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カナガン、ネルソンズ、アランズナチュラルドッグフード、モグワン…4種類のプレミアムフードを実食
犬をペットとして飼っている方なら、プレミアムドッグフードという言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。
実は「これがプレミアムドッグフードである」という明確な規定があるわけではありません。
必ずしもこれに当てはまるとは言えませんが、プレミアムドッグフードと言われるものの特徴を列挙します。
普通のドッグフードの1kg当たりの値段を数百円程度と比較して、プレミアムドッグフードと呼ばれるものは1kgあたり1,000円~1,800円程度と高額です。
これは、ドッグフードの原材料やドッグフードに含まれる成分が大きく関係してきます。
普通のドッグフードには穀物類が多く含まれています。
犬は雑食寄りの肉食動物です。
肉食動物ですが、肉ばかリ食べるのが良いわけではなく、炭水化物も必要とします。
加熱処理された穀類を消化することは可能ですが、量が多くなると消化不良を起こす可能性があります。
一般的に市販されている”プレミアム”でないドッグフード、特に安価なドッグフードには、コストを下げるために肉よりも安価である穀物の含有量が多くなりがちです。
対して、プレミアムドッグフードは穀物が入っていたとしてもごく少量で、多くの成分を肉類が占めているのが特徴です。
また、タンパク質が多すぎても腎臓に負担がかかったり、結石ができたりする場合もあります。
そのため、犬の必要栄養量を適切に満たせることが大切です。
ドッグフードの成分を見ると「チキンミール」などの「ミール」と表示されているものがあります。
ミールとは粉末状になったもののことを言います。
チキンミールは、鶏の皮や脂肪を取り除いて乾燥させたものを言います。
ペットフード安全法や飼料安全法で定められた基準に適合したものしか市場に出回ることはありません。
プレミアムドッグフードの場合は、ミールではなくヒトの食用としても十分な肉が使用されていることが多いでしょう。
プレミアムドッグフードの主原料はチキンやターキー、ビーフ、ラムなどの肉類です。
野菜や果物も入っていますが、肉に比べると含有量は低いです。
そのため、犬の消化器官にかける負担が少ないと言えるでしょう。
普通のドッグフードにはたくさんの人工添加物が入っていますが、プレミアムドッグフードの大半は無添加。
含まれていても自然由来のものが多いです。
それに比べて、普通のドッグフードには保存料などの添加物が何種類も含まれています。
BHA・BHTなどの保存料は発がん性があると言われていますが、大量に投与しない限りは問題ないと言われています。
ペットフードに使用する基準値内であれば、科学的に安全が確認されています。
プレミアムドッグフードには天然由来の添加物が使用されていますので、添加物を極力避けたい方には最適です。
普通のドッグフードにも何が含まれているかの成分は明示してありますが、どのくらいの含有量なのかまでは表示されていません。
それに比べてプレミアムドッグフードは、何%入っているかまで詳細に書かれています。
成分に自信があってこそできることで、プレミアムドッグフードと呼ばれるゆえんかもしれませんね。
ほとんどのプレミアムドッグフードが子犬からシニアまでの全年齢が対象になっています。
年齢によって量を調節すればOK。
多頭飼育をしていて、さらに年齢が違う場合などはとても便利です。
普通のドッグフードに比べると、プレミアムドッグフードは1日の給餌量が少なく済む場合が多いです。
それは、プレミアムドッグフードに使用されている原材料は消化率が良いので、少量で栄養が取れるようになっているからです。
普通のドッグフードに比べて高額ですが、1日の量が少なめなことを勘案すればそれほどコストパフォーマンスが悪いわけではありません。
ドッグフードであっても、人間の食べ物の求める品質とあまり変わりはありません。
必要な栄養素は人間とは異なっていても、保存料や着色料が含まれておらず良質な素材を使ったフードが高品質だというのは共通で、それをかなりの部分で満たしているのがプレミアムドッグフードと呼ばれるものです。
今回は、その中から カナガン、ネルソンズ、アランズナチュラルドッグフード、モグワン の4つのドッグフードを試食してみました。
ドッグフードの風味もそれぞれ異なり、筆者の愛犬の好みも別れましたので、ぜひ参考にしてください。
骨抜きチキン生肉26%、乾燥チキン25%、サツマイモ、エンドウ豆、ジャガイモ、エンドウタンパク、アルファルファ、鶏脂3.1%、乾燥全卵3.1%、チキングレイビー1.6%、サーモンオイル1.2%、ミネラル(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン(ビタミンA 16,250IU/kg、ビタミンD3 2,400IU/kg、ビタミンE 240IU/kg)、グルコサミン1000mg/kg、メチルスルフォニルメタン(MSM)1000mg/kg、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、オオバコ、海藻、フラクトオリゴ糖、コンドロイチン700mg/kg、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、クランベリー、アニスの実、コロハ
カナガンの一番のセールスポイントは「グレインフリー」。
グレインフリーとは穀物不使用のことです。
そのとおり、小麦などの穀物は一切入っていません。
グレインフリーのフードは他にもありますが、カナガンが穀物の代わりに一番多く使っているのが生肉で、こんなに高コストな生肉を多く原材料に使っているフードは珍しいです。
しかも、すべての肉の含有量が全体の51%という高い割合。
本来の犬の食生活に近い内容になっています。
また、着色料や危険性が疑われる保存料は入っておらず、非常に優良なドッグフードです。
形は丸く真ん中に穴が開いています。
穴が開いていると手作りスープに絡みやすいので、筆者の個人的にはここは高評価。
粒は小さく、小型犬から大型犬まで食べられるようにできています。
香りは他のドッグフードに比べると少し香ばしいように感じました。
少しかじってみたところ、一般的なドッグフードの味ではありますが、いつまでも口に残るしつこさがあまりなく、試した4種の中で人間的には一番おいしかったです。
うちの3匹の犬達に試食してもらったところ、3匹ともペロリと完食。
ボリボリと勢いよく食べていましたし、とてもおいしかったようです。
結果、うちの犬達はカナガンが一番好きでした。
カナガン試食後のウンチは色が黒っぽい濃い色になりましたが、状態は悪くありませんしウンチの量は少なめです。
穀物類などの消化が悪いものが入っていると量が多くなりますが、グレインフリーのため、もちろんそのようなことはありませんでした。
カナガンは他のフードより色が濃い目なので、ウンチにもそれが出たのでしょう。
カナガンを食べた後のウンチが臭いという方もいるようですが、それほど気になりませんでした。
固すぎ、柔らかすぎず、いいウンチです。
わんちゃんにとっての美味しさで言ったら、我が家ではこれが一番。
食いつき方が他のドッグフードと全く違いました。
ドッグフード的なにおいがあまり好きではない私も、カナガンのフードの香りは臭いと感じません。
もちろん本来の好みは人間とは違うでしょうが、犬は人間の食べ物が好きですし、人間がいい匂いと感じたフードは犬にとってもいい匂いなのかもと思いました。
チキン50%(乾燥チキン28%、チキン生肉22%)、サツマイモ、バターナッツスカッシュ、チキンオイル、エンドウ豆、チキングレイビー、エンドウ豆繊維、サーモンオイル、海藻パウダー、フラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、ニンジン、パースニップ、リンゴ、カボチャ、ミドリハッカ、インゲン豆、ブロッコリー、ローズマリー抽出物、パセリ、マリーゴールド、フェンネル、ショウガ、グルコサミン、ユッカ抽出物、クランベリー抽出物、コンドロイチン、ナシ、ビタミン類(A,
D3、E)、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、銅、ヨウ素、セレン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、パルミチン酸アスコルビル、クエン酸)
ネルソンズもカナガンと同じく、グレインフリーが一番のアピールポイントのようです。
もちろん、添加物は使用していません。
健康維持に役立つオリゴ糖や、関節をサポートするグルコサミンやコンドロイチンが配合されているのも特徴。
多くのプレミアムフードと同じく、ネルソンズも全ライフステージに対応しています。
あまり匂いが強くなく、オーソドックスなドッグフードの香りに近い感じです。
かじってみた感じも、いつもあげているフードとほぼ変わらない味のように思います。
少し大きめの粒でぷくっとした三角形。
口が小さい犬には少し食べにくいかもしれません。
3匹ともに完食しましたが、先ほどのカナガンと比べるとすごくおいしい!という感じではなく食べっぷりは通常通り。
独特なにおいや味がない分、食べやすいフードなのかもしれません。
グレインフリーなのでウンチの量は少なめ。
穀物がたくさん入っているとウンチの量が多くなります。
粗悪なフードを食べるとウンチの量が多いのは、消化されず排出されるためです。
ネルソンズ食後のウンチは、固さもちょうどよく良いウンチでした。
ネルソンズは割とオーソドックスなフードという感じがしますので、好き嫌いがあまり出にくいフードだと思います。
成分的には安心ですし、全く食べないという心配が少ないフードかなという印象です。
ラム肉40%(生ラム肉25%、乾燥ラム肉10%、ラムオイル4%、ラムグレイビー1%)、サツマイモ、レンズ豆、そら豆、ひよこ豆、ベジタブル・ハーブミックス、亜麻仁、エンドウ豆繊維、ビール酵母
アランズナチュラルドッグフードの一番のアピールポイントは、人口添加物、着色料、保存料、香料がすべて無添加だという点。
体の小さい犬にとっては、人間よりも添加物の影響は大きいでしょう。
さらに、人間には使ってはいけない添加物や安全性が確認されていない添加物もドッグフードには使われていることがありますが、アランズナチュラルドッグフードはその心配もありません。
安心して愛犬に与えられるドッグフードですね。
小粒で穴が開いているドーナツ型。
個人的には手づくりフードと併せてあげるときに、穴が開いていると絡みやすいので好みです。
アランズナチュラルドッグフードは香りが独特。
ラムを40%使用しているので、ドッグフードからもラム肉のにおいがします。
通常はあまり特定の肉のにおいはしないので、これは大きな特徴と言えるでしょう。
うちの犬3匹に試食してもらいましたが、3匹中1匹はにおいが嫌だったのか口を付けず。
もう1匹は、「まあ普通かな」という感じで落ち着いて食べていましたが、残りの1匹には好みの味だったようで大好評でした。
スープをかけたり手づくりフードをトッピングしてあげたりしたところ、「まあ普通かな」の反応だった子も喜んで食べるようになりました。
味になれたのかもしれません。
ただし、3匹中1匹は全く食べなかったので、好みが分かれるようです。
色、量ともに問題なし。
固すぎず柔らかすぎず、いいウンチでした。
ラムを40%使用しているので、ウンチはくさくなるかなと思いましたが全くそんなことはなく、子犬のウンチのようなミルクくさい甘さが強くなった感じでした。
ラム肉は犬にとって栄養価の高い肉ですが、独特の匂いがするので好き嫌いが分かれます。
不要なものは含まれていないという点は、安心度が大きいですね。
「アランズナチュラルドッグフード」を公式サイトでチェックする!
チキン&サーモン56%(チキン生肉21%、生サーモン12%、乾燥チキン12%、乾燥サーモン7%、チキングレイビー2%、サーモンオイル2%)、サツマイモ、エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆、ビール酵母、アルファルファ、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、ヨウ素)、ビタミン類(ビタミンA、D3、E)、ココナッツオイル、バナナ、リンゴ、海藻、クランベリー、カボチャ、カモミール、マリーゴールド、セイヨウタンポポ、トマト、ショウガ、アスパラガス、パパイヤ、グルコサミン、メチルスルフォニルメタン(MSM)、コンドロイチン、乳酸菌
「手作りレシピを再現」したとのことで、私も手づくりフードによく使う豆やリンゴ、トマトなどの素材がたくさん入っています。
ココナッツオイルは犬や猫にもいいとされており、これが配合されている点が個人的には高評価です。
グレインフリーで着色料、香料、遺伝子組み換え原材料が無添加となっています。
そして、他のフードと大きく違うのが、サーモンがかなり入っていることです。
参加防止や目の疲労回復などに効果があるアスタキサンチンや、血液サラサラ成分のDHAなど、サーモンの栄養素は犬にとってもおすすめです。
匂いはあまり強くなくオーソドックスなドッグフードの香りです。
小粒で穴が開いたドーナツ型。
手づくりフードと合わせやすいので、スープをかけたりトッピングをしたりと、バリエーションも楽しめます。
3匹とも完食しました。
2匹は美味しそうにボリボリ食べていましたが、1匹は「えー、これだけ?」という感じでちょっとしぶしぶ感が。
筆者を始めとしてドッグフードのきつい匂いが苦手な方は多いので、においがあまり強くないモグワンは人間側としても扱いやすいフードに感じました。
モグワン食後のウンチですが、驚いたことにほとんど匂いがありませんでした。
ウンチですから全く匂わないわけではないですが、ウンチしたことを筆者もしばらく気付かなかったくらいです。
かなり鼻を近づけでも少ししか匂わず、量・固さともに健康的なウンチでした。
金額的にはかなりお高い方ですが、それに見合うだけの魅力はあると感じました。
モグワンのおすすめポイントはなによりも成分。犬にとって非常に健康的なものが満載です。
普段与えているドッグフードに手づくりフードで補いたいと思うものが、すでにモグワンにはたくさん含まれています。
手づくりするときにこれだけの種類を全部入れるのは相当な手間になりますが、モグワンはそれを可能にしてくれています。
愛犬の健康のために、毎日の食事は品質のいいものを与えてあげたいところです。
今回ご紹介したドッグフードはどれも高品質で安心なものばかり。
しかし、わんちゃんの好みもありますし、せっかく高級なドッグフードを買ったのに食べなかったらもったいない。
お試しできる場合もあるので、事前に試食してみるのがおすすめです。
それから、プレミアムドッグフードは高たんぱくということもあり、一般的なドッグフードよりも量が少なめで良い場合が多いです。
販売元の公式サイトや外装袋に明記されている体重や年齢を考慮して、適切な量を調節してあげてくださいね。
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監修:獣医師 平松育子(ひらまつ いくこ)
山口大学農学部獣医学科(現:山口大学共同獣医学部)卒業後、複数の動物病院で勤務医を経て、ふくふく動物病院を開業する。
また、YICビジネスアート専門学校ペット総合科で講師を務める。
その他、AIAJ認定アロマテラピーインストラクターとして、人とペットが楽しめるアロマテラピーにも取り組む。
飼い主様としっかりコミュニケーションを取ることを大切にし、飼い主様とペットの笑顔に繋がる診療を心がけている。
最終更新日 : 2023/11/30
公開日 : 2017/05/03