメ。
カブトムシが木にとまっている姿は、それだけで様になるので是非用意してあげましょう!
止まり木に加え、落ち葉や小枝をマットに敷きつめるのも転倒防止に効果的。
特に飼育ケースが大きい場合は、止まり木だけではカバーできる範囲が限られてしまいます。
落ち葉などが入手しづらい場合は、先ほど紹介したハスクチップを利用するなどして対策をしましょう。
カブトムシの成虫には昆虫ゼリーをエサとして与えるのが一般的で、それに伴いエサ皿も成虫飼育には欠かせないものになっています。
マットに直接置いても構わないのですが、カブトムシは簡単にゼリーをひっくり返してしまいます。
ゼリーがマットに埋もれてしまいカブトムシが食べなくなる、こぼれたゼリーが腐ってマットが不衛生になるなどいいことがありません。
ゼリーやマットを無駄に消費しないためにも、エサ皿は必ず用意しましょう。
「エサ台」とも呼ばれ、太い枝やきりかぶ型の木材に昆虫ゼリーのカップがはめられるように丸い穴が開いています。
転倒防止材としても活躍するので、小さなケースで飼育する場合にはエサ台だけで十分な場合もあるでしょう。
ゼリーを複数セットできるものや、止まり木として売られているものもあります。
転倒防止材は一本100円程度。
エサ皿もシンプルなものは100円程度で手に入ります。
サイズの大きさや、穴の数、加工の多さなどの違いで種類は色々ありますが、どれも1000円以内のものがほとんどです。
ケースの大きさや、カブトムシの頭数を考慮して必要なものを選ぶようにしましょう。
身近に自然がある人は、木の枝を拾ってきて使用しても問題ありません。
木工が好きな人は、エサ皿を自分で作ってみても楽しいと思いますよ!
カブトムシ版ドッグフード!
とにかく便利なので、普通に飼育する場合はこれを与えておけば間違いありません!
用意する際はカップのフィルムをはがすだけ。
開封した状態でも5日程度はもつ上、未開封のものは1年程度保存が効くので安心です。
ただし高温下では液状化したり腐りやすくなるので、 冷暗所で保存 し、エサとして与えたものは 3日以上放置しない よう気を付けましょう。
昆虫ゼリーにもいくつか種類がありますが、大きく分けると二種類あります。
黒糖やフルーツなどから作られる、言ってしまえば普通のゼリー。
赤やオレンジ、緑に黄色とカラフルな色合いのものが多い。
値段は50個入りで500円前後が相場。
成虫1匹につき1日1個あれば十分。
おおよそ一袋でワンシーズンもつので、コスパもいいでしょう。
「プロテインゼリー」「プロゼリー」などとも呼ばれ、動物性タンパク質を含むゼリー。
そのほとんどが白っぽい色をしているため、通常のゼリーとの違いは明らか。
こちらは主に、 産卵を控えているメスに与えると効果的 です。
値段は通常のゼリーより少しだけ単価があがります。
しかし実際はマニア向けにまとめ売りされている場合が多く、購入方法によっては通常のゼリーより安く入手することも…。
通常飼育において使用しても問題ありませんが、ものによっては匂いがきつくなりやすいので注意。
カブトムシは比較的どんな果物や野菜でも口にします。
ですがその中にもカブトムシのエサに適したもの、適さないものがあります。
注意すべきポイントは、 栄養がある ことと 適度な水分量 であることです。
カブトムシのエサとして定番なのは リンゴ と バナナ 。
バナナはタンパク質も含むため、特に産卵前のメスに与える人も。
昆虫ゼリーと違いすぐに傷んでしまうので、与えるときは必要な大きさにカットし、こまめに取り換えるようにしましょう。
飼育数が少ないと保存が効かないため、少し費用がかさむかも…
特別な理由がない限り、基本的には昆虫ゼリーを与えておくのが賢明でしょう。
夏の風物詩として、スイカとカブトムシがセットで描かれたりしますよね?
ですが、 スイカはカブトムシのエサにふさわしくありません 。
スイカの他にもメロン、キュウリなど 水分が多すぎるものはカブトムシには適しません 。
『下痢をするから与えてはいけない』と表現されることもありますが、そもそも 成虫は尿しかしない ので下痢にはなりません。
水分の多いものが適さない理由は、水分の量に対して栄養が少ないといこと。
それに伴って尿の量が多くなり、マットが臭くなってしまうことも理由として挙げられます。
たまに与える分には問題ありませんが、飼育のためのエサとしては不適切ということを理解しておいてください。
砂糖水やハチミツを水で薄めたものも、カブトムシが好んで寄ってくるものの一つです。
ですがスイカが適さないように、こちらも水分が多いため飼育用のエサには向いていません。
普段のエサを急に食べなくなった際や、捕獲する際のトラップに利用しましょう。
またハチミツの原液は、 カブトムシの口で固まってしまいエサをとれなくなってしまう恐れがある ので、決して与えないでください。
昆虫ゼリーといえど、見た目は人間が食べるものと大差ありませんよね。
じゃあ昆虫ゼリーは食べられるのか?
子供が間違って食べてしまっても大丈夫なのか?
結論から言うと…
当たり前といえば当たり前ですよね。
ですが考えることはみんな同じで、実際に食べてみたという声がちらほら。
フルーツ原料のゼリーは味も人間のゼリーと変わらず普通に食べられる。
でも高タンパクゼリーはとにかくまずいとかどうとか…
原料的には人が食べても問題ないものですが、決して 人間用に作られたものではありません!
メーカーにもよりますが、生産地、防腐剤、管理状態など不安要素はたくさんあります。
どうしても味が知りたい人は 自己責任 で、また 小さな子供が食べてしまわないよう気を付けましょう 。
カブトムシの幼虫はマットを食べて大きくなります。
マットの部分で説明しましたが、幼虫飼育には必ず 発酵マット を用意してください。
発酵マットの中でも、熟度が高くきめ細かいものは産卵向け。
対して熟度が低いものの方が栄養が高いので幼虫向けと言えます。
ちなみに カブトムシの体が大きくなるのは幼虫の間だけ 。
大きなカブトムシを育てたい場合は、より高栄養のマットを用意するよう心がけてください。
ここまで、カブトムシの飼育に必要なものとエサについて説明しました。
最後に、カブトムシ1匹を幼虫から成虫まで育てた場合いくらかかるかをまとめておきます。
カブトムシ1匹:500円
ケース(中):1000円
マット10L:500円
霧吹き:500円
ディフェンスシート:300円
転倒防止材&エサ皿:500円
昆虫ゼリー50個:500円
計:3800円
ざっくり計算しましたが、1年間通して4000円程度しかかかりません。
月々400円以内というコストパフォーマンスもカブトムシの魅力だと言えるでしょう!
元々お金のかからないカブトムシですが、もっと節約する方法があります。
カブトムシを譲ってもらう、いらない衣装ケースを使う、枝や落ち葉を拾ってくるなど、工夫次第でお金をかけずに飼育環境は整えられます。
購入する場合でも、 100円ショップ を利用すればより安く済む場合も…
ケース、マット、転倒防止材など、必要なものが全て揃うお店もあるのでチェックしてみください。
ただし、昆虫ゼリーだけは割高になってしまう場合が多いので注意!
カブトムシの成虫を飼うのはとっても簡単!
はじめに飼育環境を整えてしまえば、必要なお世話はエサの交換と霧吹きだけ!
成虫の場合、最低限カブトムシが潜ることのできる深さまでマットを敷きます。
あまり深すぎるとマットから出てくる頻度が少なくなってしまうので、カブトムシ鑑賞を楽しみたい人は注意。
マットを少し敷く毎に、霧吹きで適度な湿度を与えておきましょう。
ケースの底に水が溜まってしまうと不衛生なので、加水のしすぎには注意してください。
成虫にはハスクチップが手軽でおススメ!
※発酵マットの準備は幼虫編参照
転倒防止材やエサ皿など、必要なもので紹介したものをマットの置いていきます。
部屋に家具を配置する感じで、自分だけのカブトムシルームを作ってあげましょう!
ただし、転倒防止材をケースの端に置きすぎたりしないよう注意しましょう。
ハスクチップや落ち葉を用意すればもっと安心。
最後に蓋にディフェンスシートを挟む、蓋の上に重しを置くなどの対策も忘れずに。
ケースは直射日光を避け、夜中に音が気にならない場所に置きましょう。
準備はこれで完了、さっそくカブトムシを住まわせてみましょう!
昆虫ゼリーは、成虫1匹につき1~2日で1個が目安。
もちろん、エサの減り具合は個体によって違います。
残りが少なくなってきたら、交換してあげるといいでしょう。
果物や野菜を与える場合は腐りやすいので、毎日新鮮なものに取り換えましょう。
またエサはエサ皿に置き、毎日状態を確認するよう心がけましょう。
マットの上で腐ってしまうとコバエ発生の原因になり、最悪の場合マットを交換しないといけなくなります。
カブトムシの成虫がエサを食べないと心配になりますよね。
そんな時は以下のことを確認してください。
羽化したてのカブトムシは成虫として完全に成熟していないため、 羽化後1~2週間はエサを食べません 。
また寿命が近い場合も、エサを徐々に食べなくなっていきます。
エサに問題がある場合があるかもしれません。
ゼリーが乾燥していないか、エサが腐っていないか状態を確認してみる。
また違うタイプのエサを与えてみるなどして、様子を見てください。
気温が低い場合、カブトムシの活動は弱まります。
気温が高い、湿度が低いなどの原因により弱ってしまっている可能性もあるので、もう一度飼育環境を見直してみましょう。
カブトムシは乾燥に弱い昆虫です。
ケース内の湿度は適切に保ちましょう。
マットの色合いなどに注目し、マットが乾燥してきたら表面が湿る程度に霧吹きで水をかけましょう。
乾燥の具合、湿り具合とも手でマットを触ると分かりやすいでしょう。
シートなどを挟んでいる場合は、頻繁に霧吹きをする必要はありません。
ケースの底に水が溜まってしまうと、小さな虫やカビなどの原因になります。
マットを準備する際に全体に加水しているので、 表面を湿らせる程度で十分 だということを頭に入れておきましょう。
また霧吹きをする際は、 カブトムシに直接水がかからないように気を付けましょう 。
ちょっとしたストレスが寿命を縮める原因となります。
カブトムシの成虫は幼虫と違い、マットをエサにはしないし固形のフンもしません。
そのため、成虫飼育の場合は基本的に マットの交換は必要ありません 。
どうしてもフン(尿)の匂いが気になる場合や、ダニや線虫が異常に発生してしまった場合にのみマットを交換しましょう。
成虫飼育に慣れてきたら、幼虫も育てたくなりますよね?
新たに幼虫を手に入れるのも手ですが、せっかくなのでカブトムシに卵を産ませる方法も紹介します。
簡単なので是非挑戦してみてください!
成熟したカブトムシのオスとメスを同じケースに入れておくと、特に何もしなくても交尾を始めます。
カブトムシに産卵させたい場合は、ケースにオスとメスを入れてみましょう。
ただしメスの数よりオスが多いとオス同士がケンカをするので、1つのケースにつがい1組が基本。
交尾したのを確認したら、またオスとメスを別々にすることをおススメします。
必要以上の交尾はメスが弱ってしまう原因になるので、同じケースに入れるのは長くても2日程度。
交尾をしたか分からない場合は、はじめからメスの上にオスをのっけて交尾を見届ける方法もあります。
成熟する前のカブトムシは交尾もできません。
最低限、羽化後エサを食べ始めたカブトムシを交尾させるようにしましょう。
ヤマトカブトのように寿命が短い種類ほど、成熟するのが早いと言われています。
外国産のカブトムシで寿命の長い種類を飼育する場合は、成熟までの期間を長めにみるようにしてください。
カブトムシが交尾をするのを確認したら、メスを発酵マットのケースに移しましょう。
この時期のメスには、高タンパクゼリーやバナナを与えておくと安心です。
メスが土にもぐったまま出てこなくなったらほぼ間違いなく産卵しています。
交尾後、2週間程度は様子を見てあげましょう。
土に潜って自分で卵を傷づけてしまうことがあるので、産卵を確認した後はメスを別のケースに移すのがおススメ。
ですがこれは、確実に卵を孵すための作業です。
最後までオスも含め同じケースで飼育していても、上手くいけばマットの中に幼虫が孵っていることもあります。
カブトムシが産卵しやすいようにマットに一工夫します。
産卵時のマットはケースの7~8割程度が目安。
ケースの底から半分くらいは、マットを押し固めながら敷いていきます。
その上に敷くマットはふんわり柔らかめに準備。
そうすることで、ちょうどその境界に卵を産んでくれます。
マットには熟度が高く、きめ細かいものを使用するがおススメ。
マットやケースの管理が悪いと卵が孵らない場合があるので、ここでしっかり準備しておきましょう!
※発酵マットの準備は幼虫編参照
卵を確認後、1~2ヶ月後には幼虫が孵化します。
そのまま1つのケースで飼育することも可能ですが、小さな幼虫は共食いをしてしまう場合があります。
たくさん育てたい場合はこの段階で、1匹ずつに分けて飼育するといいでしょう。
※卵や初齢幼虫は菌に弱いので、移動させる際は素手で触らずスプーンを使用しましょう。
また必ず、 自分が飼いきれる数をきちんと把握しましょう!
今は小さな幼虫でも、何十匹も成虫になると考えると大変です。
残酷なようですが、自然に数が減るのを待つのも一つの方法。
飼ってくれる人を探してみるなどして、計画的にカブトムシ飼育を楽しみましょう!
カブトムシの幼虫はマットの中で暮らし、マット食べて成長します。
つまりマットの適切な管理こそが、幼虫飼育の全てとも言えます。
成虫と違い幼虫はマットを食べるので、必ず 発酵マット を使用してください。
発酵マットを使用する際には ガス抜き と 加水 の下準備が必要です。
購入したマットであれば、袋に下準備のやり方が書いてあることが多いのでそちらに従ってください。
発酵マットはガスが発生していることがあり、そのまま使用すると幼虫が死んでしまったり、卵が孵らないことがあります。
そうならないためにまずはガス抜きをしましょう。
やり方は、マットを袋から出しておくだけ!
マットが自然の土のような匂いになるまで待ちましょう。
状態にもよりますが、最低でも丸1日は置いておきたいところ。
マットにも適度な湿り気が必要です。
広げたマットに少しずつ水を加えていき、まんべんなく水を含ませましょう。
手で握って固まり、かつ水がしみ出ないのが目安。
マットを広げるスペースがない場合は、加水しながらケースに敷いていく方法が一般的。
ケースにマットを少し入れて霧吹きで湿らし、その上にマットを少し入れて霧吹き…その繰り返しです。
特に熟度の低いマットは、再発酵し発熱する場合もあります。
ガス抜きと加水をしたのちに、飼育環境を作ってみて3日ほど様子を見てからカブトムシを入れるようにしましょう。
もし再発酵してしまっていたら、もう一度ガス抜きからやり直してください。
幼虫飼育の場合は特にマットを押し固める必要はありません。
エサも兼ねているので、ケースにたっぷりマットを敷きつめてあげましょう。
マットが準備できたらくぼみをつくり幼虫を置いてあげましょう。
カブトムシの幼虫は自分で潜りはじめるので、わざわざ埋めてあげる必要はありません。
潜っていく姿を観察してみましょう!
幼虫飼育のケースにもディフェンスシートをつけておくと安心でしょう。
幼虫は1つのケースに複数飼っても問題ありませんが、蛹になるのにスペースが必要になります。
可能なら今のうちから1匹ずつ飼育してあげましょう。
幼虫のお世話は マット交換 と湿度管理だけ!
湿度管理は成虫と同じようで、マットが乾燥しないように霧吹きを使用しましょう。
カブトムシの幼虫はマットを食べ、固形のフンをします。
フンは自然とマットの表面に集まります。
フンが溜まり、マットが減ったのを目安にマット交換を行います。
幼虫を取り出してマットを全交換するのが最も衛生的。
秋と春、最低2回は交換するようにしましょう。
何だかマットがもったいないと感じる人は、フンをこまめに取り、その度にマットを追加しても構いません。
ただしその場合は、幼虫に気を付けながら表面のマットごと捨てるようにしましょう。
カブトムシの幼虫は寒くなってくると冬眠をします。
暖かくなるまではエサも食べないので、霧吹きもほとんど必要ありません。
自然環境と同じように、常温でそっとしておくようにしましょう。
蛹になるタイミングがカブトムシ飼育において最もデリケートな部分。
しっかりと準備してあげましょう。
5月頃カブトムシの幼虫が黄色味をおび、動きが鈍くなってくるといよいよ蛹になる前兆です。
蛹の様子を観察したい場合はこのタイミングで、1匹ずづビンやペットボトルに移してください。
またケースの場合でも、周りに黒い布を巻いて暗くしておけば、壁に蛹室を作ってくれる場合があります。
カブトムシの幼虫はまず、体の周りの土を固め蛹室を作ります。
蛹室が出来上がると死んだように動かなくなり、1週間ほどで蛹になります。
この時期は マットの交換はもちろん、幼虫を掘りおこしたりすることも出来るだけ避けましょう 。
そして蛹室を安定させるために マットを手で押し固めてあげてください 。
蛹になりかけている幼虫は、二度も蛹室を作ることはできない場合がほとんどです。
蛹室を壊さないように、できる限りケースに振動を与えないようにしましょう。
蛹室が壊れてしまった時や、マットの上で蛹になってしまった場合は 人工蛹室 を作ってあげましょう。
そのまま放置しておくと角や羽が曲がった状態で羽化してしまい、最悪の場合は死に繋がることもあるでしょう。
ポイントは水分を含むことができ、蛹が縦に収まること。
園芸用スポンジや、ビンに軽く湿らせたティッシュを敷いたものなどで代用できます。
マットに縦穴をほり壁を手で押し固める方法が一番自然に近いですが、そのスペースがあるのなら最初から1匹ずつ分けておくのが賢明です。
蛹になってから約3週間後、カブトムシは羽化します。
羽化の後1週間程度は体が成熟するまで、地上には出てきません。
成虫の姿が見えても掘りおこさず、自分で地上に出てくるまでじっくり待っていましょう!
この記事を最後まで読んでくれたあなたは、一通りカブトムシの飼育ができるようになったはずです。
しかし、これはまだ カブトムシマスターへの第一歩 。
どうやって捕まえるの?カブトムシを大きく育てるには?外国産のカブトムシってどうなの?
まだまだ知らないことがたくさんありますよね?
ですがこの一歩を踏み出したあなたは、もう十分にカブトムシを可愛がってあげられます!
まずはカブトムシ飼育を存分に楽しむところから始めてください!!
そしていつの日か… めざせカブトムシマスター!!!
最終更新日 : 2020/11/09
公開日 : 2016/09/07